黄昏町(九板)四十日目

柊 @hiiragi_r_t_d

落書き、額の眼に映る景色。 洗面所ハンドアウト引かないかなーと思いながら書いた。額の眼からはこんなふうに見えてます。 #hollytk pic.twitter.com/uFcHmnnMNv

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【四十日目】 【魂10/力11/探索2】 【喪失】名前(後ろ半分)、感情「楽」 【異形】三ツ目(力+1、探索+2)、牙(力+2)、鱗(水耐性、力+1)、角(力+2)、竜尾(力+5) #hollytk

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夕陽に染められた黄昏の町を、わたしは歩く。ローファーがアスファルトの路面を叩く規則正しい足音だけが、民家の間を縫う曲がりくねった路地に響いていた。 わたしはふと足を止めた。嫌な予感がする。予感というよりは悪寒。耳を澄ませば、すすり泣く声が、どこからか…… 01 #hollytk

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「あ、あは、あはははは。そんなわけ無いですよねー」 「ぅぅ……うぅぅ……ぅうぅ……」 「無、い、で…す…よ……ね……は、はは」 頬を引き攣らせながら乾いた笑いを漏らすわたしの耳には、しっかりとすすり泣く声が聞こえていた。 思わず辺りを見回すが、人影はない。 02 #hollytk

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若い女と思しき嗚咽は、どこから聞こえているのか判然としない。 「往くべきか、戻るべきか……」 正直、わたしはこの手の……ホラーじみたシチュエーションが大の苦手なのだ。腐った死体と鬼が徘徊する病院とか、黄昏時にどこからともなく聞こえるすすり泣く声とか…… 03 #hollytk

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「勘弁してほしいですね……」 結局、わたしは進む事にした。怖いもの見たさと、少しの負けん気。それはすぐにあっさりと吹き飛ばされた。 「ぅぅぅううぅぅ……うぅぅぅうぅぅううう……」 「え……」 角を曲がった先、そこに、若い女がぺたりと座り込んでいた。 04 #hollytk

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艶のない黒髪が流れ、その間からどろりと濁った虚ろな目がわたしを見上げる。額の眼に映る魂は、小指の先ほどの大きさ。ふらふらと揺れるそれは、今にも消えてしまいそうだ。 「うぅぅぅぅ……あ……」 わたしに気付いた彼女が、細い腕を伸ばす。 05 #hollytk

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「あ……あ……お願い、私に戮されて……」 わたしの足を、筋張った冷たい指が掴む。 「ひっ……は、はなっ、離せぇっ！」 わたしの尾が霞む。腕を弾くつもりだった一撃は恐怖で狙いを誤り、女の首を切り飛ばした。 06 #hollytk

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首の高さで切りそろえられた黒髪がばらばらと落ち、断面から間欠泉のように生暖かい鮮血が吹き出す。 「はぁーっ……はぁーっ……はぁーっ……」 わたしは返り血に濡れながら肩で息をする。 大丈夫だ。幽霊じゃない……結果的に、スプラッタになってしまったが。 07 #hollytk

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「……ふぅー。やれやれ」 顔にかかった血を袖で拭っていると、視界の端で何かが動いた。 「……？」 首を無くした死体が、びくりと震える。 魂の火が揺らめき、消えた。 彼女の体のあちこちに食い込んでいた異形の影が、人間の部分と混じり合い、黒い人型の影になる。 08 #hollytk

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「お願い、おね、ねが、おねがおねがいおねおねがおねがいおねがいわたし、わたし私に戮されてててててて」 黒い影がむくりと起き上がったかと思うと、踵を返し跳躍。呆然とするわたしを残して、黒いバケモノは去っていった。 09 #hollytk

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──────── 【四十日目】 【生存】 【魂+1】 【魂10/力11/探索2】 【喪失】名前(後ろ半分)、感情「楽」 【異形】三ツ目(力+1、探索+2)、牙(力+2)、鱗(水耐性、力+1)、角(力+2)、竜尾(力+5) 10 #hollytk

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[町]「…お願い、私に戮されて…」虚ろな目の女が、君にすがり付いた。《力1以上の場合、勝敗を選べる。女を戮すなら【魂+1】、力0もしくは女に戮されるなら【魂-1/異形『触角(探索+2)』を入手】》 #黄昏町の怪物 shindanmaker.com/541547 #hollytk