本当の学力とは何か?・・・「その場に必要なものを提供する力」・・・

学力がどれだけ高くても、実社会で役に立たないという話は枚挙にいとまがない。ということは、「真の学力」はもっと別なものなのだ。それは「その場に必要なものを提供する力」ではなかろうか。
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shinshinohara @ShinShinohara
「学力とは何か」を考えさせられる体験があった。阪神大震災での義援活動での出来事。全国模試で2番という超秀才が救援物資の管理をしていた。何がどこにどれだけあるのか、たちどころに答えることができた。さすがに頭脳明晰。しかし日々転変する状況で疲労困憊、風邪で寝込んでしまった。
shinshinohara @ShinShinohara
次の物資担当は若い左官職人。「とてもあの人のマネはできない、自分なりのやり方でやらせてくれ」と言って取った方法は、物資の種類ごとに山にする方法。場所はとったが、「ラーメンはまだ十分あるな」「飲料が少ないな」山の高さで誰でも判断でき、ボランティアが各自で物資調達に動けた。
shinshinohara @ShinShinohara
優秀かもしれないが、その人に聞かないとどの物資がどれだけどこにあるのか分からないシステムと、誰でもどの物資がどれだけあるのかが直観的に分かる「同種を山で積む」システム。超優秀な友人は、風邪が治って復帰した時、ショックを受けていた。どちらが優れているかは歴然だったのだ。
shinshinohara @ShinShinohara
記憶力や情報処理能力が個人的に優れていても、それはその人一人が優れているだけのこと。誰もが有効に働けるような「しくみ」を作ることの方が、はるかに現場では有効だった。学力とは何か、ということを考えさせられた出来事だった。
shinshinohara @ShinShinohara
本当の学力とは何だろうか?「その場に必要なものを提供する力」ではないだろうか。記憶力や情報処理能力が高いに越したことはない。しかし、実社会においてしばしば「ほう」と人を感心させるのは、その場に必要なものを提供した時だ。その能力が高ければ、社会は活性化する。
shinshinohara @ShinShinohara
私の友人は、物資の把握を自分の能力を限界まで引き上げることで実現しようとした。若い左官職人は、誰もが無理なしに物資の増減を把握できる「しくみ」を提案した。その場で必要だったのは、後者だった。必要なものを提供できる能力は、「学校のお勉強」で鍛えらえるものではない。
shinshinohara @ShinShinohara
必要なものを必要な場と必要な時に提供できる力。それを「真の学力」として学校で学べるようになったら。学校で「学力」として評価されるようになったら。日本は様変わりするだろう。
shinshinohara @ShinShinohara
塾を主宰していたころ、子供たちを山に連れて行った。成績優秀だがお坊ちゃんなその子は、皆が薪を拾い、水をくみ、テントを立てるなどの仕事をする中でぼーっと突っ立っていた。食事の準備ができたころ、食べようとするのを「働かんかったやつは食う権利無し」と冷たく突き放した。

多めに持参させていたパンを食べるように指示。他の子どもが作った食事にはありつけなかったけれど、食事自体は一緒に楽しんだ。

shinshinohara @ShinShinohara
翌日、同じようにキャンプ地に到着すると、その子は「自分にできる仕事はないか」と必死になって探していた。誰かが水くみに行ったなら薪拾いを、人数が足りるならテント張りを。「その場で必要なもの」を提供する能力はこうして引き出された。
shinshinohara @ShinShinohara
学校で勉強を教えるのは、本来はその知識を必要とする職場がある、と想定するからだ。なのに、その知識を活かせると実感できる場面の、なんと少ないことだろう。「その場で必要なものを提供する力」と結びついていないことは、このことだけでもよくわかる。
shinshinohara @ShinShinohara
「その場で必要なものを提供する力」。これを新しい学力の基準にすれば、実社会でも即戦力となり、応用がよく効き、周囲がよく見渡せる人材を育てることができるだろう。そのための学校教育とは何か、皆と一緒に考えていきたいものである。

即戦力、人材という言葉を使用することに関して指摘有り。

shinshinohara @ShinShinohara
@x2wAZ4r0V7hdqgX @hahaharukin 私も引っ掛かりを覚えながら、うまく言葉を紡げずにそのまま書いてしまいました。ただ、「その場で必要なものを提供する力」は、長期的視点で必要とされるものを提供する力、にも通ずると考えています。
shinshinohara @ShinShinohara
@hahaharukin @x2wAZ4r0V7hdqgX どういう風に言葉を紡ぐとよかったでしょうかね?

何も生み出せない人は無価値なのだろうか?という問いかけに対し。

shinshinohara @ShinShinohara
@hahaharukin どんな人も、何かを生み出していると思います。阪神大震災の時、ニコニコ笑っている人がいました。ただ、ニコニコ。春風のよう。その笑顔にどれだけ救われたか。人は、ただ存在するだけで何かを生み出します。大変興味深い現象です。これをもっとよく考えていきたいですね。
shinshinohara @ShinShinohara
@hahaharukin 阪神大震災で、被災者に迷惑をかけた「やっちまった」高校生ボランティアがいました。そのままだとただのマイナスの存在。しかしその同級生たちが「その分取り返そう」と奮闘しました。マイナスがあったから周りの力が引き出されました。面白いですよね。
shinshinohara @ShinShinohara
@hahaharukin 小さいころの公園でのキックベースボール。年上のお兄ちゃんが5歳児でも一緒に楽しめるよう、3秒は1塁に投げない、というルールを設定したりしていました。幼児を足手まとい扱いせず、一緒に楽しめるようにする創意工夫。これも「必要なものを提供する力」だと思います。

コメント

言葉使い @tennteke 2016年1月12日
塾は違うけど、学校教育の根本は「なんとかしろ」だよ。教師の教え方が適切なのか、個々の生徒が理解しているか、生徒間の人間関係はどうか、さまざまな事に対して「自分でなんとかしろ」で、どうしたらいいか解らない生徒はなにをどうしたらいいか解らないまま卒業させられる。
こざくらちひろ @C_Kozakura 2016年1月12日
優等生ほど建設現場に放り込めばいいのかもしれない。いろんな仕事をする人が雑多にいるので、文字通り「馬鹿でも分かる」を追求した仕組みや工夫が随所に施されている。
なす @NushHtc 2016年1月12日
秀才と左官屋、それぞれの能力を伸ばしてあげるのが教育じゃないの
ウミドリくん @umidori_kun 2016年1月12日
子供がかわいそ。 >食事の準備ができたころ、食べようとするのを「働かんかったやつは食う権利無し」と冷たく突き放した。
ウミドリくん @umidori_kun 2016年1月13日
この人はこのエピソードで何を伝えようとしたかったんだろう。無能は放置するのが一番、落ちこぼれても自己責任ということですかね。少なくとも私の教え方で生徒がこう成長したという類の美談ではない。
ウミドリくん @umidori_kun 2016年1月13日
人は自分の権力で立場の弱い者を操れたとき、優れた教育をしたのだと錯覚してしまうという反面教師として、よく覚えておこう。
(株)木原絶景bot @alkiatere 2016年1月13日
阪神大震災のニコニコ笑うだけの人、この人にとっては何かを与えたように感じられたかもしれんが他の人にとってはただニヤニヤ笑ってるだけの無能と判断されたかもしれないんだよね。反論も情緒でしか語れてないし、変に教育なんか語るのやめて専門の理学やってたほうが良いんじゃなかろうか。
@onpu_original 2016年1月13日
それは学力でなく問題解決力とか言われる類のものだと思います。
うえぽん @kaorurmpom 2016年1月13日
その場の課題を解決する判断力を高度に活かすには、やっぱり教養と知識の量がモノを言う。判断力と教養知識は両立させるものであって、どちらが良いと比較するものではない。
エリ・エリ・レマ・サンバディトゥナイ @mtoaki 2016年1月13日
単純に役割分担の話のような。左官職人が整えた「現場のシステム」を秀才が観察・分析して複数の「現場」を連携させるとか。
なみへい @namihei_twit 2016年1月13日
ソレをどう呼ぶかはともかくとして、そういった要素が全く無視された教育指導がなされていたり、そういう面では人を測らずに(狭義な)学力でしか人を測れない人がいる、ということは現実に起きていると思うし、何とかした方が良いことだと思う。
trycatch777 @trycatch777 2016年1月13日
(全体・個人に関わらず)問題解決しなきゃいけないという意識を持つことと、できるための知識などを持ったり、できるための人間を使えるようになったりするのは別のこと。それにしても、子供をキャンプに連れてってろくに指示も出さず、それによって自分から仕事を探せなかった子を捕まえて責めるなんて、酷い人だなぁ。最低でも「仕事は自分から探すもんだ」という示唆は無いもんかね。
節穴 @fsansn 2016年1月13日
学問とは目的であって手段ではないとし、まして学校という場を人材生産工場にはして欲しくない
Ishida Brain Dam'd @tbs_i 2016年1月13日
多分日本の教育を悪化させてるのは、こういう風に「学力」に矢鱈目鱈に我田引水な意味を付与してるやつら。まず「学力」の最小限の意味は「テストで点数とる能力」であることを踏まえてもらわないと無益な話かできんよ。
shinshinohara @ShinShinohara 2016年1月13日
trycatch777 多めに持参させていたパン食べてました。食事時間自体は一緒に楽しみましたよ。
あえとす⛩ 3/15 和光市ボドゲ会 @aetos382 2016年1月13日
たまたまその被災地においては秀才よりも左官職人の方がいい方法を構築できた。 その一点をもって、「左官職人は秀才より上だ」と判断するのは危険極まりない。 違う局面においては秀才の方が役に立ったかもしれないのだから。
shinshinohara @ShinShinohara 2016年1月13日
onpu_original その通りです。問題は、問題解決力と学力との乖離です。
shinshinohara @ShinShinohara 2016年1月13日
kaorurmpom 私もそう思います。課題は、両立と呼べないほど学問的知識と問題解決力との乖離があることです。
あえとす⛩ 3/15 和光市ボドゲ会 @aetos382 2016年1月13日
「人はただ存在するだけで何かを生み出している」のだとしたら、キャンプの時にぼーっと突っ立っていたおぼっちゃんは何を生み出していたのだろう?
shinshinohara @ShinShinohara 2016年1月13日
trycatch777 指示は出していましたんですよね。でもボーっとして動こうとせず。どうやら、半分意図的にズルをしようとしていたようです。同級生も「お前も動けよ」と声をかけていたのに突っ立っていただけ。
天たくる @ten_tacle 2016年1月13日
それ学力と人格は比例するわけではないという話であって、学力と問題解決能力が別という話は全く別次元の話じゃないでしょうか。
大石陽@聖マルク @stmark_309 2016年1月13日
大まかな把握で足りるのは物資がまだ十分足りている状況だからであって、これが厳しい状況になればなるほどそんな方法ではトラブルが続発するけどな。
天たくる @ten_tacle 2016年1月13日
その状況ではそれで上手くいったからそうしたのであって、問題が発生していたら何かしらの対応はしたんじゃないですかね。実際には発生しなかったトラブルを想定してこれがあったら失敗していた筈だ!てのはいちゃもんにしても苦しい。
shinshinohara @ShinShinohara 2016年1月13日
stmark_309 むしろ現場ではご指摘とは逆のことが起きました。2月に入ってから突然、救援物資が届かなくなりました。神戸市が「救援物資を送るのを一時止めてほしい」と報道したためです。多くの避難所では衣料品が大量にあり、種別分類していなければ食糧が急速に不足しだしたことに気付くのが遅れたでしょう。食糧・飲料の急減を被災地で最初に察知した我々は、摩耶倉庫での食糧払底を確認後、マスコミや行政に働きかけ、救援物資再開に何とかこぎつけました。そうでなければ神戸市は一時的に食糧難になっていたでしょう。
ざの人 @zairo21 2016年1月13日
収納の仕方 で考えると? 自分だけが使用するのか? 他の人が使用するのか?でやり方を考えなきゃいけないってことでもありますね。とかく、個人では収納スペースにどれだけ、詰め込めるか?で パズルで考えちゃうのですが、 公共でそれをやっちゃうと?多くの人がどこにあるかわからないという。自分の家か?公共の場か?の差は大きい。
ざの人 @zairo21 2016年1月13日
何も生み出せない人 は ああいう人にはなってはいけないという 反面教師の役目が有ります。ただ逆に あなたが監督で、あの人は何も生み出せない と思い込むのは 単にあなたが、その人の一面だけしか見ていない愚かな存在だけなのかもしれませんけど、 「何も生み出せない人に見える」と表現する分なら構いませんが。
ざの人 @zairo21 2016年1月13日
人は それを「まだだだ青いな」で表現するのは、それだけ人生経験が薄いから、気が付かないんだろうという揶揄だったりします。それがいえるのは、特定の業界において、相当修練を積んだ職人さんレベルでようやく言える言葉かもしれません。人の生き方においてはなおさらです。70代や80代の人が、他人の行動や思想に対して「まだまだ青いな」とようやく言える言葉かもしれません。
大石陽@聖マルク @stmark_309 2016年1月13日
ShinShinohara 「何がどこにどれだけあるのか、たちどころに答えることができ」るなら、不足する前に今の物資が何日分で、いつどれだけ不足するのか、予めわかると思うが。逆に、それができないならそいつは何がどれだけあるのか把握できてないぞ。
チラシ裏の三月(いずい) @sanga2paper 2016年1月13日
キャンプの話は、たぶんすごく大事なフォロー(一緒に飯食った以外にも、なぜこうなってるか、こうしたらいいよ等アドバイス?)やその子の元々の性質や「このくらいまでは突き放しても大丈夫」「この子なら意図を読み解ける」「君はできる」みたいな日々積み重ねた基準や信頼などあったうえでの結末と思うのですが、その部分が書かれてないので、なぜ次の日急に変わったのかピンと来なくて「たまたまうまくいった例」に感じてしまいます。その「子どもの背中を押したもの」が読みたかったです。
ナナシ @nanashist 2016年1月13日
これ左官屋は誰かが構築した仕組みを模倣できるだけの過去の経験があっただけでは?この秀才も次に類似事態に遭遇すれば同じようにできるでしょう。キャンプも然り。ちゃんと学習して成長してるじゃない。頭いい子だと思うけどね。
秋ゑびす●2/23 今上陛下 還暦萬歳! @yamashita99 2016年1月13日
この纏めに反発して屁理屈を書くよりも、この纏めから知恵を得て実践に結び付けることが、『学力』だと思う。
kkitmur @kkitmur 2016年1月14日
話に出てくる二人の人物は「自身の不足を教えれてすぐにその意味を飲み込み、それを認め、自分のものとした」という意味で高い学力の持ち主だと思うんだけどなあ。すごく難しいことをちゃんとやってるし、前者の人についてはよりうまくシステムを改良・運用できそう
shinshinohara @ShinShinohara 2016年1月14日
sanga2paper 手を抜いてすみません。また別の折にまとめます。
shinshinohara @ShinShinohara 2016年1月14日
stmark_309 元気な間は完全に把握していましたよ。でも、短期間に疲労困憊し、体調を崩しました。一人の人間が処理できる量としては、無理があったということですね。しかし、左官の若者がやった方法は、シンプルで処理量もわずかで済みました。誰もつぶれずに済みますし、引継ぎも楽。
shinshinohara @ShinShinohara 2016年1月14日
sanga2paper 「じっとしてたら飯にありつけないぞ」と声をかけましたが、動かず、友達が「薪を拾おう」と言っても動かず。普段からちょっと要領のよい子で、「まさか飯を食わさないことはないだろう」という読みがあったのでしょう。箸を伸ばそうとした時、子どもたちから「おまえ全然動いてないじゃん」という声が上がりました。普段なら「そうはいっても」という読みがあるので大人の私の顔を覗いたのですが、私も「そうだな、動かなかったんだから仕方ないな。パン持ってきてるだろ。それを食べておきな」と言いました。
shinshinohara @ShinShinohara 2016年1月14日
sanga2paper そのままだとふてくされて意地になりますから、食後のココアを一緒に飲みながら、火を囲みました。たき火って不思議なもので、火のパチパチする音を聞いていると、その場にいる人間は「同じ空気を共有する」という感覚があるんですよ。1時間ほど時々薪をくべると、その子も薪を取ってきてはくべたり。そのうち、意地を張るのがバカバカしくなってくるようです。 厳しい態度を取った時は、そのあとに倍のフォローをする覚悟がないといけませんね。
チラシ裏の三月(いずい) @sanga2paper 2016年1月15日
ShinShinohara ご説明くださり、ありがとうございました。上の連続ツイートと読み比べると、文章から受ける状況や人物の印象が全然違うように感じられるので、要約して説明すると誤解されやすい非常に繊細な事例だったと受け取りました。
チラシ裏の三月(いずい) @sanga2paper 2016年1月15日
ShinShinohara 今回コメントいただいたお話は、このまとめのテーマの「その場に必要なものを提供する力」にさらに沿う(子供が成長するのになにが必要と判断され、どんなものをその場で提供したか、という意味で)エピソードにも思いました。重ね重ね、ご説明ありがとうございました。
shinshinohara @ShinShinohara 2016年1月15日
sanga2paper こちらこそ、至らない部分をご指摘頂きありがとうございました。
ゆち @yuchi_yn 2016年1月16日
ざっくりとした「表現の頭の良さ」を分解すると問題解決能力とかで表現できて、学力はそのベースになりうるもの。記憶力が良いとかはその恩恵。でも真の学力とかわかりにくい表現になるのは意図してではないだろうけど、分析能力に欠けてて、山師とかのやり方だとおもってる。
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