2014.12.24〜12.25虎徹さんbot(KTK_b)クリスマス ツイート

[2014年版]虎徹さんbot(KTK_b)がイヴからクリスマスの2日間に掛けて流したクリスマスの特別ツイート記録です。 二次創作作品になってます。
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鏑木・T・虎徹bot @KTK_b

「っだ!? あれっバニー!? そっち迎えに行くって言ってたのになんで」 「あなたの家からまっすぐ向かった方が無駄がないでしょう」 「だってお前、結構荷物多いだろ、あの焼いたアレとか」 「ヘクセンハウスなら、後で組み立てやすいよう解体して持ってきました」 「準備イイノネー」

2014-12-24 08:00:47
鏑木・T・虎徹bot @KTK_b

「疲れたら運転替わりますよ、おじさん」 「へーきですぅー。お前こそ実はワクワクして眠れなくて早く目ェ覚めちゃいましたってやつじゃねえの?」 「・・・そんなわけないじゃないですか」 「えっなに今の間」

2014-12-24 08:30:20
鏑木・T・虎徹bot @KTK_b

「それにしても後ろ、いっぱいですね」 さりげなく矛先を逸らそうと、視線を向けた後方。車の後部座席は2つの大きな白い袋でほぼ占領されている。中身は全て、これから向かう小さな町に住む子どもたちへのプレゼントだ。 「だな。つっても、配っちまえば帰りは広々だぜ」

2014-12-24 08:35:18
鏑木・T・虎徹bot @KTK_b

車を走らせること数時間。着いたのは三方を山に囲まれた小さな町。 気温は一段と低く、足元の真新しい純白は踏みしめる度にキュ、キュと鳴く。 「・・・さすがにこちらは、雪深いですね」 声を発するごとに視界が白い息でけぶる。 「晴れて良かったなー、昨日はすんげえ吹雪いてたってさ」

2014-12-24 11:30:20
鏑木・T・虎徹bot @KTK_b

「俺はワイヤー使えば空中移動できるけど、お前は慣れない雪に足取られちまうもんなっ」 「ハンディにもなりませんよ」 「吹雪いたら迷子になるだろうし」 「地図は既に頭に入っています」 「はーいはい。そんじゃ臨時サンタの用意しながら、楓のためにコテージあっためとこう」

2014-12-24 11:35:17
鏑木・T・虎徹bot @KTK_b

「サンタ、着任しましたー。よろしくお願いしまーす!」 「まさか今年もお越しいただけるとは・・・子どもたちも喜びます。有難うございます」 招待されていた町長宅の昼食会に挨拶に向かうと、出迎えたのは見慣れぬまだ若い男性で。 「いえ。・・・失礼ですが、町長さんは」

2014-12-24 13:00:27
鏑木・T・虎徹bot @KTK_b

「父は先日、屋根の雪下ろし作業中に・・・」 「あ・・・・・・すみません」 「腰をグキッと」 「・・・どうかお大事に」

2014-12-24 13:05:19
鏑木・T・虎徹bot @KTK_b

「確かに今年は随分、雪が多いようですね」 「ええ。ここ2~3日急に。今日は久しぶりにこんないいお天気に恵まれて。お陰で『サンタさん』もきっと現れる、そう子どもたちも朝から喜んでいますよ」 「そりゃ良かった!」

2014-12-24 13:10:19
鏑木・T・虎徹bot @KTK_b

「宜しければ、このあと町をご案内しましょうか。天候不良で一旦撤去したメインツリーも、今設置し直していまして。何もない所ですが、あれはなかなか自慢なんです」 「是非。去年は慌ただしく失礼してしまいましたので(チラッ)」 「仕事終わらせてからだったんだからしょうがねえだろぉ~」

2014-12-24 14:00:22
鏑木・T・虎徹bot @KTK_b

「かーえーでぇ~~~♪」 「久しぶり、バーナビー!」 華麗にスルーされた両腕が宙を泳ぎ、恨みがましい、もとい羨ましそうな顔が相棒を見上げる。 「また少し背が伸びた、かな」 「そう? 大人っぽくなった?」 「きれいになった」 「嬉しい!」

2014-12-24 15:30:19
鏑木・T・虎徹bot @KTK_b

「もぉ~、かーえーでぇぇぇ~~!」 「お父さん、うるさい」 「・・・ハイ」

2014-12-24 15:35:18
鏑木・T・虎徹bot @KTK_b

「そりゃそうと、随分大荷物だなあ」 「重いのはこれだけ。村正おじさんからの預かり物」 「持つ持つ! ありがとなぁ」 この形と重さは恐らく、というか100%酒だろう。 「こちらも随分大きいですね、持ちますよ」 背負っていた大きな包みの方は、見た目に反して案外軽いようだ。

2014-12-24 15:40:21
鏑木・T・虎徹bot @KTK_b

「ありがとう。そっちはおばーちゃんから。山は寒いでしょーって、防寒着3人分」 「あっこれスゲエ薄くて軽いって宣伝してたやつだ! 良かったなバニー、サンタ服の下に着込めるぜっ」 「コスチュームは確定なんですね・・・」 「そりゃそうだろ、様式美ってやつだ」

2014-12-24 15:45:18
鏑木・T・虎徹bot @KTK_b

「まあ、駅で立ち話もなんですから。そろそろ」 「そうだな、コテージ行ったら楓ビックリすんぞー♪」 「本人の前ですが」 「・・・・・・だっ」

2014-12-24 15:50:19
鏑木・T・虎徹bot @KTK_b

コテージに入るなり、居間のテーブルの上で一際存在感を放つヘクセンハウスに視線が釘付けに。 「わっ・・・・・・すっ・・・ごーい!! お菓子の家!? ねえこれどうしたのっ!?」 「楓さんへのプレゼントにと思って」 「えっ、ええっ!??」

2014-12-24 16:05:18
鏑木・T・虎徹bot @KTK_b

「バニーがな、一生懸命作ったんだぞー! 何を隠そうパパも作」 「バーナビーありがとう! すっごく、すっごく嬉しい!! えっでも手作りなんて、ホントすごい! どうしよう食べるの勿体ないよぉ!」 「かえでぇ・・・パパもぉ・・・」

2014-12-24 16:10:20
鏑木・T・虎徹bot @KTK_b

「そうそう、虎徹さんも作ったんですよ、ほらここ。こっちも」 「ふぅーん・・・」 「楓が喜ぶと思ってぇ~・・・」 「あっそう・・・って、うそうそ。二人とも有難う、大好きっ!」

2014-12-24 16:15:18
鏑木・T・虎徹bot @KTK_b

「そんじゃそろそろパパ達は、サンタクロースになって出動してくるから。晩御飯少し遅くなっちまうけど」 「大丈夫。準備しながら待ってるよ」 「ハラ減ったらお菓子の家食べてても」 「やだー! ゆーっくり写真撮って、目に焼き付けてからにするっ!」

2014-12-24 17:45:18
鏑木・T・虎徹bot @KTK_b

「(くすっ)明日には一緒に食べようか。行ってきます」 「行ってらっしゃい、二人とも気をつけてね!」 「おー、行ってきまーっす」

2014-12-24 17:50:18
鏑木・T・虎徹bot @KTK_b

「さて、と」 懐から取り出したグリーンとピンクに色分けされた地図には、それぞれの家の希望の配達場所と内容が記載されている。 「ルール確認は?」 「不要です」 「ハンデは?」 「要りません」 「俺ワイヤー使っちゃうよ?」 「構いませんよ、おじさん」 「言うねえ」

2014-12-24 17:55:18
鏑木・T・虎徹bot @KTK_b

「プレゼント配り終わったら、ゴールは・・・そうだな、楓が待つコテージにすっか。そんじゃカウントダウン・・・5、4、3、2、1」 「GO!」

2014-12-24 18:00:34
鏑木・T・虎徹bot @KTK_b

「ぃよっしゃ、おわりっ!」 地図のグリーンゾーン、最後の家にアルパカのぬいぐるみを届けてミッション完了。 あとは町の広場を抜けて、ゴールのコテージまで一直線。

2014-12-24 19:30:08
鏑木・T・虎徹bot @KTK_b

「たぶんあっちもそろそろ・・・お、いたいた」 相棒も配り終えたのだろう、ちょうど中央通りを挟んで反対側から凄い勢いで駆けてくる、スタイリッシュなサンタ姿がちらりと目に入る。 と、まさにその時。

2014-12-24 19:35:18
鏑木・T・虎徹bot @KTK_b

「だっ!??」 不気味な地鳴りと共に足元が不安定になり、体勢を崩した。 これは、地震!?

2014-12-24 19:40:16
鏑木・T・虎徹bot @KTK_b

揺れは強いものの幸い短時間で治まり、ほっとしたのも束の間。 山の上の方から、背筋がヒヤリとする嫌な音が、かすかに聞こえて耳を疑った。 これは・・・この音はまさか。 先程の揺れで足を止めたスタイリッシュなサンタと目が合う。 間違いない、来る!

2014-12-24 19:45:16
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