H3ロケットに関する宇宙クラスタのツイートまとめ

asahi.comの配信した『宇宙機構、3段ロケット「H3」開発検討 有人も視野』 http://www.asahi.com/science/update/0119/TKY201101180581.html の記事に関連したツイートを集めました。
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笹本祐一 @sasamotoU1

あ、ほんとだ。付加無しの二段でLEO行けてますな。 RT @seisakusho_F_A はじめまして、デルタⅣやアトラスⅤでも基本型はブースター無しでLEO投入できますが・・。

2011-01-19 12:08:48
松浦晋也 @ShinyaMatsuura

もっというと「日本の基幹ロケット第1段をブースター抜き設計にする場合、水素でいいのか」という大問題もある。第1段は比推力より推力重視だから、普通に考えると高圧燃焼の炭化水素系エンジンが最適。

2011-01-19 12:13:06
笹本祐一 @sasamotoU1

H3の打ち上げ総重量が、固体ブースター抜きのH2Bよりちょいと増えてる程度だから、種子島の液酸液水供給設備は大した改変無しで行けるんだろう。日本じゃ固体ブースターも高価(たか)く付くんで、それ無しで行けるとなればエンジン増えても低コスト化、できるかなー。エンジン増えたら一緒かな。

2011-01-19 12:13:32
松浦晋也 @ShinyaMatsuura

MHIは水素のノウハウしか持っていないので、水素でブースターなしの設計、しかもアメリカの上段狙いのビジネス戦略から、エキスパンダー・ブリードサイクル大推力のLE-Xを押してきている。背景にはMHIと緊密な関係を持つボーイングのデルタ4が1段水素のみで運用しているという実績がある。

2011-01-19 12:15:53
笹本祐一 @sasamotoU1

開発元の三菱にしても、液酸液水ロケットは長年開発してるから、改良型ならそんなに苦労しない、コストも掛からないって読んでるんだろう。しかし、これが次期基幹ロケットってことは、これを今後最低十年は使うのか?

2011-01-19 12:16:18
笹本祐一 @sasamotoU1

H2ロケット初号機が1994年。これで成立した液酸液水のサステナーと二段目プラス固体ブースターという構成は、たぶん2010年代も使われるだろう。じゃ2020年代以降は?その先は?今さらデルタヘビーの後追いでいいの?

2011-01-19 12:18:53
笹本祐一 @sasamotoU1

H2ロケットからH2Aになって、打上げコストは半減した。しかし、海外相手に商売する気なら民間開発のファルコンや中国製長征、ロシア製実績そろそろ2000基とっくに減価償却済みなソユーズを仮想敵にしなきゃならない。てえことは、さらにコスト半減を目指す必要がある

2011-01-19 12:22:18
松浦晋也 @ShinyaMatsuura

LE-Xのエキスパンダー・ブリードサイクル採用には、プロの間でも意見が分かれている。MHIにひっぱられる形で、その方向の検討が進んでしまっているけれど、「本当に吸熱だけでエンジンが成立するのか」「きっとターボポンプ高効率化でひっかかるぞ」という声もあり。

2011-01-19 12:23:13
笹本祐一 @sasamotoU1

三菱も宇宙機校も「世界を相手にする気はありません!我々は未来永劫官需を頼りに親方日の丸商売を続けるのです!!」ってえんなら、現状程度の開発計画で充分なんだろうけどさー。

2011-01-19 12:24:12
笹本祐一 @sasamotoU1

ああ、その解釈も正しいですねえ。 RT @SaYo555 スペースシャトルの場合、SSME燃焼終了時には軌道速度に達しておらず(その為ETはインド洋へ落下)、OMEで軌道へ投入しているので、これも1段と数えたほうが良くないですか?

2011-01-19 12:25:23
笹本祐一 @sasamotoU1

個体ブースターなくなっても、そのぶんだけエンジンが増えるんじゃあ射場での整備点検の手間もあんまり減らないし、エンジンは高価だから増やせば価格に跳ね返る。松浦さんのツイートだと、2~3割安くするのが目標、ってことは実際にはそこまで安くならない可能性の方が高い。親方日の丸商売だし。

2011-01-19 12:29:17
笹本祐一 @sasamotoU1

という訳で本気で安いロケットを作ろうと思うのなら、第一段エンジンも液酸液水でいいから出来れば地上300トン級のRS68みたいなエンジン必要なんじゃないの?それが出来れば、エンジン増やさずにSRB抜きの全段液体エンジンロケットが手に入る。

2011-01-19 12:32:38
松浦晋也 @ShinyaMatsuura

こからは私見。H-XとLE-Xは、どうもMHIのビジネス上の要請と、技術的最適性とがごっちゃになっているような気がする経験的に言うと、宇宙関係では物理法則に基づく最適性と、地上のビジネスや組織の要請をごっちゃにすると、その計画は失敗する。そこを不安に感じている。

2011-01-19 12:33:36
笹本祐一 @sasamotoU1

仮に大推力液酸液水ロケットの製造コストが倍になっても、三基クラスターにするよりは安く付く。RS68級の大推力ロケット開発なら無理な話じゃないと思うけど。

2011-01-19 12:35:24
松浦晋也 @ShinyaMatsuura

エキスパンダーブリードのLE-Xが、設計上の無理をIHIが担当するであろうターボポンプに掃き出すような構成になっているのも不安要素。LE-7の時のターボポンプの難しさを見ているだけに。

2011-01-19 12:35:31
大塚実(Minoru OTSUKA) @ots_min

ターボポンプについては、IHIの技報に詳しく出てますね http://bit.ly/g8dkgo RT @ShinyaMatsuura: だから、ターボポンプ(MHIではなくIHI製になるはず)には高効率が要求される。実際、「かなり厳しい効率を要求される」という話は聞いている。

2011-01-19 12:36:35
松浦晋也 @ShinyaMatsuura

そうそう、2009年にこういう記事を書いています。 http://bit.ly/f6ZjMv ね、今始まった検討ではないでしょ。

2011-01-19 12:38:25
笹本祐一 @sasamotoU1

で、本音のとこでは各方面で言われてるように一段目には炭化水素系つーかケロシンロケット欲しいんだけど、そっちは開発しないの?開発しないなら、RD180か、ロシア製嫌だってえんなら、ファルコン用マーリンエンジンでも技術導入した方がトータルコスト安くならない?

2011-01-19 12:38:54
松浦晋也 @ShinyaMatsuura

とにかく、次世代ロケットコンフィギュレーションは、もっとオープンに議論すべき問題だと思う。JAXA筑波とMHIだけでなく、メーカー、大学、学生など、もっときりきり議論して決めるべきなのでは。

2011-01-19 12:44:14
笹本祐一 @sasamotoU1

元記事http://www.asahi.com/science/update/0119/TKY201101180581.htmlにもうひとつ突っ込み。「有人も視野」脱出システムさえきっちり出来てれば、現状のH2Aロケットでも充分有人に使えますぜ、

2011-01-19 12:44:57
松浦晋也 @ShinyaMatsuura

個人的には、LE-7系エンジンにブーストポンプをつけて150気圧燃焼というのが先にあるべきと思うのだけれどもなあ。

2011-01-19 12:45:28
笹本祐一 @sasamotoU1

全段液体の方が「緊急時シャットダウンできるから有人飛行には安全」って言われてるけどさあ、そもそもシャットダウンしなきゃならないような事態って今まで起きてないし、それよりはどんな状況でも脱出できるシステム構築の方が安全確実。現にSRB付きSTSの打ち上げまだやるんだし。

2011-01-19 12:47:05
松浦晋也 @ShinyaMatsuura

それは失敗への近道だよね。RT @ohnuki_tsuyoshi 内部的にはいろいろ検討しているのでしょうね。そして最終案を「これに決まりました」と提示して他の選択肢を一蹴するのは、お役所仕事の常套手段で...

2011-01-19 12:55:45
松浦晋也 @ShinyaMatsuura

以前書いた、この意見は今も変わっていないなあ。「アメリカで宇宙ベンチャーのスペースX社が独力で「ファルコン」ロケットの開発に成功した今、H-Xは、JAXA抜きで三菱が開発すべきである。」(続く)

2011-01-19 13:13:52
松浦晋也 @ShinyaMatsuura

「国は開発資金の援助と、必要な技術データを得るための基礎試験への資金拠出、そして初期ロットの大量発注で、三菱主体で行う開発を援助すれば十分ではないだろうか。」 http://bit.ly/coaPFA

2011-01-19 13:15:03