ネタ短編 ロリコンと幼女番外編『⚫⚫⚫さんの休日』

『ロリコンと幼女』のネタの番外編です。ある人の過去と別の一面に今回は焦点を当てました。
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魔法瓶@土器 @mahou_vine

ロリコンと幼女番外編 『⚫⚫⚫さんの休日』 『再会』 ① 県内じゃ割りと大きな駅舎から降りて出ると左手には甲斐の国を治めた武田信玄公が座して見守る、ここは私の中学のある阿怒菱町の隣街、甲府ーー

2015-12-26 22:06:34
魔法瓶@土器 @mahou_vine

私は信玄公のまん前にある広場に待ってた彼女に声をかけた。 「やっほ、カナ」 昔は丸めがねだったけど、今は普通の型の楕円レンズのフレームなしを使ってる、鼻の周りの雀斑だけは変わらない旧友ーー。

2015-12-26 22:07:28
魔法瓶@土器 @mahou_vine

② 「…いつから着てたの?」 開口一番それかよ、もっと久しぶりとか… 「今着たの。カナは時間通り?」 「まぁね」 「なんてね、実は先に着てました!」 「アンタ私のデート相手?」 「今日はそうかな?」 「ないわ…」 「コラ」 会うとだいたいこんなノリ、これは中学の頃から変わらない。

2015-12-26 22:14:47
魔法瓶@土器 @mahou_vine

③ 「カナは仕事順調?」 「そりゃOLは何だかんだ激務だわよ、アンタまだ確か学生だったよね?」 「私?ぼちぼちやらせて貰ってるわ」 「高等遊民死すべし!」 「現役学生はニートじゃないから…」

2015-12-26 22:16:09
魔法瓶@土器 @mahou_vine

「しかしまぁ、この辺も変わったんだね?新しくできた奥藤本店が輝いて見える!」 「いや、位置的にここから見えないだろ?」 「てか、そりゃああれから10年近くだからね…」 「じゃあ最初はアニメイト?」 「そこはココリの中に移転してる、らしんばんもあるからそっちがイイわ」

2015-12-26 22:17:32
魔法瓶@土器 @mahou_vine

時の流れというのはかくも残酷なものである…私がここから去った時からこの街もかなり様変わりし、何だか別の場所みたいだ。 「変わらないのはカナが独身ってだけか…」 「おいコラ」 ④に続く

2015-12-26 22:18:28
魔法瓶@土器 @mahou_vine

④ 「しかしアンタ、自分より年下の男を食いまくってるみたいね」 「…カナ?」 「カー⚫ィみたく吸い込んでんじゃないわよ!」 「一応H⚫L研ある県なんだからソレ言ったらヤバイからカナ!」 ※県内にH⚫L研があるのは実話です。 ⑤へ続く

2015-12-26 22:19:17
魔法瓶@土器 @mahou_vine

⑤ .ーココリ3F らしんばんー 「あった!コレこそ私が求めていたカプ!」 「健在ですなあカナ殿は…あ、蛸⚫屋」 「蛸⚫屋?そんなの万代にイケばいいのに」 「カナ、コレあったら万代近くの農業高校生トラウマになっちゃうから」 「農業高校生そんなメンタルヤワじゃねえだろ」 ⑥へ

2015-12-26 22:21:37
魔法瓶@土器 @mahou_vine

⑥ 「…てかアンタも何か買うの?」 「…蛸⚫屋!」 「それ買うんかい」 「パン⚫ァーフォー!」 「やめろ!」 「あと、このYes/No枕を!」 「ロクなセレクトじゃねえな」つか売ってたのかよ 私たちは戦利品を手にいれ、らしんばんを離れた。 『近況報告』①へ続く

2015-12-26 22:22:37
魔法瓶@土器 @mahou_vine

『近況報告』 ① ーココリ2Fイートイン ー 「銀だこなんて久々ね…はふはふ」 「神奈川じゃいくらでもあるんじゃないの?」 「何故か中々行かないの」 「ふぅん」 「カナ、今度本厚木のホルモン屋連れてったげるからね」 「むしろ横浜がいい」 「むぅ…ぜいたくな」 ②へ続く

2015-12-26 22:23:20
魔法瓶@土器 @mahou_vine

② 「中学卒業してからあんま連絡とってなかったね?」 「そうだ、私訊きたいことがあったんだよ!」 カナは何かを急に思い出し立ち上がった 「何さ?」 「中学の時の彼氏とはどうなった?」 「ああ、アイツね…別れた。ちんちんちっさかったから。」 「それは理由じゃねえだろう」 ③へ続く

2015-12-26 22:23:54
魔法瓶@土器 @mahou_vine

③ 「…そっかそっかwww」 「てぇめぇ…」 「冗談だよ、矢代依はそんなことで別れるタマじゃないもん」 「本当ォ?」 「友達だろ?」 「ウソだったら性的に昇天させるゾ」 「恐ろしいな、お前両方イケるのかよ?」 「いや、カナなら分かりやすいだろうし?」 「あーなるほ…おい!」 ④へ

2015-12-26 22:26:21
魔法瓶@土器 @mahou_vine

④ 「はぁ…美術部でまともに美術の道行った人居なかったね、ウチは」 「文化部は基本腐女子かオッサン女子が集まるだけの集会みたいなモンだからな」 「ちょっと、後者私じゃん!」 「そう言われれば、前者私だな」 「考えたら必然だったんだね私たち…」 ⑤へ続く

2015-12-26 22:27:05
魔法瓶@土器 @mahou_vine

⑤ 「そうだ、必然の出会いで思い出したけど、カナさ美羽は?」 「美羽?ああ、奥迄美羽?」 奥迄美羽、彼女もまた私の中学の頃の悪友。背が高く、その風貌からカビゴンと言われていた。見た目に似合わず漫研所属だったから薄い本を描きまくってた。喪女予備軍同盟を結成してたのが懐かしい。

2015-12-27 15:36:19
魔法瓶@土器 @mahou_vine

「そうそう、アイツ私たちが夏コミ手伝ってやった借りがあるじゃん」 「アイツ結婚したってさ」 「結婚…?」 「うん、学生結婚」 「あの、白いウェディングドレス着てする…」 「神前だったらしいぞ?」 「あのカビゴン…屋上に行こうぜ、キレちまったよ」 「姉貴、カナも加勢しやすぜ…?」

2015-12-27 15:37:46
魔法瓶@土器 @mahou_vine

「冗談はさて置き…この後どうすんのさ矢代依?」 「そのへんブラブラして…最後はとりあえず、阿怒菱(あぬびす)行こうか?」 「え、中学いくの?」 「そう…!」 『中学隣の温泉』①に続く

2015-12-27 15:39:27
魔法瓶@土器 @mahou_vine

『中学隣の温泉』 ① カナの車で阿怒菱に着た私たちは母校の隣の公園内にある温泉施設に行きました。偶然にも貸切で。 「気持ちいい…」 「温泉がまさか中学の隣にあるなんて思わなかったわぁ」 ②へ続く

2015-12-27 15:40:00
魔法瓶@土器 @mahou_vine

② 「矢代依ー水風呂だってさ?」 「んー…カナ入れば?」 「そっか、じゃあタオルに水をしまして…」 「首にぴとっ!」 「ぴゃあああぁぁあ!」 「こらぁカナ!」 ③へ続く

2015-12-27 15:41:07
魔法瓶@土器 @mahou_vine

③ 「そういや、結構デカいな矢代依は…」 「Gだからねえ…」 「C……」 「…いいこと、あるよ?」肩ぽん 「腹立つわ!揉ませろぉ!」 「カナ!?ちょ、ダメ!乳首はいけない!やああぁっ!?」 ……貸切り温泉、そんなこんなで楽しかったですww 『ワタシノカエルトコロ』①へ続く

2015-12-27 15:41:43
魔法瓶@土器 @mahou_vine

『ワタシノカエルトコロ』 ① カナが本当に訊きたかったことを私に話してくれました。 それは帰りにカナの車の中でのこと… 「カナは明日仕事なんだよね」 「矢代依は今夜どうすんのさ?」 「私? うーん実家かな…?」

2015-12-27 16:01:59
魔法瓶@土器 @mahou_vine

「矢代依、韮崎じゃなかったっけ?」 「カナとは逆方向だね…」 「なあ、ウチに泊まるか?」 「マジですかカナさん?いいんすか!?」 「いいよ一日くらいは」 「よっしゃあ!隠しBL本暴こう!」 「…やっぱ帰れアンタ」 「冗談!冗談だから!」 ②へ続く

2015-12-27 16:02:29
魔法瓶@土器 @mahou_vine

② 「なあ、まだ訊いておきたいことがあったんだけどさ…」 「そうなの?」 「そう…」 「凄い言い辛そうだね…いいよ言ってみ?」 「矢代依は今ちゃんと幸せ?」 「…」 …カナが訊いたその幸せの意味はとてつもなく暗く複雑なものだ。 ③へ続く

2015-12-27 16:03:10
魔法瓶@土器 @mahou_vine

③ こう見えて中学時代、いや厳密には小学校5年ぐらいからほぼ毎日に渡る両親の激しい喧嘩を見てきた… 理由は簡単に言えば、父と母の間に家庭と仕事の両立云々を巡っていざこざがあったから。 こうなってしまうと、子供は『難民』にしかなれないんだなとも思った。

2015-12-27 16:46:08
魔法瓶@土器 @mahou_vine

結局夫婦は離婚、親権は母親が握ることになった。母を父が叩く場面を何度か見たためか当時の私は軽く男性恐怖症だった。 私の気分も次第に暗くなり、友達も離れていってしまった…。

2015-12-27 16:05:25
魔法瓶@土器 @mahou_vine

④ ある日ある時、気分転換に観ていたアニメのキャラの落書きを英語の教科書のページ端にぼんやり描いた。思いのほかそっくりに描けていたので調子に乗って描いてたら……

2015-12-27 16:06:04