中ザワヒデキ文献研究 「メ芸受賞作品集」 2015年度第16回 2016年2月24日［実況］ #文献研究

みそむーおでん @misoni_2013

承前）2月11日のシンポジウム【第2部】「部門を超える想像力」では、前述のアート部門審査鼎談のコピーが配布されたらしいがその議論の行方を私は知らない。同日同時刻に私は自身の個展会場でトークイベントを開催していたからだ。 festival.j-mediaarts.jp/event/676 →

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承前）それはともかく、ここに暴露しよう。p.248の中ザワ発言内「メディアアートを含まないままメディア芸術と標榜するイベントに、ほかならぬ文化庁がお墨付きを与えているように見える案件」とは、p.5の青木氏文内「ニッポンのマンガ＊アニメ＊ゲーム」展のことだ。これは看過できない。→

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承前）来年度は第20回ということで、新たに参画するらしい3331アーツ千代田の無自覚な歓びぶりに対しても水を差しておきたい。昨日終わった国立新美術館での受賞作品展の感想は、私がp.243で「スペクタクル性に欠け、大衆の支持も得にくいだろう」としたアート部門大賞Chung氏と→

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承前）新人賞山本氏の二作が意外と好評で人だかりが出来ていたことと、鼎談p.249に「アート部門で大賞を受賞してもおかしくない」とあるアニメーション部門大賞作は、私にはアート部門ではないと見えたことである。青柳青木両氏には認識をお改めいただき、既存の枠組の改革を改めて提言する。（終

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メディア芸術祭アート部門については黒瀬陽平さんからも意見が来るような反応もあり、またChung氏とのトークではエンタメ部門に類するようなソースと実行でいえば実行作品ばかり持ってきたりとそれはそれでちゃんと反応があったといえる

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そしてメディア芸術祭審査員を受けるに当たりこのようなツイートを中ザワはしていた。 twilog.org/nakaZAWAHIDEKI…

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以下引用する

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１＞文化庁メディア芸術祭（メ芸と略称）なる存在には以前から違和感を覚えていた。昨秋の拙著『現代美術史日本篇』改訂を機に今春のメ芸関連座談会に招かれ、そのついでに国立新美でのメ芸展示を初めて見た。結果は違和感の解消ではなく、いっそうの違和感の直感的確信だった。 #国家のための芸術

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２＞直感の裏には論理的理由があるはずで、今夏、それと向き合い中である。現在募集中の第19回メ芸アート部門審査委員を引き受けた。審査委員を断る手もあったが、「メ芸に対するそもそも的な批判をすることもありえる」ことを引き受ける条件としたところ、通ってしまったのだ。 #国家のための芸術

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３＞まず文部省（当時）より先に通産省（当時）が90年代にマルチメディアグランプリなるものを開催しており、僕はそこで賞をいただき審査員も務めたが、通産省すなわち産業視点なので違和感は感じなかった反面、文部省でないため芸術史との接続が無く、つまらなかった。 #国家のための芸術

みそむーおでん @misoni_2013

４＞後発のメ芸は当初、先行のマルチメディアグランプリと審査員が重なりよく似ていたがそこは問題ではない。「デジタルアート」を、「アート」一般から切り離した上で「アニメ」「マンガ」と並置し推進するという図式を、他ならぬ文部省が率先することに疑義を抱いた。 #国家のための芸術

みそむーおでん @misoni_2013

５＞というのは文部省は戦前には日本画や洋画といったジャンルを画定し、官展として文展を主宰してきた歴史があるからだ。現在の文化庁が国家立場から芸術の価値画定を担う役目があるならば、「アニメ」「マンガ」と並置されるべきはデジタルも含む「アート」一般であるべきだ。 #国家のための芸術

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６＞「アート」一般からデジタルアートのみを切り離し推進することにした理由が、浜野保樹氏的なクールジャパン戦略であったことは容易に想像できる。また、確かに90年代にはポストモダン的観点から既成の美術に対するアンチとして新興のデジタルアートが期待されもした。 #国家のための芸術

みそむーおでん @misoni_2013

７＞しかし1997年に美術家を肩書とした自分は、それには乗れないばかりか批判する立場だ。デジタルアート（今のメディアアート）を、美術に対するアンチではなく美術の一翼（本丸でも可）と位置づけたいからである。そして、美術とは産業への応用ではなく純粋美術のことだ。 #国家のための芸術

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８＞なおメ芸は初期はデジタルアート（ノンインタラクティブ）、デジタルアート（インタラクティブ）、アニメーション、マンガの4部門、中途からアート、エンターテインメント、アニメーション、マンガの4部門と言い換えた経緯がある。アートは募集要項にデジタルの規定がある。 #国家のための芸術

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９＞つまり中途からメ芸は部門としてのメディアアートの定義づけに苦慮し曖昧に門戸を広げた。とはいえ現行の募集要項にはこれら4部門を総称した「メディア芸術」なる語が使われ、そのときにはデジタルアート以外のアート一般が排除されている。油彩画は排除されるのだ。 #国家のための芸術

みそむーおでん @misoni_2013

１０＞しかし「画素＝筆触」説の自分としては、どう考えてもデジタルアートはアニメやマンガよりも、美術史や油彩画にこそ接続されるべきものである。しかも現行のメ芸アート部門募集要項のデジタルを使用との規定は意味がなさすぎで、油彩画なら写メをツイートでもしとけばよい。 #国家のための芸術

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１１＞しかし国立新美でのメ芸展示のつまらなさはそれだけでは説明できない。主催が良くも悪くも文科省の外局である文化庁であることとか、巷で国のあり方を変える安保法案が議論されるなら芸術分野も対米追随から脱却する美学を打ち立てる時機なはずとか、が、皆無だった。 #国家のための芸術

みそむーおでん @misoni_2013

１２＞ここで付け加えると、クールジャパンは「他国から評価される日本」すなわち価値基準は他国で自国でないことを国家自身が主導する愚かしさである。もっとも戦前、日本画という自国の美学を創設したが敗戦で頓挫し敗北した経緯がある。とはいえ70年後の今なおそうなのか。 #国家のための芸術

みそむーおでん @misoni_2013

１３＞そこで先日、流れてきたツイートに反射的に反応し、会田家『檄』をメ芸応募いただけないか打診した。申し訳ないが当事者のためよりは自身のパフォーマンスとしてだった。「（自分用トゥギャリ）メ芸審査員とそこからの派生 togetter.com/li/853779 #国家のための芸術

みそむーおでん @misoni_2013

１４＞会田氏からの返信はＭＯＴ展示続けられそうなのでご心配なくお気遣い有難うというもので、僕もこれ以上関わらずそっとしておきたいと思った。ところが昨日高円寺でばったり氏にお会いしこの問題を思い出したのだが、時間なくちゃんと話せなかったことが心残りである。 #国家のための芸術

みそむーおでん @misoni_2013

１５＞ @makotoaida 様、昨日はどうも！　ところで通常のアート公募展と異なりメ芸は必ずしもメ芸祭での作品発表が想定されているわけでなく、過去一年間に他所で発表したインスタレーションも応募可能な贈賞制度です。『檄』は内容的にメ芸応募おもしろそうです。 #国家のための芸術

みそむーおでん @misoni_2013

６＞贈賞制度ではありますが応募は著作者でないとできないのです。とはいえこのツイートは、このツイートを見た他者に対する僕自身のパフォーマンスなので、無理に御反応いただかなくてもよいです。以上、お騒がせしました。中ザワ拝 #国家のための芸術

みそむーおでん @misoni_2013

１７＞もうひとつ、昨日は『檄』事件に対するまた別の反応としてのチン↑ポム展示も見た。そこにこれがあった。 @chimpomworks 様、昨日はどうも！　突然ですが、本作をメ芸応募とかいかがでしょう？ #国家のための芸術 pic.twitter.com/QNqZCdnEnl

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１８＞デジタルとの規定は優等生的に（＜失礼）クリアできるかと。もっとも本ツイートは、これを見た他者に対する僕自身のパフォーマンスなので、無理に御反応いただかなくてもよいです。だいたいメ芸は賞金額が低すぎますしね。お騒がせしました。中ザワ拝 #国家のための芸術