ワールドトリガーに関する一考察

hirokiaitaさん(@shiorichannnnnn)のワートリに関する考察が面白かったのでまとめました。ワートリを(少年漫画の熱さを持ち、その文法は少年漫画のものなのに)「異質」と感じる理由が面白い。(関連する引用RTも少しまざってます)
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ひろきあいた @shiorichannnnnn

46.故に困難な壁を前に打ち破れ、己の「弱さ」を痛感しました。そのときの傷は今も僕の中にあります。 そして、少なくない人が同じように子供だった。通常の意味合いにおいて、ある意味合いにおいて。 子供のままでは困難な壁を越えることはできません。大人になる必要があります。

2015-12-06 20:42:08
ひろきあいた @shiorichannnnnn

47.「その出来事」は、それを経験した全ての人に、等しく「大人になること」を要求してきました。確たる構造として、有無を言わさずに。 それは子どもも同じでした。けれど、少年誌にはそのような物語がなかった。成熟の方途がなかったんです。だから、葦原先生はワールドトリガーという

2015-12-06 20:57:48
ひろきあいた @shiorichannnnnn

48.「最適なルート」で「子どもたち」を「成熟に導く」物語を描いたのだと思います。 大人に「ならなければならなかった」子どもたちを「救い上げる」ために。 これが、「ワールドトリガー」の一つ目のテーマ「救済」です。

2015-12-06 21:19:58
ひろきあいた @shiorichannnnnn

49.さっき車を運転していたら、ワールドトリガーの主題がもうひとつあることに気がつきました。 それは「不在」です。

2015-12-06 22:31:39
ひろきあいた @shiorichannnnnn

50.この「不在」という主題(テーマ)と残りの主題「弱さ」は、ここまでお話しした「救済」と深く関わっているようです。 どういうことか、これからお話ししていきますね。 でもその前に補足に入らさせていただきます(本編までの幕間です。一旦緞帳(どんちょう)を下ろします。がらがら)。

2015-12-07 22:52:08
ひろきあいた @shiorichannnnnn

51.47.で述べた「少年誌に成熟のための物語がなかった」というのはちょっと語弊があるかもしれません。さっきゲオで少年漫画を確認してきたのですが、成熟のための物語は、以前からあったようです。でも、あれ以降は有意に増えたように思います。

2015-12-07 22:57:11
ひろきあいた @shiorichannnnnn

52.葦原先生と時を同じくして、多くの漫画家の先生たちが「成熟のための物語」を描き始めました。心の力で行う「成長」ではなく、心を干渉させず、頭の力で行う「成熟の物語」を描き始めたんです。 それはジャンプも例外ではありませんでした。いくつかの漫画の主題に「成熟=大人になること」

2015-12-07 23:07:36
ひろきあいた @shiorichannnnnn

53.が含まれているように見えます(具体的には、暗殺教室、僕のヒーローアカデミア、食戟のソーマ、ハイキュー!!がこれに当たります)。 でも、この作品群の中にあっても、なおワールドトリガーは異質な存在です。その理由は残りのテーマ「弱さ」と「不在」でお話しすることになると思います。

2015-12-07 23:07:57
ひろきあいた @shiorichannnnnn

54.ふたつめ。37.で「小南はお子さま」と書きましたが、このことについてらしんさんとライムさんがお話されていたことを読んで、目から鱗が落ちました。 お二人の許可をいただきましたので、ここに引用させていただきます。

2015-12-07 23:13:08
ひろきあいた @shiorichannnnnn

55.引用① twitter.com/lime6647/statu…

2015-12-07 23:15:06
ありがとう @lime6647

小南が天使?そんなわけないだろう。奴は緊急脱出のない旧ボーダー、人手が慢性的に足りない旧ボーダー、社会的認知が0の旧ボーダーで現役の斬り込み隊張ってたんだぞ。今の生ぬるいゆとり隊員とは根本的に何もかもが違う。 信頼した人の言葉にはひっかかりやすいだろうけど…ウン……

2015-12-04 23:24:30
ひろきあいた @shiorichannnnnn

56.引用② twitter.com/lime6647/statu…

2015-12-07 23:15:35
ありがとう @lime6647

実際に何度か殺ってるだろうし、緊急脱出に安堵する隊員を『ぬるいわねえ』とすら思ってるような奴だと私は思ってるよ。小南は実は抱えたものがとんでもなくシビアで、「あたしが戦わなきゃ誰が戦うの?他に戦ってくれる人がいるの?」の環境の中で生きてきたからものすごく精神的にタフ。

2015-12-04 23:26:50
ひろきあいた @shiorichannnnnn

57.引用③ twitter.com/lime6647/statu…

2015-12-07 23:15:56
ありがとう @lime6647

あああああーーーー!!!! 幼少時代をいま一生懸命やり直してる小南かあああああ…!!「あたしが戦わないで、他に誰が戦ってくれるの?」→「もう大丈夫なんだ。あたし、『普通のおんなのこ』になってもいいんだ…!」で稚い心が今ようやく…;; twitter.com/shinra009/stat…

2015-12-04 23:30:03
ひろきあいた @shiorichannnnnn

58.引用④ twitter.com/lime6647/statu…

2015-12-07 23:16:47
ありがとう @lime6647

きっと小南の子供っぽい振る舞うのは、彼女の無意識が喪われた少女時代を取り戻そうと必死に物語や思い出を探って溢れ出した結露なんだろうなあ…あの子はいい子だ…いい子だねえ… だって一話の小南、この世の全てを殺さんばかりの殺気放ってるもん。暗澹たる瞳だもんなあ…

2015-12-04 23:33:34
ひろきあいた @shiorichannnnnn

59.とのことでした。なんと、小南は以前は「大人」だったんですね。それも、「大人にならざるを得ない」から大人だった。でも彼女が「子どもに戻りたい」と望んだことで、今のように振る舞えるようになった。 「子ども」が「大人」になること(修が物語の中で体現するものです)も、またその逆も、

2015-12-07 23:23:01
ひろきあいた @shiorichannnnnn

60.本人が望みさえすれば、そうなることができる。これは重要なことだと思います。 ちなみにライムさんによると、小南は「子ども時代」のようなものがなかったために、子どもに戻ろうとしたとき、どう「子どもらしく」振る舞えばいいのかが分からなかったから、近くにいた陽太郎をお手本に

2015-12-07 23:34:13
ひろきあいた @shiorichannnnnn

61.したのでは、それで陽太郎と小南は、ときどき言動が似ているのでは(大意)、というお話を頂きました。 なるほどーーー。と、思わず深く頷いてしまいました。ワートリクラスタの皆さんの考察力はとんでもないです。らしんさん、ライムさん、素敵な考察をありがとうございました。

2015-12-07 23:43:40