#底冷えに彷徨えば

01/15〜17
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ひねくれもの @warparallel

冷えきった身体が今にも張り裂けそうに凍てついて、放り出されたこころは随分昔に光の粒になってどこかへ行ってしまった。あても無く歩くのも、疲れてしまったね。眠りにつくように瞼閉じれば、きっともうすぐに家だよ。安らげる場所だと言ったのは誰だっけ。 #底冷えに彷徨えば

2016-01-17 23:58:24

底冷えの其処、此処、何処。
行き着く末路に勘付いていて、
それでも瞼を綴じて、唇を縫った。
奇跡を信じて、かみさまに縋った。
絡めた指、ふたり分の温度。
甘やかなため息を吐いて、塞ぐ欠落感。
落涙から目を逸らしても止まらない散華。
どうしようもないのだと笑えば、彼女はわたしを叱った。
緩やかに解く、願い。祈り。欲求。
叶えては、指先が裂けた。
紅の三日月、刻まれた白い肌は後悔の色彩。
衝動と熱量、その鮮やかさに眩暈がした。
どれだけ哀しみを重ねても、愛を貫こう。

底冷えに彷徨えば、それが証明できると、信じている。

(ねえ、もし終わりが、冷たい水底だったとしても。
わたし、笑ってみせるよ。あなたの隣で。)