倉×丸5

うさぎ🐰ときどき妄想してました @eitars_h

🎁倉丸1 『っくぅ…』「ああぁ…」 久しぶりの逢瀬の後、シーツの中で隆平に擦り寄る。 ‘‘隆平”呼びも大分慣れた頃… 「隆平？」 『んん？』 眠そうな返事。 「もし願い事がひとつ叶うなら何をお願いする？」 特に意味はない、何となく思いついただけの質問。 『どしたw』

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🎁倉丸2 仰向けだった隆平が体ごとこっちに向きを変える。 顔の距離が近くなって一瞬息苦しくなるけど、隆平の目に真っ直ぐ捕らえられるから視線を逸らせない。 『…もう願い叶ってもうてるしな』 「え？そうなん？」 『そうやで』 茶色い瞳の優しい眼差し。 …好きやな…

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🎁倉丸3 …なんで好きになったんやろ。男やのに。言い寄ってくる綺麗な女の子なんていっぱいおるのに。 隆平だってそうやんか。 俺らの未来ってどこに向かうんやろ… あーあ。秋やからかなあ。 そんな不安が最近鬱陶しいくらい付きまとって、だからこんな質問してしまったのかもしれん。

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🎁倉丸4 『…なんで泣きそうなん？』 え…？ 隆平の指が俺の目尻を拭う。 「わからん…、なんでやろw…」 笑おうとすると、あかん…泣いてまう… 「っ…く…うっ…」 好きになりすぎて不安になるなんてどんなけ女々しいねん。 『忠義？っどうした？どっか痛いんか？』

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🎁倉丸5 オロオロする隆平の胸に顔を埋めて、まるで子供のように擦り付ける。 隆平はすぐに俺の背中に腕を回してとんとんとあやしてくれる。 『言いたい事があるなら言うてな？』 柔らかく優しい声の持ち主は、こんな時だけ俺を甘やかす。 せやから、俺もこんな時だけ素直になる。

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🎁倉丸6 鼻をスンと鳴らしながら、 「…あんな？俺の願いはな…ズルいねん。ひとつや足りひん」 そして叶ってるようで叶わない。 どうやったら永遠を約束してくれる？…どうやって確かめたらいい？ 『泣かんといてや。俺があげれるもんなら何でもお前にやるし、願いのひとつやふたつ──

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🎁倉丸7 『俺が叶えたるから』 だからもう泣かんといて。 そう言って唇を重ねた。 …俺の欲しいものは未来やねん。隆平と一緒におる未来… お前はそれを約束してくれるん？ 不安は、深さを増したキスでかき消される。 薄い唇から流れ込む隆平の熱を噛み付くように追い求めるとやがて…

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🎁倉丸8 『…忠義…もう1回…しよ…』 吐息交じりに言うから、すぐに熱くなる体。 好きな人が俺を求めてる。そんな幸せで充分だった筈なのに、欲張りになってたんだって気がした。 その事に気づかせてくれた愛しい人… だから俺も俺のありったけで、隆平に幸せをわけてやりたい。

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🎁倉丸9 何の保証もないけど、側におらせてな？ 飽かずに貪るようなキスをして互いに互いの体を弄る。 …ほんで、一緒にどこまでも落ちてな？ 余裕のなくなった隆平を迎え入れると、俺は── 「隆平…愛してる」 初めてそう伝えた… #ろはみんへ