元彼シリーズ

あさこ。(C) @yoko_7d8u_asako

【元彼。ときどき･･･×ヤス】 1 受験勉強･･･いい加減無理！ もぉ･･･辞めたいよ。 深夜0時を回って不安になって。 こんな時LINE出来るのは･･･ 《起きてる？》 ［起きてる。］ 《電話していい？》 そしたら。 電話が鳴る。 #元彼やすす

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2 『なに？』 「なにて･･･なんか。 不安になって。」 『なんで俺？』 「だってこんな電話･･･ 章ちゃんにしかできん。」 『ふーん。』 電話の向こうの元彼は。 慣れた様子でぞんざいな扱い。 ･･･やめときゃ良かった。 そう思ったら。 #元彼やすす

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3 『･･･？ 今、ゴイステ聞いてる？』 「うん。聞いてる。 昨日あんたが貸してくれたんやん？」 『銀河鉄道の夜？』 「うん。それ。」 『ちょ、待って。同じの聞く。』 そう言って彼は無言になる。 『ちょ。せーので再生。 ･･･はい。せーの。』 #元彼やすす

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4 そしたら。 部屋のオーディオからも 電話の向こうからも 同じ曲が同じタイミングで流れる。 『っし。こんなもんやろ。 あとは･･･ベランダでもでよか？』 「うちの部屋ベランダない。」 『あー。じゃあ窓から外見ろやwww』 目をやれば冬の星。 #元彼やすす

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5 「わぁ･･･めっちゃ星。」 『なんやその感想www いまの曲にはちょうどやろwww』 「うん。ぴったり。」 窓を開けて空を見てたら 白い吐息。 その夜空に夢中になってたら。 彼が笑う。 『でー？こんな時間に何？』 「あ･･･何やったっけ？」 #元彼やすす

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6 『忘れたんかよwww』 「うん･･･ 歌と星見てたら忘れたwww」 『絶好調やなwww』 うん。 不安。忘れた。 なんか。ちっぽけな気がしたから。 「･･･章ちゃん。 ありがとー。」 これ以上は迷惑かけれんね。 もう。彼女じゃないし。 #元彼やすす

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7 そしたら。彼は笑って。 『はぁ？切る気？ 俺を起こしといて切るとか！ もーちょい付き合え！ 俺。愚痴るし！！！』 ･･･そう言って なんだかんだ長電話。 元彼。ときどき･･･まだ好きな人。 【おしまい】 #元彼やすす pic.twitter.com/qb9alpXM2A

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あさこ。感傷に浸る秋の終･･･ @yoko_7d8u_asako

【元彼。ときどき･･･ひな】 ① 真夜中に･･･ 彼氏がお腹痛いって言い出して。 でも、誰に聞いていいかわからない。 だって、お母さんには ここに泊まること言ってないし･･･ 誰にも頼れない そんな時･･･ ダメ元でその人に電話する。 コール音で胸が痛い。 #元彼ひな

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② 『どないしたん？』 電話に出たアナタの一言目は 半年ぶりとは思えない雰囲気で。 つい、時間が戻ったみたいに 私も話し始める。 「信ちゃんごめん･･･ 他に電話出来る人おらんくて」 『わかってるて。 で？どないしたん？ お前は大丈夫なん？』 #元彼ひな

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③ 「うん･･･私じゃなくて･･･ その彼氏が･･･」 『･･･おん。 そいつがどないしたん？』 「お腹痛いって･･･ なんか様子おかしくて･･･ 病院行くべきなんか どうしたらいいんか･･･」 不安で堪らなくて 声が震える。 するとあなたの声が響いた。 #元彼ひな

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④ 『しゃきっとせぇ。 泣いても痛いの治らんわ！ 今、そいつどうしてんの？』 「とりあえず･･･薬飲んで寝てる。」 『吐き下しは？』 「･･･大丈夫そう。」 『なら･･･急変はせんやろ。 とりあえず･･･水分とかある？』 「うん･･･アクエリ買ってきた」 #元彼ひな

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⑤ するとアナタは息を吐いて 『今晩はそれで様子見ぃや。 寝れるなら大丈夫やろ。』 そう言われるだけで 酷く安心する。 「信ちゃんありがと･･･ ほんと･･･こんな夜分にごめん。」 『ええよ。 俺は相変わらず仕事中毒やからwww 夜更かししとんねん。』 #元彼ひな

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⑥ 『じゃあ･･･彼氏によろしくな』 そう言われ頷いて 私は電話を切った。 次の瞬間 安心した私はそのまま眠った。 ＊＊＊ つぎの日彼氏は 何事も無かったように目を覚まし 私はほっとする。 ランチに出かけようと思ったら メールの着信。 #元彼ひな

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⑦ 【大丈夫やったか？彼氏。 大丈夫なら返信いらんから。 大丈夫やないなら助けたるから また連絡せぇ。】 ･･･その文面に 胸が痛くなる。 冷静になって 自分の無神経さに震える。 #元彼ひな

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⑧ 「信ちゃん･･･優しすぎるよ。」 手放した優しさを思い知る。 堪らずスマホを抱きしめて アナタが幸せになるよう 心から願った。 【元彼。ときどき･･･ 幸せになって欲しい人。】 #元彼ひな pic.twitter.com/j1ScWAFlva

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【元彼･･･ときどき、すばる。】 ① 『暇やろ？車出して？』 いきなりの電話で呼び出された 休日の朝。 慌てて着替えて化粧して 待ち合わせの駅に向かう。 『遅いわ！待ちくたびれた！』 「うるさい！いきなり過ぎるわ！」 『ええやん？どうせ暇やろwww』 #元彼すばる

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② すばると別れたのは もう4年も前になる。 なのに、 地元を離れた彼は 帰ってくる度私を呼び出す。 何様？ そう思うけど その理由を知ってるから 私は黙って従う。 『花買わんと･･･どっか寄って？』 「あほ。もう買っといたわ。」 『さすが♡』 #元彼すばる

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③ 目的地について 私は後部座席から花と 買い物袋をとってすばるに持たせる。 その中身を見てすばるは笑うと 『できた女やなぁ♡』 って言うから 「出来すぎたから別れたんでしょ？」 って答えたら ふはっと笑ってかわされた。 #元彼すばる

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④ 坂道を歩いてそこにたどり着く。 他に比べれば新しい墓石の前で すばるはタバコに火をつける。 私は黙って 買ってきた花をいけたり 袋の中のロウソクと線香をたてる。 ･･･風が強くて うまく火をつけられないでいると すばるはしゃがみこんで･･･ #元彼すばる

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⑤ 胸元から出したライターで 火をつけてくれた。 そしてタバコを消すと その前で手を合わせる。 ･･･横顔を見たら思い出す。 ここに眠る彼が亡くなったと聞いた時 膝から崩れたすばるの姿。 初めて見た貴方の泣き顔。 #元彼すばる

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⑥ あの時たまたま私が側にいたのは きっと運命だったんだろう。 ･･･ひとときの祈りが終わって すばるは目を開ける。 それから墓石を睨んで 「ったく。死ぬの早すぎんねん。」 そうボヤいて立ち上がった。 私はそれにならって立ち上がる。 #元彼すばる

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⑦ 自然と･･･私達は手を繋いで 車に向かった。 『さ。お礼に飯奢るわ。 何がええ？』 「じゃあ･･･お寿司♡」 『図々しさエグイなwww』 そう笑って 今年も2人だけの行事が終わる。 来年もまた きっと私は急に呼び出される。 #元彼すばる

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⑧ それでも 貴方が私を必要としてくれるなら。 悲しみと向き合う時 私を必要としてくれるなら。 いつだって私は貴方の側に。 【元彼･･･ときどき、 守り続けたい人。】 #元彼すばる pic.twitter.com/WUoaPG5Rcp

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【元彼･･･ときどき、忠義】 ① 大学のサークル仲間で 久々の飲み会。 その場にはその人もいた。 『俺の事見過ぎやって。 そんなにまだ俺が好き？』 距離をとってたのに 彼の方から近づいてきた。 「調子のらんといて。 そんな一途ちゃうから。」 #元彼忠義

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② 知ってるから。私。 あんた後輩と付き合ってるんでしょ？ 私と別れてすぐその子と付き合ってて 今も続いてるんでしょ？ 「あほらし。」 『何が？』 「何でもない。あんた関係ない。」 そう答えると笑って。 それから静かに私の手を握ってきた。 #元彼忠義