[本格怪奇体験ビデオ　残刻村を覆う影　#2・3]

コセン・ニンジャ @kosn_ninja

【本格怪奇体験ビデオ 残刻村を覆う影 異次元編 2 】 ※この作品には内輪ネタが含まれています。この作品は特定の対象へのヘイト行為を意図しておりません。 ＃ksnjtk

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『ノーデンスのオフィス AM9時〜PM4時まで』コセン・ニンジャ達が、銀の鍵の門から群青色の洞窟を少し戻ると、こんな看板のかかった木の扉が見えてきた。「どうやら、ここにノーデンスとやらがいるらしいな。時間も大丈夫だ」「開けるよ」オオトリが扉を開けた。 ＃ksnjtk

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グチャリ。扉を開けると、そこは洞窟を器用に掘って作られた、一般的な個室オフィス空間が広がっていた。群青色の石が見事な配置。そのオフィスに置かれたマホガニー製の机には、見事なヒゲをたくわえた老人が着いており、こちらに気づいて言った。 ＃ksnjtk

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「はいはい、こちらノーデンス事務所。ご用件は？友人がイスに取り憑かれた？それともニャルラトホテプ絡み？」「椅子？にゃにゃにゃにゃ？俺たちはあんたに呼ばれてきたんだぜ」コセン・ニンジャは来客用に置かれた椅子に座った。 ＃ksnjtk

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「その通りだ。俺たちをいきなりこんな所に転送しやがって、ファッキュ」ベンも来客用の椅子に座った。続いてオオトリも無言で中指を立てながら椅子に座る。これで、三人と一人の老人が机を挟んで睨み合う格好となった。＃ksnjtk

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「ふむ…呼んだ…？そうじゃ！思い出した。確か100年前にそんなことをした記憶があった」ノーデンスは手を叩いて、言った。「100年だと？」コセン・ニンジャは訝しんだ。「そうじゃ、お前達がアザトースの尻を蹴り続ける間に、何年経ったと思っておる？時間の流れが違うのじゃよ」＃ksnjtk

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なんたることか。彼らが道を間違えている間に、100年の月日が経っていたのだ。ウラシマ効果！「ふざけるなよ、ファッキュ」「いやいや、ふざけてなどおらぬよ。その証拠は後で見せるとして、コセン・ニンジャよ。いや、正しくはマルコシアス・ニンジャとクローンNo.…」「黙れよ」＃ksnjtk

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コセン・ニンジャの目に殺意が宿った。「今更クローンNo.で呼ばれる筋合いはない。俺はコセン・ニンジャだ」そう、コセン・ニンジャの因縁は数ヶ月前のトマト事件で終わりを告げたのだ。「まあよい、とにかくお主の持っているアザトースの触手を出してくれぬか？」「これか？」 ＃ksnjtk

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どん、とコセン・ニンジャは乱暴に触手を机に置いた。触手はヒキガエルの腹めいた見ているだけで吐き気とめまいがしそうなクリーム色をしており、滴る粘液からはなんとも言い難い腐臭ににた匂いが醸し出されていて、精神的に危険だが、彼らは園児と特殊部隊員と神なので問題ない。 ＃ksnjtk

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「そうじゃ、それをわしに譲ってくれぬか？」「見返りは？」ノーデンスは指を三本立ててコセン・ニンジャに突き出した。 「三つだけ、お前たちの質問に答えよう」その顔は先ほどまでと一転し、必要であればコセン・ニンジャ達を処分する。という死神めいた顔だった。旧神の顔だ。 ＃ksnjtk

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「どうする？俺は大丈夫だ」「俺もいいぜ。ファッキュ」「僕も異論なしで」決まりである。「それでは質問に答えよう」ノーデンスはアザトースの触手を引き出しにしまうと、机の上で手を組んでコセン・ニンジャ達の質問に備えた。 ＃ksnjtk

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コセン・ニンジャ達は、この時点でノーデンスがただならぬ存在である事に気づいていた。ゆえに無駄な質問はできぬ。キング・オブ・チュパカブラとたろりんを倒すための情報を入手せねばならない。まず、コセン・ニンジャが口を開いた。 ＃ksnjtk

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数分後… #ksnjtk

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コセン・ニンジャが目を開けると、そこには赤絨毯のしかれた玉座の間が広がっていた。ニューロンの奥底に潜むマルコシアス・ニンジャの巣である。もちろん、その玉座に座すのは、マルコシアス・ニンジャ本人だ。しかし、その姿を見た瞬間、コセン・ニンジャは激しい怒りにかられた。 ＃ksnjtk

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「貴様…」「どうした？コセン・ニンジャよ。いつに無くひどい顔をしているぞ？ハハハハハ！」マルコシアス・ニンジャは、その顔を愉悦に歪ませた。アルビノめいた白い皮膚と腰まで伸びた白い長髪。コセン・ニンジャに似た黒いニンジャ装束。そして、ルビーめいて赤い瞳。 ＃ksnjtk

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間違いなく、コセン・ニンジャのクローンオリジナルであるプロトタイプ。最強のクローンナンバーであり、斧二刀流の使い手。センコウ・ニンジャ本人の姿であった。 ＃ksnjtk

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コセン・ニンジャはノーデンスにたろりんを倒すための方法を質問したのだ。すると彼はマルコシアス・ニンジャなら分かると答えた。そしてコセン・ニンジャは自身の精神世界にダイブしたのだ。しかし、マルコシアス・ニンジャの性質をコセン・ニンジャは忘れていた。奴は悪魔だった。＃ksnjtk

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コセン・ニンジャが最後に見たセンコウ・ニンジャは、研究所の硫酸入り培養槽で溶けかけながらも生きながらえ、無残な姿を晒していたセンコウ・ニンジャである。あの忘れがたい光景が彼のトラウマとなり、未だに彼を苦しめているのだ。「死人の姿を模すとは、悪趣味な」 ＃ksnjtk

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「グググ、死んだものには何も残らぬ。誇りも、名誉も、その圧倒的な力さえもな」「黙れ、マルコシアス。たろりんの倒し方を教えろ。どうすれば、魔剣カシミヤを封じられる？」「まさか、因果を斬る剣の事を言っておるのか？」「カシミヤが、因果を斬る剣、だと？」 ＃ksnjtk

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「うむ、残刻山に落ちた未知の金属を含む隕石、『月の核』。それをたろりん自身が鍛えて作り上げた剣。それがカシミヤだ」「今、シェパード大佐の子飼いの研究チームが最重要調査対象にしているというあれか」「正直、我にも奴の太刀筋は見切れん」 ＃ksnjtk

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「フートン・キリは？」「奴の純粋な剣技だ。魔剣・カシミヤと奴の卓越した剣技。それが合わさって初めて、フートン・キリが生まれる。斬ることができるという状況であれば、どんな確率をも超えて敵を斬る。それがフートン・キリだ。奴に勝てる者はおらんよ」 ＃ksnjtk

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「ならいい、俺が奴を倒す方法を考える。手間を取らせたな」コセン・ニンジャは、玉座の間の出口へ歩もうとした。その時マルコシアス・ニンジャが言った。「だが、奴を超える方法はある」コセン・ニンジャは足を止めた。「言ってみてくれ」 ＃ksnjtk

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マルコシアス・ニンジャは、広間の石壁の一面を指差した。すると、そこの一部がバターをナイフで切った時のように切り取られ、後にはきれいな長方形の穴が開いていた。奥にはこぢんまりとした空間がある。コセン・ニンジャがそこに足を踏み入れると、2つの武器が置かれていた。 ＃ksnjtk

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一つは紫色の大鎌と、もう一つは二刀流の手斧。既に手にした力だ。「これだけか？」「否、奥の壁に刻まれし碑文を見よ」コセン・ニンジャは奥まで進み、既に風化しかけた石壁に手をつき、碑文を読んだ。『バスター・オブ・チュパカブラよ。力の本質を見抜きし者に力を与えん』 ＃ksnjtk

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「力の本質？」「そうだ、力の本質を見極めきれぬ者に、先代のバスター・オブ・チュパカブラの力は渡せぬ」マルコシアス・ニンジャは玉座の上から、センコウ・ニンジャの無表情な顔で言った。「力…腕力、財力、知力…ひたすらに力を渇望する心？精神力？」 ＃ksnjtk