【悪い夢】

りえこ @eighter_rieko83

26 「あはは！うーん…確かに似てるかも！」 いや、せやから、俺やねん！！ とにかく…ヤスが１人になった時に話しかけてみよか…。 このねーちゃんは、どー反応するかわからへんからな…。 「しょーちゃん、お風呂は？」 「うん、入るー♪…なぁー？一緒入らへーん？」 「えっ！」

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27 「なぁー？えぇやぁーん♡」 えっ！！ うわっ！！ こらっ！！ イチャイチャすんな、コラァっ！！ あれっ！？ 「えぇー…やだぁ…。///」 ヤスって…〇〇と付き合ってるやんなぁ…？ え、このねーちゃん、誰ぇ？ 「えぇ～なんでぇ～？」

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28 言いながら、ベタベタチュッチュしとる…。 くっそ…まさかメンバーのこんなとこ見ることになるとは…。 〇〇はどーしたんや、ヤス！！ 「やっぱり、だぁめ♡ひとりで入ってきて？ね？」 「ちぇーっ…しゃあないなぁ…。」 おー、もー、行ってこい行ってこい！

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29 「じゃあ、早よ入ってくるからぁー♡」 それにしても…あんなに〇〇一筋やったのに…これって、浮気ってやつ？ それとも俺が知らんやっただけで、もう別れとったんか…？ そういえば…、〇〇で思い出したけど…俺にも彼女おったやん…。 一緒に住んどったやん…。

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30 てことは…俺を捨てたんは…彼女…？ しばらくして風呂から出てきたヤス。 出てきた側から、俺の気持ちも考えんとまたベタベタチュッチュしやがる…。 くっそ、ほんま、人間戻ったら覚えとけよ！！ 「ぁん…待ってぇ…。」 「待たれへんよぉ♡」

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31 「や…私もお風呂入ってくるからぁ…。」 「チュッ…んーじゃあ、早よ出てきてなぁ？」 「うん…わかった…。」 行け行け！ 俺はコイツに大事な用があんねん！！ 早よ行ってくれ！ 風呂に行ったねーちゃん見送って、ヤスがこっちに近付いて来た。 「名前つけなあかんなー？」

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32 「………渋谷すばるじゃ、ボケぇ！」 「えっ………！！！！！」 目をまあるくして、仰け反ったヤス。 あ、いきなりボケとかゆーてもぉた。 「…しゃ…しゃべった…犬が…。」 おぉー、さすがのヤスも、こーなるんやな…。 「…あんな…ヤス…いきなりごめんな…。」

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33 「え！なんでぇ…？なんで俺の名前知ってんのぉ…？？」 「…せやから…、」 「うわ、関西弁…！」 「…やからな…？」 「わっ、声までしぶやんに似てるぅ！」 「…やから…、」 「えっ、さぁっき、“渋谷すばる”って言うたぁっ？！」 「ごらぁっ！しゃべらせぇ！！」

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34 あ…つい、また…。 「あっ、はい、ごめんなさい。」 姿勢正しく座り直すヤス(笑) 「あんなぁー…俺、渋谷すばるやねん…。信じられへんかもやけど…。」 「……しぶやん……。」 「そぉ、俺。」 「………どっからどー見ても、豆柴の子犬やけど。」

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35 「んー…まぁー…そーみたいやな…。」 「でも、普通の豆柴はしゃべらへんと思うわー。」 「まぁー…そやなぁー…。」 「………ほんまにしぶやん？」 「そやねん…なぁ、信じてくれや、ヤス…頼むわ…！」 「うーん…そやけど、なんでそーなったぁん？」 「わっからへんねん…。」

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36 「そーなん…。」 「起きたらこーなっててん…。」 「ほんでタケミちゃんに拾われたぁん？」 「あのチチでっかいねーちゃん、タケミ言うんか。」 「チチでっかいとか言わんといて。」 「おまえ、あれなんや？〇〇はどないしてん？」 「あっ…、んー…バレてもぉたぁ…。」

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37 「浮気か。」 「んー…浮気ってゆぅかぁー…まぁー…うーん…。」 「あ？！」 「あーいや…ごめん、〇〇にはまだ言わんといてぇ～？」 この姿でどーやって言うねん…。 「てか、しぶやん、△△ちゃんは？知ってんの？」 「………どぉやろな………。」

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38 アイツが捨てたんかも、と思うと…連絡してもらうか…悩むとこやな…。 「電話しよかぁ？」 「やっ………今はえぇわ。」 「えぇのぉ？」 「おん…それよりや…俺…どーやったら戻れる？」 「いやぁー…それはさすがの僕もわからへんわぁ…。」

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39 「まぁ、そぉやろなー…信じてくれただけでもありがたいわ。」 「だって、〇〇のことも△△ちゃんのことも…普通の豆柴は知らんこと知っとるから…声もしぶやんやし…うん、信じるで？」 「おん…ありがとぉ…。」 「でも…これヤバイよなぁ…？仕事とか…どぉするん？」

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40 「そぉやな…どぉしよ…。」 「とりあえず…明日の仕事は休まなあかんよなぁ…マネージャーに電話しよか？」 「お、おん…ちょ、電話してくれや…俺ぇ手…こんなやから…電話なんてできひんわ…。」 「待ってなぁ…えと………はい、これで聞こえるかな？？」

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41 ヤスがスマホを操作してから、俺のちょっと折れた耳上げて、あててくれる。 『はい、安田？』 「あ、や、渋谷ですけど。」 『え？安田の携帯じゃない？』 「ちょ、俺のん行方不明で…借りとるんです…。」 『ちょっとぉ…外に落としてないでしょうねぇ？ちゃんとロックかけてた？』

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42 「えっとぉ…まぁ、大丈夫や思いますぅ。」 『しょうがないわねぇ…で？なに？今日は休みだったわよね？』 えーと、そぉやったっけ？ 「あ…はい、ちょ、体調悪くて…明日の仕事どぉにかなりませんかね？」 『はぁっ？！ちょっと…！どう悪いのよ？』 相変わらずおっかないなぁ…。

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43 「すんません…なんか…頭とか…腹とか…？なんか色々アレなんですわ…。」 『アレってなんなのよ、もぉー…！…待ちなさいっ、ちょっと確認するから！！』 保留音に切り替わる。 俺に近付いて一緒に聞いてたヤス。 「なんかいつにも増して機嫌悪いなぁ…。」 「おん…。」

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44 「でも、なんとかしてくれそぉやで、良かったな？」 まぁ…なんとかしてくれたらえーけど…。 『…もしもし？』 「あっ、はいっ！！」 『明日は…個人の収録とか取材だけだから…なんとかしてもらうから…その代わり！！』 「はっ、はいっ！！」 『詰め込むからね？分かってる？』

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45 「分かってます！はい！」 『まったく…しっかり休むのよ？！体調管理も、仕事だからねっ？！』 「はいっ！！すんませんっ！！」 スマホから少し身を引いて、ヤスに早よ切れと訴える。 「やったなぁ～♪」 「とりあえず、やけどな。」 「そんでも…」 「しょーちゃーん？」

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46 「えっ？！は、はいっ？！」 チチの声にびっくりして、ヤスの声がひっくり返る。 「ぷっ…声…(笑)今、誰かと話してた？」 「えっ？？あっ、電話！マネージャーから電話あったから！！」 「あ、そーなんだ…。」 「う、うん…！」 チチがキッチンへ向かった。

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47 「騒がれるんアレやから、チチには内緒やぞ。」 コソコソっと言う。 「“チチ”って言わんといてや。」 「えっ？なぁにぃ？」 「え！なんでもなぁい～！」 ヤスが口とんがらせて、睨んでくる。 俺は無視して、両手重ねてその上に頭を乗せて寛いだ。 「しょーちゃん…♡」

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48 いつの間にか近くに来たチチがヤスの首に手を回して、キス。 さっきまで俺のことなんか気にもせずイチャイチャしとったヤスが、俺を気にして待ったをかける。 「…ベッド行こ…？」 チラッと俺を見て“ジャマせんといて”アピール。 アホか！ そんなヤボちゃうわ！

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49 行け行け！ 早よ隣の部屋のベッド行け！ 移動する２人を横目で見て、寝たフリする。 バタンとドアが閉まるのを確認。 しばらくして、チチの喘ぎ声聞こえてきたから、ドアの近くまで行く…って、俺、無意識や…こっわ！ あかんあかん！ メンバーのん…そんなん聞いてどーすんねん！

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50 冷静になってソファーに戻…。 戻…戻………戻られへん…。 なんやねん、届かへんがな！ 降りるのんは簡単やったんやけどなー…んー………ムリや…。 なんやもーぉ腹立つなぁっ！！ あかん…疲れるだけや…あきらめて床で寝よ…。 あー…ビール飲みたいなぁ…。