《原発事故で汚染された山林は、やはり原状回復できない、と日本政府が認めた》

自己ツイートをまとめた。 過酷な現実は、正視しない、直視しない。 それが習慣だとしたら、私は従わない。 後半、関連報道を、把握できる範囲で網羅した。
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宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

以下、久々に私自身の意見を含めて、togetterまとめを作ろうとしている。 それは、2015年12月21日、非常に重要な決定がなされたからだ。 日本政府は、東京電力東日本原発事故で、山林に飛び散った(家屋から20m以遠の「除染」)放射性物質の回収を行わないことを正式に決定した。

2015-12-22 00:26:34
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

分かりやすく言い直す。 「原発事故発生前の状態に日本の山野を戻すこと、戻させることをあきらめる」と決定したのだ。 しかし、文面には「原状復帰をあきらめた」とは、一言も書かれていない。 誰も解説をしなければ、原状復帰の放棄を決めた文章だとは読めないかもしれない。

2015-12-22 00:31:56
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

「原発事故前の状態への復帰をあきらめた」という意味を解した、民間放送のニュース番組の、政権への辛口の物言いで知られるキャスターは「カネや時間がかかるからと言って許されることではない」と論評したが、大間違いだ。 カネや時間の問題ではないのだ。技術的物理的に不可能なのだ。

2015-12-22 00:35:09
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

まずは、NHKニュースの引用から始めようか。 現在のNHKのニュースアドレス www3.nhk.or.jp/news/html/2015…

2015-12-22 00:36:39
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

NHK NEWSWEB 転載 生活圏外の森林は除染しない方針 土砂流出など懸念 12月21日 19時23分

2015-12-22 00:37:14
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

引用1 東京電力福島第一原子力発電所の事故のあと、各地で行われている除染を巡り、国は住民の生活圏から離れた森林については除染で落ち葉を取り除くことで土砂が流出するなどの悪影響が懸念されるとして、除染を行わない方針を示しました。

2015-12-22 00:38:07
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

引用2 福島第一原発の事故を受けた森林の除染について、国は現在、原則として住民の生活圏から20メートルの範囲に限定して行っていて、それ以外の森林については方針を示していませんでした。

2015-12-22 00:38:34
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

引用3 国は21日に東京都内で開いた専門家の会議で、新たに、生活圏から離れた大部分の森林は除染を行わない方針を示しました。

2015-12-22 00:39:32
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

引用4 その理由について国は、福島県内で行った調査の結果、森林から生活圏に影響を与えるような放射性物質の飛散が確認されなかったことや、除染で広範囲にわたって落ち葉を取り除くことで土壌が露出し、土砂が流出するなどの悪影響が懸念されるとしています。

2015-12-22 00:40:03
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

引用5 そのうえで土砂の流出対策として傾斜が急な場所などでは木の柵を設置するほか、間伐などを進めて森林を再生させるとしています。

2015-12-22 00:41:20
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

引用6 会議のあと井上環境副大臣は「どうすれば住民の方々にとって、いちばんよいのかを考えた結果で、今後丁寧に説明してご理解をいただけるようにしたい」と述べました。

2015-12-22 00:41:50
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

引用7 見出し 福島県内 引き続き除染求める声 原発事故で町のほぼ全域に出されていた避難指示が、ことし9月に解除された福島県楢葉町では、去年春までに国が住宅など生活圏の除染を終えましたが、そのほかの森林は手つかずのままです。

2015-12-22 00:42:38
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

引用8 楢葉町には周りを森林に囲まれた住宅も多く、住民からは「町に戻るうえで放射線が不安だ」と訴える声が上がっていて、山あいに自宅がある楢葉町上小塙の会社員、齊藤典夫さん(59)も森林の除染を求めています。

2015-12-22 00:43:20
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

引用9 齊藤さんは、妻と娘夫婦、それに小学生と幼稚園の孫2人の合わせて6人でいわき市に避難していましたが、「20年余り前に建てたわが家を守りたい」と1人で自宅に戻りました。

2015-12-22 00:46:47
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

引用10 将来、家族を呼び戻したいと考えていますが、孫たちの遊び場にもなる自宅の周りの森林の除染が行われていないことから、去年の夏には自宅の裏の杉や竹を自分で伐採しました。

2015-12-22 00:47:36
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

引用11 齊藤さんは「楢葉町は山が多いので、子どもが帰ってくれば山で遊びたがる。子どもや若い人が帰ってこないと高齢者だけで暮らすのは大変なので、自然に放射線量が下がるのを待つのでなく少しでも除染を進めてほしい」と話しています。

2015-12-22 00:48:10
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

引用12 楢葉町の放射線対策課は「山林が7割を占める楢葉町の住民は、国が現在除染を行っている住民の生活圏から20メートルの範囲に限らず、山や林に日常的に立ち入る生活をしていた。

2015-12-22 00:48:45
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

引用13 国にとっての除染の必要性と住民が感じる安心には大きなギャップがあり、住民が安心して町に戻れるよう森林除染の範囲を広げるとともに、きめ細やかな除染を引き続き求めていきたい」と話しています。 以上引用終了

2015-12-22 00:49:18
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

考察1 この決定の重要度が、どれほど重いものか、まずは私自身の表現で、書いておく。 良いかい?みんな? 日本政府は、こう宣言したんだよ。 原発事故が起きる前の状態に日本の国土を戻すことはできない。 事故が起きる前の心理状態に戻すこともできない。 そう分かった上で、生活しろよ、と

2015-12-22 00:55:29
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

考察2 東電福島第1原発の1号から4号が事故を起こして、 1週間ほど経過した時点で、原発に関するある程度の知識がある人たちは、 おそらく、ほぼ全員理解していたはずだよ。 事故発生前への原状復帰は、不可能だ、ということは。 異なる点があるとすれば「どの辺なら生活できるか」だろう。

2015-12-22 00:59:48
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

考察3 その中でも、事故発生後2年程度は、「避難指示を出した範囲に10年以内に人を戻して生活させないという、旧ソ連のチェルノブイリ原発事故に関する対応と似たような経緯をたどるのではないか」という暗黙の了解が、原発事故に関するある程度の知識を持つ人々にはできていたように思う。

2015-12-22 01:10:23
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

考察4 しかし、原発事故に関する知識を持つ人たちの「暗黙の了解」は、事故発生当初から、暗黙であったために、多くの人には伝わらなかった。多くの住民は、地震や津波と同じかそれよりも短い期間で「復興」が進むものだと誤解していた。その誤解に基づく発言を、メディアが広く伝達した。

2015-12-22 01:14:18
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

考察5 本来、事故発生前に原発の危険性を主張してきた「知識人」たちは、この段階で、自らの科学的知識と経験に基づいて、多くの住民の誤解を正すべきだったと、私自身は考えている。「あの山や海は、50年を超える時間でも元通りにはならない」と説明すべきだったはずだ。それが、いかに過酷でも。

2015-12-22 01:19:16
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

考察6 「いざ、事故が起きたら取り返しがつかなくなる」と言ってきたはずの、反原発・脱原発知識人のほとんどは、実際に事故が起きてしまったら、話が全く変わってしまった。「あれをしても大丈夫、これを食べても大丈夫」と言い始めた。「原発反対の私が言うんだから信用して」とまで付け足して。

2015-12-22 01:23:17
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

考察7 これまでずっと「少数派」だった反原発・脱原発の知識人たちは、原発事故発生後は多数派の先頭に立って主張することができるようになった。「事故発生前の状況への回復を!その為の徹底した除染を!」と。 しかしおきてしまった原発事故は、そのようなことができない、大惨事なのだ。

2015-12-22 01:32:27