保守=経済、革新=平和で単純化すると沖縄政治を捉えそこなう:まとめ

保革を越えて、辺野古移設反対でまとまった「オール沖縄」はどのように形成されたのか。あらためて解説します。
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セルラースタジアムに三万五千人を集めた、オール沖縄の5.17県民大会。

「オール」が意味するもの

ウナイグミ @soulspirit330

国家レベルの問題では、日米安保、米軍基地、自衛隊の存在をめぐって保革が対立するが、しかし地域レベルでは、基地の整理縮小と経済振興を目指すという意味では両者に大きな違いはない。この点の理解をせず保守は「経済」、革新は「基地・平和」といった単純な分け方をすると沖縄政治を捉えそこなう。

2016-02-11 18:04:54
ウナイグミ @soulspirit330

@soulspirit330そうはいっても保守は「経済」を重視し、革新が「基地・平和」の問題をより重視したことは間違いない。だから沖縄を取り巻く「現実」そのものが変化すれば、「基地もなく豊かな沖縄」という「理想」に近づいていけばいくほど両者の距離が接近してくるのはある意味で自然。

2016-02-11 18:07:13
ウナイグミ @soulspirit330

@soulspirit330 翁長知事は保守であり、翁長支持者も本来的に保守勢力という点の認識が必要であり、そして、その中の保守勢力が新基地反対を主張しているのは、「経済振興策を展開するから基地の問題では辛抱しろ」という方法論が行き詰っていることを明確に示している。

2016-02-11 18:13:19
ウナイグミ @soulspirit330

@soulspirit330 その潮流が翁長知事の下で顕在化した。これまで沖縄の保守には基地も期限をつけるなど留保した上ではあるが最終的には受け入れようとの勢力があったが、鳩山の「最低でも県外」が触媒になり、それならそうしてもらうべきと一つの方向に束ねる役割を果たしたことも重要。

2016-02-11 18:19:16
ウナイグミ @soulspirit330

@soulspirit330 鳩山の「最低でも県外」により、ぎりぎりのバランスで成り立っていた沖縄の保守の政治の立ち位置、在り方が、全部吹っ飛んだ。稲嶺元知事が「これで苦渋の選択をしなくてもよくなった」旨の発言をしている。これは稲嶺元知事のみならず多くの保守の人の心情でもあった。

2016-02-11 18:28:00
ウナイグミ @soulspirit330

@soulspirit330 なお、すでに実態としては政策距離が縮まっていた保革の橋渡し役を保守の側で演じたのが、現知事の翁長氏である。98年の知事選では国との対立を深めた大田氏に対し、稲嶺氏に辺野古「15年使用期限」「軍民共用」の公約を盛り込ませ革新側にいた公明党も取り込んだ。

2016-02-11 18:31:41
ウナイグミ @soulspirit330

@soulspirit330一方、鳩山発言に対し本土政治家、中央官僚だけでなく、メディア、本土世論も「県外移設」は論外として猛反発する。「県外移設」は、沖縄の自民党から共産党までが一緒になって求めたものなのにもかかわらず。本土の本音が可視化され、同時に政府は辺野古で日米合意する。

2016-02-11 18:39:17
ウナイグミ @soulspirit330

@soulspirit330 2010年の知事選で仲井真に「県内は不可能、県外を求める」と公約に盛り込ませたのも翁長。しかし仲井真が2013年埋め立ての承認。動き出した辺野古移設をめぐって、2014年知事選の対立構図は「保守対保守」。そして「沖縄対本土」に顕在化した瞬間である。

2016-02-11 18:42:27
ウナイグミ @soulspirit330

@soulspirit330 まとめ。沖縄の基地負担を軽視するのは、自民だけではなく政権交代で誕生した民主でも同じ。本土世論は沖縄の基地問題を理解しないという深い失望を経験した。ならば、沖縄は保革関係なく「オール沖縄」で基地問題に取り組まないと負担は軽減されないという認識に至る。

2016-02-11 18:47:48
ウナイグミ @soulspirit330

@soulspirit330 以上のように、これまで保守系知事であっても、無条件に「受け入れ賛成」を掲げてきたのではない。「オール沖縄」は「沖縄が一つにまとまっている」ということではなく「多くの県民が内部の対立を超えてでも本土と向き合っている、対峙している」という意味合いである。

2016-02-11 18:51:36
ウナイグミ @soulspirit330

@soulspirit330 「徹底討論・『沖縄問題』としての基地問題の来歴と現状」blogos.com/article/133779…一部抜粋し自分なりにまとめたものです。

2016-02-13 21:28:35

「オール沖縄」の「オール」とは、沖縄内の対立を超えて本土と向き合うこと

オール沖縄では定番のスタイル!

「オール沖縄」の集会はかならず隣の人と手を繋いだ「がんばろう」三唱で締めくくります。これは、集まった人々が立場を超えて基地の負担軽減に取り組むという意思表明です。

「オール」=「全員」という単純な捉え方で「オール沖縄はオールではない」と批判する方々は、沖縄が負ってきた基地負担の歴史を軽んじているように思えてなりません。
日本のみなさん。もうちょっとだけでいいから沖縄の歴史と基地負担について、真面目に考えてみませんか?( '́⌣'̀)/♫•¨•.¸¸♪