「シナリオの都合で助けられないヒロイン」かどうかを確認してよいのか問題

今日日、尋ねられないシステムのほうが珍しいッス twitter.com/hirorin0015/st…
2015-11-22 00:27:38
「このヒロインは助けられますか?」とGMに訊ねるプレイヤーがいること自体が、ちょっと想像を絶してた。そんなの答えられるわけないのに。「TRPGにおいてシナリオの都合で助けられないヒロインはありか無しか問題」 togetter.com/li/902818#c230…
2015-11-21 13:09:42
TRPGから遠ざかるとわかりにくくなるので一応。TRPGのプレイスタイルは、単にパーティを組んで略奪を繰り広げていたころから拡大を続け、その歴史的必然として「ドラマ」を何らかの形で求めるようになります。(求めないTRPGも存在はしています)
2015-11-22 00:58:06
その結果として、ドラマの主体は「パーティ」から「PC」に移行し、パーティ全体のドラマとは別にPC自身のドラマが、あるいはパーティという形を求めないより映画的・演劇的なドラマがTRPGにおいて求められるようになります。
2015-11-22 00:59:53
その結果、「ヒロインの物語的生死」は解決すべき事件における命題であるに留まらず、「キャラクターの演技の方針」を規定するものとなりました。
2015-11-22 01:01:24
「助けられないヒロインを助けようとプレイヤーが必死になり徒労に終わる」というのが、単なる事件解決失敗ではなく、演劇的失敗と捉えられることが増えた(あなたがそう思う、とは言いません。あなたは楽しいかもしれません、もちろん!)
2015-11-22 01:01:27
なぜなら助けられる可能性が残っている限りにおいてプレイヤーはどれだけでもゴネてヒロインを助けたいものであり、そこに「神」であるGMがいるなら、果てしないネゴを続けたいものだからです。しかし、それはTRPGのプレイ時間が有限である以上、常に楽しめるものとは限りません
2015-11-22 01:02:29
そこで、「GMにぶっちゃけたところを質問する」「GMもぶっちゃけたところを解説する」というプレイテクニックが生まれたのです。自分は92年頃のテキスト(日米問わず)からこれを発見していますが、もっと前からあったとは思います。ルールに盛り込まれるようになったのは、99年頃でしょうか
2015-11-22 01:03:25
誤解があるといけませんが、これは「ダンジョンの最適解をGMに質問する」という話ではありません。どちらかといえば、「この話はホラーなの、アクションものなの? この怪物の群れから逃げたほうがいいの? どうなの監督」という問いです。
2015-11-22 01:04:25
こうした構造が求められるようになったのには、ボスキャラクターの変化も上げられます。「何らかの力によって汚染され、もはや人の心を取り戻すことができなくなった哀れな犠牲者」は古くはウォーハンマー(英)などから続くTRPGの伝統ですが、これとヒロインが結びつくのは容易なわけです。
2015-11-22 01:05:22
で、まあたとえばですね。ヒロインが実は怪物(そのルール内では絶対に人に戻れないしコミュニケーションも取れず説得できないと規定されている)らしい、と判明し、どうも助けられるかどうかわからない(続)
2015-11-22 01:06:45
助けられるなら助けたいが、無理なら「涙を呑んでキミを殺すことで救う」というドラマに持ち込まないと、オチが付かない(他のオチもありますがひとまず割愛)という状況で卓が真っ二つに割れたり、助からないのにプレイヤーがひたすら調査や説得を続けたり、逆に助かるのに殺すつもりで動いたり
2015-11-22 01:07:16
という状況で、セッションが空中分解したり、GMとプレイヤーがギスギスしたり、という問題がいろいろありまして、「だったら、プレイヤーとGMは対立してるわけじゃないんだから、GMに質問したほうが早くねえか」という結論に行き着いたのです。
2015-11-22 01:08:16
もちろん、「質問に答えない」「そもそも質問しない」というプレイスタイルもあります。それが否定されているわけではありません。単に、サッポロ一番の塩ラーメンと味噌ラーメンのごとく、どちらも存在しているのであります。
2015-11-22 01:08:53
まあ、だもんで最近のTRPGには、「1シナリオX回GMに直接質問できる(回答をGMは拒否してよい)」という特技や魔法があったりするのであります。もちろん、存在しないゲームもあるっちゃありますが。でも、そういうゲームでも「ぶっちゃけた質問」をわざわざ禁止はしていないかと
2015-11-22 01:10:58
小太刀右京先生も言うように「ゲームによってキャラじゃなくてプレイヤーとしてGMにメタ的な質問できるスキル」があるし…。有りだと思う。その後にキャラに新しい設定が増やすことができる。自分はよりシナリオを楽しめるスパイスとして捉えてる。
2015-11-22 01:33:15
小太刀右京先生がすごい興味深い話してて面白い!基本的に自分が仲間内でGMやる時はハクスラ的なノリで、俗に言うランダムダンジョンルールを一部取り入れたセッションが多いのでこういうキャンペーンのテクニックはすごい参考になりますねw
2015-11-22 01:40:30
答えられるわけがない、かどうかは、プレイに使用するシステムやシナリオ、プレイグループの文化、GM個人のスタイルによるために、一口には言えませんが、一般論としては、「それでセッションがよりうまくいくなら答えるべき」ですね。 twitter.com/hirorin0015/st…
2015-11-22 00:55:50
@u_kodachi 珍しくないねえw もちろん質問に回答しなくてもいいよ、って書いてあるケースも多いし、やっぱりシステムを限定しないと大雑把にはなってしまうね。
2015-11-22 01:26:00
@yanioman で、なんで僕が「答えるべき」と言い切っているかというと、僕(や小太刀くん)は、現役のTRPGプレイヤーであり、また現役のTRPGプレイヤーに向けたプレイエイドを、この10年以上、そして現在進行形で連載している立場だからです。それは僕らだけじゃないですけどね。
2015-11-22 00:59:51
@yanioman 僕自身でいえば、戦争をモチーフにした(なのでNPCがたくさん死ぬ)『エンゼルギア 天使大戦TRPG』の解説記事を連載中ですし、2014年12月および2015年2月発売の『ゲーマーズ・フィールド』誌には「NPCの死」をテーマにした記事を書いてますのでよろしくw
2015-11-22 01:05:04
@yanioman 「常に『このNPCは助けられるか』という質問に回答せよ」と言っているわけではなく、たとえば『ダブルクロス・リプレイ メビウス』2巻では、プレイヤー田中天の「ネズミ(というヒロイン)はひどい目にあわないよね?」という質問に、GMである僕は回答していませんw
2015-11-22 01:07:22
「なんで答えてくれないの⁉︎ 教えてよ! でなきゃあたし一歩も前に進めないよぉ!」ってガクガクブルブルして、とてもエキサイティングかつスリリングなエンタメ空間だったよ……! twitter.com/yanioman/statu…
2015-11-22 03:10:29
お前さンが生まれたての子鹿みてェに震えている様は、最高のエンターテイメントだったぜェ! twitter.com/tanakaten/stat…
2015-11-22 03:13:18
@yanioman 宣伝ばかりでもアレなんで、「NPCの死」について書いた記事から、もっとも重要な点を引用します。 「『NPCの死』は、『よりよい物語』のために演出すべきであり、決して『プレイヤーを嫌な気分にさせるため』や『プレイヤーを責めるため』に演出するものではない」
2015-11-22 01:09:18