平沢進、MANDRAKEを振り返る

Susumu Hirasawa @hirasawa

え？オジサン、分からないって…こ、このレコードは？ これか？これ、出てった女房のだよ。 出て行くと思います！ またこんど！

Susumu Hirasawa @hirasawa

私は観客３人のMANDRAKEを経て、ついに観客ゼロ人のライブができる男に成長したが、楽器回りの配線はなくならない。

Susumu Hirasawa @hirasawa

もしもこの世から楽器回りの配線を消してくれるなら、音楽家をやめてもいい。

Susumu Hirasawa @hirasawa

唐突に終わる物語と言えば 6万円持ってトンズラしたMANDRAKEのマネージャーが居る。これで話は終りだ。

Susumu Hirasawa @hirasawa

あの男がトンズラしたのは亀有の家の二階の窓からだが、最初に現れたのも二階の窓だ。 たった6万円で己の歴史を汚す男は二階の窓から出入りする。 （それ以上の金額を盗む男になると堂々と玄関から出入りする）

Susumu Hirasawa @hirasawa

その時、私が住んでいた亀有の家には空気圧でベルを叩く呼び鈴が付いており、空気を送るチューブに穴が開いていたためにベルが鳴らなかったのだ。

Susumu Hirasawa @hirasawa

そこで男は二階の部屋に明かりがついているのを発見し、登って来たのだ。 ガラガラ 「わ！」 「あ、俺。俺、東京出て来た。マネージャーやるからここに住まわして」 一番嫌いな青春物語的展開。 嫌悪に次ぐ嫌悪。

Susumu Hirasawa @hirasawa

それからというもの、来る日も来る日もその男は二階にいた。 その男とは雑誌のメンボで知り合ったのだ。 メンボ（死語）。 メンボなんかに関わる自分が悪い。

Susumu Hirasawa @hirasawa

その男が主催するイベントで一回限りのバンドのギタリストを募集していた。日本の某プログレバンドとの共演となるらしく、面白そうなので応募した。 今から当時のステルスに電話して言わなきゃならないことがある。 「バカじゃねーの？」

Susumu Hirasawa @hirasawa

まあ、そのイベントは終わり、それで縁は切れるはずだった。 ところが、男に土下座されて再びイベントへ。ここから先は古いご贔屓衆には周知の話。 新〇日△鉄の社内バンドと共演。後に社内バンドが某メジャーからデューとなる際ギタリストになって欲しいと言われて断り、逆説教される。

Susumu Hirasawa @hirasawa

「君も自分のスタイルにこだわってないで、もっといろんなジャンルをこなせないといいミュージシャンになれないよ」 予言的中！！ 極悪ステルスを見よ。

Susumu Hirasawa @hirasawa

以来その千葉県の男とは腐れ縁となる。 マネージャーと言っても大した仕事はせず、数か月で6万円が消える日は訪れた。 以来男は行方不明である。 6万円あげるから二度と現れないでねー！ またこんど！！

Susumu Hirasawa @hirasawa

ローディーに褒めてもらおうと思い、自分で弦を替えてみた。 するとトレモロアームがずいぶん下がってしまった。 これはテンションが強すぎるということだ。要約すると張った弦が太いということだ。

Susumu Hirasawa @hirasawa

MANDRAKEの時に買いだめしておいた弦では太すぎるということか。 （っていうか逆に、いくら話題が無いとは言えこんな嘘を平然と語る自分は称賛に値する）

Susumu Hirasawa @hirasawa

っていうか逆に、MANDRAKEとは私が19歳の時の現象であるから、そんな時代に鉄の弦を作る技術は無く、縄を張っていたのだから見ればすぐわかる。 なにしろお父さんたちが早駕籠で会社に行っていた時代だ。