「現在の小児甲状腺癌の手術数は妥当か」

放射線科医PKAさんの解説。「結論から先に言うと「様子を見てもよかった症例が相当数含まれる可能性は高いが、手術に踏み切ってしまうのも未成年患者に関しては仕方がない」
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𝑷𝑲𝑨 @PKAnzug

. @1320lala @sitesirius 流れてきたので勝手に答えますね。「現在の小児甲状腺癌の手術数は妥当か」ということですが、結論から先に言うと「様子を見てもよかった症例が相当数含まれる可能性は高いが、手術に踏み切ってしまうのも未成年患者に関しては仕方がない」です。

2016-02-20 09:53:33
𝑷𝑲𝑨 @PKAnzug

. @1320lala @sitesirius というのは、現状「様子を見ても問題ない」とされるのは成人患者の知見であり、今回一律検査で掘り出してる未成年患者の甲状腺癌も同じ性質を持っている可能性が高い一方、確たるデータはないからです。

2016-02-20 09:53:41
𝑷𝑲𝑨 @PKAnzug

. @1320lala @sitesirius また、ちょっと誤解されている部分でもあるのですが、甲状腺癌は「一般的に」大人しいとはいえ、転移を起こしたり神経や気管に浸潤したりして悪さをする場合もある病気です。転移の多くはあまり予後に影響しませんが、それも全例ではありません。

2016-02-20 09:53:47
𝑷𝑲𝑨 @PKAnzug

. @1320lala @sitesirius 未成年の患者だとその後の経過が長いので、そうした問題を今後起こす可能性は成人より高く、また一定数はどのみち手術が必要になるでしょう。未分化転化という致命的変異を起こす可能性も、期間が長い分、成人より高いと推定されます。

2016-02-20 09:53:54
𝑷𝑲𝑨 @PKAnzug

. @1320lala @sitesirius であれば、「まだ小さくて治療もそこまで侵襲が大きくないうちに取ってしまおう」というのは、少なくとも現時点での未成年患者への対応として間違っているとは言えません。胸腔や腹腔を開けないで済む分、甲状腺癌の手術は比較的侵襲が小さいですし。

2016-02-20 09:54:01
𝑷𝑲𝑨 @PKAnzug

. @1320lala @sitesirius 以上、甲状腺癌の専門医ではなく飽くまでも「10年ちょっと前に甲状腺内科医みたいな仕事をしていた放射線科医」の話ですが、ガチの専門家に聞いても大きな差はないはずです。データが無い部分に関しては専門家でも推測しかできませんので。

2016-02-20 09:54:12
𝑷𝑲𝑨 @PKAnzug

正直な所を言うと、成人の甲状腺癌患者でも「切らないで様子見ましょう」って言うと「えー!?」みたいな反応されることは多いです。「この爆弾、滅多に爆発しないことがわかってるからあなたの家に保管してね。カウントダウン始まったら解体しましょう」って言われたら、大抵は嫌がるでしょう。

2016-02-20 09:59:31
𝑷𝑲𝑨 @PKAnzug

@limitbreaker8ty 患者さんって大抵そうなんですよね。降って湧いたように病気を突き付けられるので、良性であっても不安になるのは当たり前。医者は病気に接するのが平常運転なので、そこは忘れないようにしないといかんのです。

2016-02-20 12:04:46
lala @1320lala

@PKAnzug PKAさん、お忙しいところ申し訳ありませんが質問させてください。甲状腺がんと小児甲状腺がんに大きな違いはあるんですか?@sitesirius

2016-02-20 16:29:42
𝑷𝑲𝑨 @PKAnzug

@1320lala 基本的には同じものです。ただ、従来言われてきた「小児甲状腺癌」は即ち「小児のうちに大きくなって発見される、増殖・転移傾向の強い甲状腺癌」のデータばかりが積み重なってきたため、「小児甲状腺癌は悪性度が高い」としている記述が多いです。

2016-02-20 18:06:41