- vipiansalmiakki
- 2374
- 10
- 0
- 0
@WISE_GC 「そら、見たかいエリオ やれば出来るじゃあないか、正に僕らは紛うことなき竜討ちの英雄となった!」 明け方まで続いた竜との戦闘は、ひときわ大きい断末魔と朝日で持って終わりを告げた。 鬨の声に沸き立つ戦場の中、昔なじみの侍従にロクサーヌもまた興奮した様子で語る
2015-11-25 16:13:34@WISE_GC 「そうとも、決死の戦いは悲壮なれどもそれ故に美しい! 歴史と言う大演目に臨む我々は等しく演者だ! サーガ、ロマンス、グラン・ギニョール!この劇場にはすべてが在る!」 ひゅおうと吹く風が運んでくるのは、血腥い戦場の残り香だ 「……。」 エリオットは答えない
2015-11-25 16:16:31@WISE_GC 「あゝだから、前から考えて居たのだけれど劇団を興そうと思うんだ。 大陸を巡り幾多の物語を演じて、戦場を巡り最も新しき物語を得る そうして素敵な物語で大陸を満たすのさ、きっととても楽しいよ」 「……。」 「なあ、まだ怒っているのかい?そう臍を曲げないでおくれよ」
2015-11-25 16:18:42@WISE_GC 「ああ勿論、約束を忘れてや居ないよ。褒美は望むがままさエリオ 竜を討った君には、相応しい対価と栄誉を得る権利がある!」 「……。」 「だからという訳じゃあ無いが、またぞろ手を貸して欲しいのさ まずは人集めからだ。兵も役者も美術も衣装も、最高のものを揃えよう」
2015-11-25 16:21:26@WISE_GC 答えはない。 しかめっ面で小言を言うことも 嘆息混じりに手はずを整えることだって無い ここは舞台で、全てが在る 気宇壮大な英雄譚も、悲壮無残な残酷譚も
2015-11-25 16:31:43@WISE_GC ねえエリオット、どうか一言でも僕に応えてくれないか きみの力を借りたいんだ きみに叱って欲しいんだ ねえエリオット、エリオット―――
2015-11-25 16:31:57@WISE_GC (コソコソ)もし良ければせっかく同じ場面にいるので気絶から復活してロクサーヌの今の台詞聞いてた事にしていいですか?PL同士では一緒に三期劇団やるの決まってましたがPCはまだだったと思い。→ twitter.com/vipiansalmiakk…
2015-11-25 21:35:18@vipiansalmiakki 良いんですか!良いんですかひゃっふー!! 慰めてもらっちゃって良いんですか!乙女感出しに行っていいですか! 腰から下千切れてる遺骸抱きすくめているようなそんな状態ですけど大丈夫ですか!
2015-11-25 22:00:02@WISE_GC ←その声は歌うようにも聞こえた。良く通るその声はとても素敵な夢を誰かに語っていた...そして相手に手伝ってもらいたいと。あ、素敵だなあ。そして声がロキシィのものと知ると相手が羨ましくなった。その幸せな相手が誰かを見ようと重い目を開け身体を持ち上げ見る。→
2015-11-25 22:17:10@WISE_GC ロキシィの姿はすぐに捉えられた。彼は何処にいても輝くのだから...だがその姿を見て息を呑む。彼が抱いて、子守唄を歌うように語りかけているのは無惨に引き裂かれた死体だった。その姿にぼぅと見てるだけとなったが段々と悲痛な叫びになっていく唄にハッとする。→
2015-11-25 22:21:59@WISE_GC 駄目だ!何が駄目かわからないけど。気付いたらかけていき、後ろから抱き締めていた。本では読んだ事があれど、自分は誰にもしてもらった事はない。でも不思議とこれがやるべき事だと解っていたし、身体は自然に動いていた。思った以上に細い身体に不安になり更に強く抱く→
2015-11-25 22:29:11@WISE_GC 「ロキシィ....!!ロキシィ!!ねぇ、しっかりして 彼はもう...(言いかけて口を噤む)ねぇ、ロキシィ。彼はちょっと疲れたから寝させてあげないと駄目よ。そうだわ!ねえ、私がその夢、彼の代わりに手伝ってあげるから。彼には休暇を。ね?」→
2015-11-25 22:34:11@WISE_GC 「そして、世界一の劇団、素晴らしい公演、それが出来上がったらその時彼に伝えてあげましょう?ね、だから今は」そっと抱きしめたまま母が子にするようにロキシィの後頭部に、頬ずりする。こんなのを家で見た絵を思い出しながら
2015-11-25 22:37:13@vipiansalmiakki 血と闘争の昂ぶりも冷め、底冷えする朝焼けの中白痴のような虚ろさで重ねていた言葉は、背に感じる温もりと、仄かなチェリーリキュールの香りにうち止められた 「嫌だ…嫌だ…!」 駄々っ子のように頭を振るう。本当は何もかも判っているのに→
2015-11-25 22:59:26@vipiansalmiakki 抱きしめられた体が強張る 腕の中のとうに冷たい身体と違い血の通った感触は、それでもロクサーヌを悲劇への耽溺から否応なく現実へと意識を引き戻した 「シャーリー、きみは優しい娘だね。 けれど僕は違う。疲れてるなんて言わせないさ」 →
2015-11-25 23:10:08@vipiansalmiakki 掠れた声で語りかける言葉はいつもの芝居がかったものではなかったが、赤紫の瞳だけがらんらんと輝いている 「ねえ、シャーリー。彼を君とともに、連れて行ってはくれないか」 ――――彼の邪紋を
2015-11-25 23:14:48@WISE_GC その答えにすっと一瞬シャーリーの目が冷たくなり表情が固まる。自分を、彼の代わりにしろと確かに言った。でも蛇紋まで受け継げと?それはロクサーヌがシャーリー本人ではなくその死体となった彼がそれ程まで必要だという事だ。初めて覚える嫉妬だった。→
2015-11-25 23:20:49@WISE_GC だがそのドロッとした何かは一瞬だった...そう、自分は今まさに借り物の姿で彼に接してる。もう一つ誰かの影を背負ったところ...何も変わらないではないか?彼がそれで救われるなら。にこやかに応える。そう、まだ二十歳に達してない経験にも乏しい頭での精一杯だった。→
2015-11-25 23:23:36@WISE_GC 彼は思ったよりも弱いのだ。助けてあげなければ。そう。使命感に囚われ頷く。「もう、仕方ないわね。ロキシィは、寂しがり屋でワガママなのねっ!」胸に手を当て聖印を展開していく。揺らぐ炎のようなそれを一度手に収めると死体に手を伸ばす
2015-11-25 23:28:21@WISE_GC 死体から混沌が浮き彫りのなり自分の身体の一部になっていくのを何処か傍観した感じで見る。義務的な儀式だ。終えると何時もの貼り付けたシャーリーの笑顔に戻り、「さあ、これで彼は私の一部になってずっとロキシィの側にいて、見守るのよ!!」そっと肩に手を置く
2015-11-25 23:37:31@vipiansalmiakki 「ありがとう、シャーリー。………ごめん」 その謝罪は、誰に向けたものだったか、何に対するものだったか 変わらぬ笑顔を向ける彼女をこちらから強く抱きしめて―――それは今の自分の顔を見せたくなかったから、という向きが強かったけれど
2015-11-25 23:46:41@WISE_GC ありがとうございます!!ジワジワ侵食していって気付いたら大ダメージ!!中の人はサムスアップb
2015-11-25 23:49:25