H3ロケットに関する宇宙クラスタのツイートまとめ

asahi.comの配信した『宇宙機構、3段ロケット「H3」開発検討 有人も視野』 http://www.asahi.com/science/update/0119/TKY201101180581.html の記事に関連したツイートを集めました。
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大塚実(Minoru OTSUKA) @ots_min

あれ、これなんだ? 「宇宙機構、3段ロケット「H3」開発検討 有人も視野http://bit.ly/dHrOtz

2011-01-19 09:25:19
大塚実(Minoru OTSUKA) @ots_min

当然ながら正式なリリースではないし、どこから持ってきた話だ?

2011-01-19 09:27:42
笹本祐一 @sasamotoU1

あらら? RT @ots_min あれ、これなんだ? 「宇宙機構、3段ロケット「H3」開発検討 有人も視野」 http://bit.ly/dHrOtz

2011-01-19 11:18:05
笹本祐一 @sasamotoU1

なるほどその解釈もありか RT@bangyan2 三菱の全段液体構想って、IHIエアロスペース製作のSRB-Aを外して主要コンポーネントを三菱製だけにしたいって理解でいいのかな。

2011-01-19 11:25:22
笹本祐一 @sasamotoU1

まず、前提条件としてH2、H2A、H2Bは二段ロケットと呼称されているが、その実態は二段ロケットではない。個体ブースターを一段目、あるいは0・5段目と数え、第一段液酸系はブースターと同時点火してブースターより長く燃えるサステナー、中央段だと思った方が正確である。

2011-01-19 11:28:55
笹本祐一 @sasamotoU1

つまり、現状のH2A、Bは二段ロケットといいつつ実は2・5段あるいは3段ロケットだと思った方が正しい。ブースター無しの二段だけで低軌道投入出来るロケットは、サターンVくらいかなー。

2011-01-19 11:30:53
笹本祐一 @sasamotoU1

で、現在検討中のH3(仮)だが、記事によれば「H3は1段目に、H2Aの2段目と同じ形式のエンジンを3基ほど並べる」とある。これはつまり、一段目に高効率高出力が期待できる二段燃焼エンジンではなく、高効率だが高出力は期待できないガスジェネレーター式、単段燃焼を使うってことだろう。

2011-01-19 11:34:40
笹本祐一 @sasamotoU1

http://www.asahi.com/science/update/0119/TKY201101180581.html の図を見ると、H2Bと第一段の構成つまり推進剤酸化剤タンクの大きさは変更されていない。H2A2段目と同形式ってことだから、同じ液酸系だろうと推測される。

2011-01-19 11:36:24
松浦晋也 @ShinyaMatsuura

H-3…H-Xといって検討していたものだが、本当にこのコンフィギュレーションに絞ったのか?技術的検討なら何年も前からしていて、航空宇宙学会などで発表している。「3段ロケット「H3」開発検討 有人も視野」 (asahi.com) http://is.gd/ARHsZm

2011-01-19 11:37:31
笹本祐一 @sasamotoU1

違った、LE5A以降はエキスパンダーブリードサイクルか。で、現状LE5Bの推力は真空中15トン。ところが、H3の推定重量は240トンから280トン。第一段ロケットは、当たり前ながら自重を持ち上げるだけの推力を要求されるから、三基だと一基辺り100トンの推力が必要になる。

2011-01-19 11:40:59
笹本祐一 @sasamotoU1

ところで、固体ロケットは重い。H2Aに使われるSRBの重さは単体で70トン強、二基合わせて150トンと、打ち上げ前燃料充填後のH2Aロケットの半分以上を占める。水素って軽いから、タンクでかい割に重くならないんだ。

2011-01-19 11:44:48
笹本祐一 @sasamotoU1

H2Bと並んでる推定図を見ると全体のスタイルはH2Aからブースター取っただけに見える。H2Bのブースター重量はそれだけで300トンに達するから、その分を引くと230トン。てえことはH3に使われるのはH2B用の太い第一段で、単純にそれに第一段エンジン一基、第3段足した重量だろう。

2011-01-19 11:47:46
松浦晋也 @ShinyaMatsuura

H-3/H-Xの問題点は、2つ。まず、東山記者が「打ち上げ費はH2Aの80億〜120億円より2〜3割ほど安くする。技術的には2020年ごろに初飛行できるという。 」と書いているところ。その時代、そんな値段で商業打ち上げビジネスに使えるのか。ファルコン9に比べると高すぎる

2011-01-19 11:50:14
松浦晋也 @ShinyaMatsuura

ビジネス面での三菱重工の狙いはH-3/種子島からの商業打ち上げというよりも、新規開発のLE-Xエンジンをアメリカの新ヘビーリフターの上段エンジンとして売ること。J-2よりも高性能低コストを売りにする。

2011-01-19 11:52:46
松浦晋也 @ShinyaMatsuura

問題は、「上段用設計の140tf級液酸液水エンジンが、日本基幹ロケット第1段向けエンジンとして最適か」というところ。結果として売れるならともかく、最適でないなら、MHIは、国の予算でアメリカに売るためのエンジンを開発するということになる。

2011-01-19 11:54:38
笹本祐一 @sasamotoU1

地上から液酸液水のみで発射される最近のロケットだと、デルタIVヘビーってのがある。これは、SSMEを単純化、低性能安価にしたRS68エンジンだけで固体ブースターなしで打ち上げられるロケットである。http://bit.ly/eBXkxS

2011-01-19 11:55:36
笹本祐一 @sasamotoU1

つまりH3ロケットとは、日本版のデルタヘビーだったんだよ!「なんだってー」AA略。

2011-01-19 11:57:03
松浦晋也 @ShinyaMatsuura

上段用設計とは、燃焼サイクル。LE-Xは二段燃焼サイクルではなく、エキスパンダー・ブリードサイクルを採用予定。だが、エキスパンダー・ブリードサイクルは基本的に、体積の割に表面積が大きくて吸熱面を大きくとれる小型エンジン向けサイクル。

2011-01-19 11:57:28
松浦晋也 @ShinyaMatsuura

MHIは、エキスパンダーブリードサイクルについて、プリバーナーを省略出来る分二段燃焼より簡素で低コスト、どの配管が切れてもエンジンが爆発ではなく消火にむかう固有安全性を持つ、などのメリットを強調している。

2011-01-19 12:00:08
松浦晋也 @ShinyaMatsuura

しかし、プリバーナー燃焼ガスではなく、より温度の低い燃焼室壁面で吸熱膨張した水素ガスでターボポンプを駆動するので、「ポンプ出力が足りるのか?」という問題がある。大型エンジンだとこの問題が顕著になる。小型エンジンに比べ吸熱面が相対的に小さくなるので。

2011-01-19 12:02:45
松浦晋也 @ShinyaMatsuura

だから、ターボポンプ(MHIではなくIHI製になるはず)には高効率が要求される。実際、「かなり厳しい効率を要求される」という話は聞いている。

2011-01-19 12:04:15
笹本祐一 @sasamotoU1

問題は、最低でも地上で推力100トンできればそれ以上を出すエキスパンダーブリードサイクルの液酸液水ロケットエンジンを安価に大量生産できるように開発できるか。なんか構図としてはSSMEをRS68に作り直したのとまるっきり同じに見えるんですけど。

2011-01-19 12:04:48
松浦晋也 @ShinyaMatsuura

LE-Xへの疑問は、1)せっかくここまで開発した二段燃焼を捨てるのが正しい選択か、2)そもそも大型エンジンに不向きのエキスパンダーブリードサイクルの採用は正しい道なのか、といったところ。

2011-01-19 12:06:14
笹本祐一 @sasamotoU1

SSMEを地上から点火して使用後持って帰ってくる二段目エンジンと数えると二段、固体ブースターを0・5段と数えれば一段半ロケットって数えてます。 RT @NobuKawai スペースシャトルは何段と数えるのですか?

2011-01-19 12:06:49
松浦晋也 @ShinyaMatsuura

クラスター5機以上の構成にして、どれか1機の配管がぶちきれても打ち上げは成功するという設計にしないと意味ないと思う。質問をぶつけてもあまり明確な答えは返ってこなかった。RT @kzmakino Kazunori この安全性は有人用途以外ではメリットとなり得るのですかねぇ。

2011-01-19 12:08:40