丸山議員の２０１６年２月１８日の発言の問題点。

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goo.gl/1QPlDx　自民党の丸山和也法務部会長が米大統領を「黒人の血を引くね。これは奴隷ですよ」「日本が米国の５１番目の州になることに、憲法上どのような問題があるのか」などと発言。その後、釈明しました。 pic.twitter.com/lJr4wT4SQ6

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毎日新聞くらし医療チーム @mainichikurashi

菅義偉官房長官は自民党の丸山和也法務部会長が「米大統領は黒人、奴隷」などと発言したことについて、「政治家は与野党問わず、常に自らの発言に責任を持って国民の信頼を得られるよう説明責任を果たしていく責任がある」と述べました。 ow.ly/Yslmw #毎日新聞

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【緊急英訳】自民党・丸山和也参院議員の参院憲法審査会での発言詳細（英日併記）＋訳者あとがき　tkatsumi06j.tumblr.com/post/139521089…

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【翻訳あとがき】自民・丸山議員の憲法審査会での「質問」の要旨を翻訳という作業を通じて精読してみて、あらためてわかったことがある。この議員は正真正銘の馬鹿だ。救いようがないほどだ。理由は後述するが、メディア各社の報じ方にも問題はある。そこはフェアに批評したい。

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朝日等の「要旨」を読めばわかるように、丸山議員の発言はあくまで、参院憲法審査会の席上で参考人に対する「質問」として行われたものだ。したがってメディア各社が報じるように独立した発言ではなく、あくまで審査会の「質問」の文脈で発せられたことである。この文脈をまず理解する必要がある。

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次に、自民・丸山議員はその絶望的に低俗な言い回しで、某TV番組で発言するのと同じ調子で「質問」しまっているため、ますます誤解を招く余地を残してしまっているが、

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丸山議員の意図はあくまで「アメリカは『ダイナミックな変革』を行ってきた偉大な国で、その国の一部になることで日本の様々な問題が一挙に解決する」というのが、主張の主旨のようだ。仮に日本がアメリカの一部となったとして、その現行憲法上の問題は何か、というものだった。

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勿論、この想定自自体が空想的で漫画の域を出ない稚拙な発想なのだが、問題の「奴隷」「黒人」発言はこの文脈で語られたのだということは差し引いて捉える必要がある。 だが実際は、そのことを差し引いて考えても、自民・丸山議員の表現に問題があることは否めない。

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英訳では彼の言う黒人を敢えて"negro"としたが、これには理由がある。なぜなら丸山議員はあくまで建国当時や公民権運動当時のアメリカでの「黒人」の立ち位置で語っているからだ。ならば、その時代の「黒人」はblackではなくnegroである。

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black peopleという現代の「黒人」を表す言葉は、丸山議員のいう"ルーサーキング"の公民権運動の頃から黒人としての誇りを表す言葉として使われ始めた。それが現代ではアフリカ系アメリカ人と言われるようになった。即ち、あくまで「アメリカ人」であることに力点が置かれている。

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丸山議員のいう「黒人」、とくに「黒人の血を引く」「奴隷」という言葉、「はっきり言って」という表現。これは、その時代の蔑称である黒人即ちnegroと言っていることになる。流石に放送禁止用語の「黒ん○」という表現は避けたようだが、だが彼の表現はnegroを指しているのである。

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そういうデリケートな言葉を、国会の、それも憲法審査会という通常の分野別委員会とも異なる常設の「審査」を行う会議体において発するという神経はもはやいかんともしがたい。「良識の府」といわれる参議院はもとより、国会議員として議場に立つ資格も無いといえるだろう。

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最後に。アメリカが、奴隷解放や公民権運動等を通して大きな社会変革を行ってきた「ダイナミック」な国で、初めて"アフリカ系アメリカ人"の大統領を輩出した国であることは事実だが、保守政党の議員たる者が、その属国になることを想定に国内の問題が全て解決すると論じるとはなんたることか。

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様々な憲法上の問題を解決するのに、他国に併合されることを想定するというのは、独立主権国家の与党議員がすべき考え方だろうか？更に、アメリカの51番目の州となるということは、即ち主権の放棄であり憲法の停止となることを意味するのに、なぜ憲法上の議論の俎上に上がるのか理解し難い。

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アメリカは連邦共和制国家。連邦としての合衆国憲法が最高法規であり、各州には独自の法の立法権があるが、憲法は制定できない。したがって、日本がハワイのような辺境州として併合されるならば、憲法は停止され廃止される。そのあたりは審査会で専門家が一所懸命答えているだろう。

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丸山議員の「質問」内容の根本的問題は３つ。①主権国家の国会議員が同盟国に併合されることを前提に話を進めた。②州として併合されるならば憲法は停止されるという基本認識がなかった。③奴隷解放・公民権運動に多大な努力を重ねたアメリカの長きに渡る人権闘争の歴史を愚弄する表現を行った。

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オバマ大統領が大統領に就任した当初、自ら「negro」「ni○○er」という表現を使って、「黒人が大統領になれる国、それがアメリカなのです！」という趣旨の発言をした。でもそれは千歩譲って、自らがアフリカ系アメリカ人という「当事者」であり、大統領であるからこそ行える発言だ。

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アメリカの人種に関する問題は最大の同盟国とはいえ、一介の第三国の国会議員が、軽々しく論じてよいことではなく、また大統領の出自に触れるなどという外交上の最大のタブーを犯してはならない。まして、参議院は常設の外交防衛員会を有する唯一の院で、外交問題には特別配慮した言動が求められる。

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国会でも「表現の自由」に触れ、丸山議員を非難する議員を逆に非難する議員が居たということだが、言語道断である。 #ヘイトスピーチ 等の問題がなぜほぼ野放しにされ（最近法務省が初めて実効的な対応を行ったが）、その規制法が成立しないのか、その起源を与党議員らの発言に見た気がする。

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結び。自民・丸山議員の「奴隷」「黒人」発言の問題は、様々な観点から配慮と認識に欠け、総じて丸山議員のことは「救いようのない正真正銘の馬鹿」としか評しようがない。

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最近見られるこの「政財界における言葉の乱れ」は一体何なのか。目を覆わんばかりの状況であるが、私たち有権者はより賢明に国民の代表たる議員を選ぶべきだろう。

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【補足】尚、”敵に塩を送る”ようであるが、確度の高い報道があったのは事実であるので一点だけ共有しておく。それは、オバマ大統領の実際の出自に関わる話だ。

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今回の自民党・丸山議員の国会での発言及びその後の釈明会見での発言は、この”報道の事実”を踏まえていなかった上での発言と、私は受け止めている。それは、2012年7月末に米英各紙が一斉に伝えたあるDNA検証結果に由来する。