着陸前にシップのエネルギーは尽きた。 それを補ったのは私のスーツのエネルギーだ。 だが彼らにはそんな技術はない。パワードスーツは鳥人族の未知なる技術が多用されているのだ。 おそらく彼らがこの惑星に来たら予備エネルギーもなく、墜落してしまうだろう 無駄死にもいいところだ。
2016-01-07 22:11:28「一応いつでも出撃出来る準備はしておくが...今のままじゃ俺たちはお前の娘さんに喰われちまうのがオチだぜ」 「...そうだな。すまない。私としたことが気付かなかった」 「とはいえ、無視も出来ねぇ。今の所情報はその研究所からしか見つけられなさそうだしな」
2016-01-07 22:30:08そしてアンソニーはこんなことを言い出した。 「だからプリンセス!お前がミクロメトロイドをなんとかする方法を見つけ出してくれ!」 「...私が?」 「そうだ。ミクロメトロイドから身を守る方法さえ見つけられれば俺たちはそっちに向かえるからな!たしかワクチンもあるんだろう?」
2016-01-07 22:32:04「あ、あぁ...だがワクチンはもうここには...」 「他に何かないか!ワクチンじゃなくても...例えばメトロイド全般に言えることとか...」 「少し待ってくれ」 私は頭の中にあるメトロイドの知識を総動員して考えた。 何かメトロイドを避ける方法は...
2016-01-07 22:33:34冷気はだめだ。ウィルスとなるとそんなものは意味をなさない。 メトロイド全般に言えること...ベビー...クイーン... 私ははっと目を見開いてある事を思いついた 「メトロイドはクイーンが生み出してクイーンの言う通りに行動する性質も持っている!統率というほどではないが」
2016-01-07 22:35:32「だが、もしクイーンの身に危険が迫るようなことがあれば、クイーンは生み出したメトロイドを集めて防御に集中するはずだ!」 「おい、待てよ!それってつまり」 「クイーンメトロイドを見つけ出して攻撃すれば惑星中のミクロメトロイドが一箇所に集まってくれる!」
2016-01-07 22:37:14我ながらめちゃくちゃな考えだ。 なにせここは変態の提供を与えるメトロイドの故郷ではないし、ミクロに変化してしまっている。 クイーンが存在している保障はどこにもないしミクロメトロイドがあつまる確証もないのだ。 だが今のところはこれしか術はない。
2016-01-07 22:38:49「出来るのか?仮にクイーンが居たとしても今のお前さんはパワードスーツもないんだろう?」 「...内部告発者が用意してくれている物にかけるしかないな」 アンソニーとの作戦会議はこんなところで終わった。 とにかく私は研究所を巡り、連邦の汚職の証拠とクイーンを探さなければならない。
2016-01-07 22:41:07「それにしても長年の謎がやっと解けたよ」 アンソニーがそんなことを呟いた。なんのことかと聞くとこう答えた 「卵生のはずのメトロイドがどうしてβ線を当てて増殖するのかがさ」 なるほど、言われてみれば確かにそうだった
2016-01-07 22:42:24私が見つけ出したベビーは卵から直接孵化しているし、メトロイドはクイーンからも増殖する。 つまるところメトロイドは卵生の生殖がメインなのだ。 なぜβ線でも生殖するのか謎があったが、それも先の解決した。 β線での増殖は生殖というよりエネルギーの変換なのだったから....
2016-01-07 22:44:14「何かあればいつでもまた連絡してくれ。今からはいつ連絡が来ても出られるようにしておくぜ」 「すまない、アンソニー。また何か分かったら連絡する」 「無駄だと思うが一応俺の方でも調査してみよう。何か分かったらこっちからも教えるぜ」 「了解した」
2016-01-07 22:45:50ミランダを家に戻し、私は復活したスペースシップに乗り込んだ。 はてさて、手がかりは研究所で手に入れたこの地図だが。 残念ながら手書きの地図を読み取れるような装置はない。 手動で運転して地図の印の場所を探すしかないようだ。 「気をつけて!いつでも戻ってきていいからね!」
2016-01-07 22:47:40家から呼びかけるミランダの声が聞こえた。 いつもとは違う生身の体でシップの席に着き、エンジンを掛けた。 と、その瞬間アンソニーから無線が入る。
2016-01-07 22:48:49「わりぃ!プリンセス!頼みがあるんだ!」 アンソニーがニヤニヤ笑いながら話しかけてきた 「なんだ?」 「大将の"アレ"一度でいいから俺も言ってみたかったんだよ!"お前"にな!」 それだけで私は何のことなのか理解した 「私は別に構わない」 「やったぜ!へへ、そんじゃあ」
2016-01-07 22:51:07「サムス!銀河連邦研究所を巡回し、連邦の研究の証拠、記録、そしてクイーンメトロイドを見つけ出すんだ! その後俺たちが援護に向かう! "異論はないな?"プリンセス」 「了解だ!アンソニー! もちろん異論などない!」 シップは飛行を開始した。
2016-01-07 22:53:44