恒星間侵攻戦

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FO𝕏 @金狐 @foxy_kitsune

反物質推進による現実的な恒星間速度、光速の7~10%程度の最高速度を有する恒星間航行船を用いて、星系の外から星系に侵攻する戦争を考えたとき、攻撃側(星間船)と防御側(星系)の主な対応はどうなるのかなと、以前考えたことがある。

2011-01-23 01:03:49
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光速度のタイムラグを有する宇宙戦において重要な要素は索敵だ。0.1Cの速度で巡航する恒星船の性能は、加速能力を1Gとしたとき侵攻する星系に達する35日前から減速のために逆噴射を開始する。巡航時に十分なステルス性能があれば防御側の星系のスキャンにかかるのは到達1ヶ月前になる。

2011-01-23 01:07:47
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攻撃側に有利な要素は、減速フェイズ前の巡航速度状態からほぼコスト無しで効果的な攻撃が可能であること。0.1Cの巡航速度から射出した質量弾頭は、10t当たり1Gt(20Mt級水爆50発分)の運動エネルギーを持つ。飽和攻撃によって系内の惑星を壊滅させるのは容易だ。

2011-01-23 01:14:25
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攻撃要素は現状この程度しか思いつかない。惑星を焼き払えると言っても、やはり目的によるから仮定していいものなのか迷う。あと、さっき減速時間の計算を出したが、恒星船側の時計基準だった。星系側の時計なら少々伸びるはず。

2011-01-23 01:17:28
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相対論スケールを完璧に考慮できる多目的計算プログラムでも組んで考えるかね。

2011-01-23 01:18:10
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星系の直接占領を目指すのであれば減速は必要。弾頭兵器の他にも0.1Cの速度で突っ込む有人兵器も考えうる、星系の端から端まで数日で突っ切るほどの高速戦が可能だ。ただし、星系を突っ切ってからの減速は間に合わないので、ターンして戻ってくる燃料の計算が必要。

2011-01-23 01:24:52
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数日は範囲の指定不足かな。例えば作戦域を木星軌道の内側とすると、直径約1.5光時、1日と半分程度で突っ切る。海王星軌道はこの6倍程度、即ち9日で横断。本隊の減速フェイズより前に、先遣隊が一切の噴射炎なくこの速度で侵入すると星系内速度での迎撃は間に合わないかもしれない。

2011-01-23 01:32:35
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星系内速度での巡航速度を1000km/s程度と考えても、攻撃側の速度の1/30。探知に成功しても前方に出る時間はないはずだ。

2011-01-23 01:35:13
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昨日の星間戦争ネタの続き。星系内であっても広大且つ伝達速度にタイムラグがある宇宙空間での戦争は、宇宙船が分散すれば被弾は確率域、即ち飽和作戦になると考えられる。この場合、質量に限度のある侵攻側が一般的に不利になる。

2011-01-23 15:11:40
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侵攻側の持つアドバンテージは減速前の0.1Cの相対速度のみ。星系を占領するならば減速が必要であり、減速して星系内での戦いになると資源の総量で不利になってしまうから、減速前の相対速度を活かした高速攻撃を行いたい。

2011-01-23 15:13:06
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その例が可能なかぎり捕捉されにくい対策を講じた先遣隊が0.1Cで先に星系内に一撃を与えるという考えだった。もう1つ侵攻側の主力宇宙船から2ヶ月程度のタイムラグをつけて0.1Cで巡航する船ないし無人兵器を、一般的に数十年かかる星間航行中に作っておくと星系内での低速戦に使用できる。

2011-01-23 15:17:10
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後続の兵器より数カ月差で本隊が先行し、本隊が減速した後星系内で交戦を開始する間に追い抜くようにしておくというもの。攻撃の遥か数十年前から計画的に配置しなければいけない。ただし、侵攻側にとっては加速と減速は一度限りであるから、出発した時点で攻撃計画は決まったものになっているはず。

2011-01-23 15:20:48
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0.1C未満でも船団の全質量の数%に匹敵する反物質が必要で、星系1個分規模の防衛火力とまともにやり合うならできるだけ節約したい。減速なしで突っ込む攻撃兵器の質量を増やすほど、減速に必要な燃料を削減できる。

2011-01-23 15:24:29
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これを極端に考えると、主力攻撃部隊は全質量を無駄なく使える弾頭兵器群だけで構成し、直接占領を行う占領部隊は後から小型の船で来るなんてことになる。先行兵器群が星系の一部を爆撃・制圧したところに後続が低速で到着し、星系の資源を使って星系内の攻撃隊を作るというのは合理的だ。

2011-01-23 15:28:52
FO𝕏 @金狐 @foxy_kitsune

要するに加速に必要なエネルギーが大き過ぎることから、加速した分はできるだけ多くそのまま運動エネルギー兵器として消費して、最小限の人員と機械を星系の資源に到着させて攻撃兵器群を生産することを目指す。

2011-01-23 15:34:11
FO𝕏 @金狐 @foxy_kitsune

以前妄想した星間戦争のネタで、星系内向けの攻撃兵器は星系内で生産した方がいいという結論に至ったが、よりその目的に絞ると、動力源の水と素材となる岩石が得られる上に探知の難しいカイパーベルト天体が有力候補だ。

2011-01-30 02:31:51
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従って橋頭堡を作る弾頭兵器群は、星系内の索敵網へ積極攻撃するほうが良い。索敵網を0.1Cの速度でズタズタにして探知を困難にした上で増殖機械を星系の外縁部にばら蒔いて直接占領を行う兵器群を生産するのがとても合理的。

2011-01-30 02:33:42
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技術格差がなければ宇宙戦争は優秀な宇宙船やパイロットが決めるのではなく、ただ飽和攻撃で決まるだろう。宙域が桁違いに広すぎるせいで、当たったときはピンポイント、後は射程圏内に入るミサイル数と迎撃能力の戦い。

2011-01-30 02:37:16

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なんか前に、理論上実現しうる速度スケールで他星系への軍事的侵攻を行う妄想をやったけど全く整理してないな。

2011-03-17 01:23:20
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弾頭に加速度をかけて目標軌道に投入することですら燃料を消費する星間戦争では、光速の10%程度の巡航速度から数ヶ月かけて減速した後再度兵器を加速して発射するのは無駄。全兵器は減速せずに加速したままにすると0.1Cの速度がそのまま使える。突き詰めると"侵攻用宇宙船"なる発想が過ち。

2011-03-17 01:28:37
FO𝕏 @金狐 @foxy_kitsune

質量は可能な限り弾頭につぎ込むと物量と威力を最大にできる。減速する質量は最小、となれば占領用の船は最小限の自己複製マシンだけになる。大戦力を減速させるとその分兵器用の質量を減らしてしまう。

2011-03-17 01:31:33
FO𝕏 @金狐 @foxy_kitsune

よって、この星系侵攻作戦は、侵攻先星系のカイパーベルト天体に到着した占領用の機械を製造する工場が、どれだけ気付かれず、また妨害を受けずに機械を生産できるかという話になるはずだ。索敵を妨害して敵の掃討用の戦力を、最初の攻撃でどれだけ潰すかがネックになる。

2011-03-17 01:35:08
FO𝕏 @金狐 @foxy_kitsune

で、実際そのレベルの文明を仮定したとき、索敵能力がどれほどになるのかわからない。天体観測の解像度だ。

2011-03-17 01:35:34
FO𝕏 @金狐 @foxy_kitsune

SETIや恒星間の戦争を仮定する上で最重要だと思われるのは観測技術だという昨日のツイートの続き。

2011-03-18 00:55:44