稲川淳二の『つぶやき怪談』(2016.02.29)

稲川淳二 @Junji_Inagawa

い～い具合に暖かくなってきましたが、 皆さん、お変りないですか？　稲川淳二です。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

私の場合、毎年、１月の１ヶ月が長いんです。ま、永く感じるんですが。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

２月に入ると、これが、あっという間で、 ＤＶＤ、ＣＤの収録、ＣＭ撮り、洋画のあてレコ、舞台挨拶、講演、出版物、 恐怖の現場に、他、こまごまとありまして・・・。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

気が付けば、浅春の頃となりました。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

この時季、強い南風が吹くと、幽かに花や草木の匂がして、 何だか嬉しくなりますよね。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

で、ここへきて、やっと小休止がとれました。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

“ちょっと足を伸ばそうかな”と思ってます。 そう直ぐに春ですからね。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

楽しい事が見付かりそうな予感がしませんか？

稲川淳二 @Junji_Inagawa

私はそろそろツアーの準備に入ります。 皆さんと、お会い出来るのが楽しみです。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

それでは、今回の「つぶやき怪談」そろそろ始めましょうか。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

節電のために、部屋の明かりを消して、 怖ーい噺で楽しんで下さい。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

稲川淳二の「つぶやき怪談」、 怖・楽しい時間を、共有しましょう。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

何が起こっても、責任はとれませんけど。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

走って来て、手に持った台本を突きだして、 「そこの人、もう少し下がってくれないかなあ！」

稲川淳二 @Junji_Inagawa

って、叫んだのは、 ある東京のテレビ局の、ドラマ班のＡＤクンです。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

叫ばれたのは、 川べりの草ムラに、肩を寄せ合うようにして、たたずんでいた、 数人の、老若男女でした。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

その人たちが、その位置から移動したのを確かめて、 ＡＤクン、振り返って、背後に大きく手を、振ったんですよ。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

場所は、第一京浜が、多摩川に架かる橋の下。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

まばゆいライト、あちらこちらに点灯され、 そこは、まるで昼間のような明るさが、ありましたよ。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

深夜、午前零時をいくらか回ったこの時間に、 ここでは、テレビドラマの撮影が行われていたんですよ。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

ＡＤクンが叫んだわけは、 先ほどの見学者たちが、撮影中のカメラのワクの中に、 飛び込んできてしまったからでした。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

そのＡＤクンが、まだ出番がないので、 待機している私のところに、来て、