- eighter_rieko83
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76 村上「そや……おまえ、ちゃんと話してこんかい…!なんしたんか知らんけど、泣き腫らすとか…俺の友達泣かしたりしやがってコラ、ほんまは今ここでしばき倒すとこやぞ!」 安田「しんちゃん……、」 渋谷「っしょーもない顔しやがって!」
2016-03-02 21:53:3277 結局、小さいコーナーだけ収録して、帰ってええって言われた。 スタジオ出て、タクシーに乗る。 迷わずに彼女んちの住所を伝えた。 そして、急いでマンション入って、彼女の部屋の階で降りた…けど…どんな顔して入ったらえぇんやろ…。 思わずドアの前で止まってしまう。
2016-03-03 21:44:1478 合鍵…出してみたけど…、使ってえぇんかな? でも、チャイム鳴らして、わざわざ玄関に来させるとか…それもどうやねん…。 その時、目の前のドアが勢いよく開いた。 安田「わ!」 びっくりして避ける。 △△「あっ、安田くん!」 安田「△△ちゃん…!」
2016-03-03 21:44:1879 △△「すばるから、安田くんこっちに来るはずだからって。…もしかして入りづらいかなと思って迎えに行こうかと思って…良かった、来てくれて…。」 鋭いな…。 さすが〇〇の親友。 さすがしぶやんのカノジョ。 彼女のおるってゆー寝室へ2人で入る。
2016-03-03 21:44:2380 △△「〇〇?安田くん来てくれたよ?なんかこの子熱あるの。風邪ではないと思うけど…。なんか気を張ってたみたいで…。喧嘩もたまにはいいけど、心配させるような大きな喧嘩は、できればヤメて欲しいかなぁ。」 彼女と俺の顔を見て笑うと、△△ちゃんは自分のバッグを持った。
2016-03-03 21:44:3381 △△「じゃ、私帰るね?…ちゃんと、仲直りするんだよー?いい?じゃ、おじゃましましたー!」 ドアの前に突っ立ったままの俺に、肩をポンポンとして、△△ちゃんは笑顔で帰ってった。 小さく…深呼吸した。 そして、ゆっくり…横になってる彼女の傍へ。
2016-03-03 21:44:3882 ゆっくり座って彼女の顔を覗き込んだ。 顔が真っ赤。 でもそれよりも、目が真っ赤やし、また今すぐにでも泣き出しそうや。 それ見て俺も泣きそう。 彼女の頬にゆっくりと手を近付ける。 真っ直ぐ俺を見つめる彼女。 今朝のように怖がってはないみたいやけど…今度は俺の方が怖い…。
2016-03-03 21:44:4383 それでもゆっくりと彼女に触れ、頬を撫でた。 『…ごめんなさい…。』 「えっ?なんで〇〇が謝るん?謝るのは俺やろ?ほんまに…ごめん……!」 『だって私、嘘ついたの。起きたばかりで忘れてたの、きのう、しんちゃんがね、書類を持って…』 「聞いた。しんちゃんに聞いたで?」
2016-03-03 21:44:4784 『そっか…ごめんね…。』 「やから、なんで謝るん?忘れてただけやろ?」 『でも、結果嘘ついたことになるでしょ?それに2人で会ったらダメって言ってたのに、その約束破っ、』 「書類必要やってんやろ?しゃあないよ。俺が…や、実は……しんちゃん来てた時、すぐそこにおってん。」
2016-03-03 21:44:5285 「ここ来ようとして……そしたら、玄関開いてしんちゃん出てきた…。普通になしたん?って部屋入ってくれば別に誤解するようなこともなかってん……せやのに…ほんまにごめん…!ごめんな?」 『……しょーちゃん…私のこと嫌いになったんじゃないの…?』 「えっ?!そんなわけないやん!」
2016-03-03 21:44:5686 『ほんと……?私と…別れようって考えてなかった?』 「ええっ?!そんなわけないって!しんちゃんと…もしかして浮気してんちゃうかって……めっちゃ妬いて…あんなんしてまうくらい…〇〇が好きなんやで…?」 『……良かった……私……もしかして好きな人できたんじゃないかって…。』
2016-03-03 21:45:0187 「えっ?!俺が?!」 『うん…だって…最近いつもなんか考えてたし、話しよって言ったのに、話すのためらってたし、それに……しなかったし……、』 少し照れたように目線を外す彼女。 「やっ!でもっ、次の日したいって…、」 『エプロンかなって…。』 「へっ?!」
2016-03-03 21:45:0588 『エプロンが…良かっただけなのかなぁって…。それに…また来てって言ったのに、来てくれなかったし、LINEの返信も…、』 急に涙声になったから、俺は余計に慌ててしまう。 「ちゃうよ!ちゃうって!そのっ、そのっ……ずっと考えとったことあって…でもなかなか言えんくて…。」
2016-03-03 21:45:0989 なんや……浮気疑ってたんは、俺よりも彼女の方が先やったんか…。 ずっと悩んでたんやろなぁ…。 涙をグッと堪えとる彼女。 アホや俺……今……今ちゃんと言わな…。 「ごめん、熱出てツライ思うけど…ずっと言いたかったこと、今言うてえぇ?」 彼女は静かに頷いた。
2016-03-03 21:45:1390 「〇〇がインフルエンザかかってもぉて、俺めっちゃ心配で、会いたぁてしゃあなくて…でも〇〇が俺の為に…たぶんやけど、甘えたいのに…来るな言うて…それは誰も悪ないねんけど……でもやっぱりちょっとでも何かしてあげたかったってゆーか…その…一緒に住んどったら…、」
2016-03-04 21:22:3391 『え……?』 「……一緒に住んどったら、〇〇も拒否なんてできんのになぁって…思ってしまって…フラもさぁ、〇〇のこと大好きんかぁ?俺が嫉妬するくらい仲良しさんやんかぁ…俺と…フラと…一緒に暮らさへん?」 目を大きくしてびっくりしとる彼女。 「なぁ…なんか言うてーや…。」
2016-03-04 21:22:3892 『…なんで…それ言うのそんなに迷ってたの?』 「やってさぁ……もし一緒に住んだりしたら、〇〇…仕事もあんのに、俺にいっぱい気ぃつかいそぉやん…。早起きして、朝ごはんいっぱい作ってくれたり、締切近くても俺と一緒に寝てくれたりとか…、」 『ふふっ…!』 「……なんで笑うん?」
2016-03-04 21:22:4293 『章大…まだまだ私のことわかってない。』 「え?」 『私、気を遣ってなんかないよ?章大が来てくれた時ぐらい…好きな人に何かしたいって思うの当たり前のことでしょ?』 「…え…。」 『いつも会えないって思ってるから…。毎日一緒で、同じよな事してたら…1週間だってもたないよ。』
2016-03-04 21:22:4594 『一緒に暮らしたら、章大きっと呆れるよ?締切前の切羽詰まった時なんか、女子力ゼロだし、料理もしないし、掃除もしない。机にかじりついてコーヒーがぶ飲みしながら徹夜したりするの。思うように書けなかったらイライラもするし……それこそキライになっちゃうかもよ…?』
2016-03-04 21:22:4995 「キライになんかならへんよぉ……なるわけないやんかぁ…。」 彼女の手をギュッと強く握った。 『やだ…なんで泣くの…ふふ。』 「…泣いてへんよ…。」 『…どこに住むの…?』 「…それって…オッケーってことぉ?!」 『なんで断るの…断るわけないでしょ。』
2016-03-04 21:22:5396 「やっ…やったぁ~…。」 嬉しすぎて、声が情けないくらい間の抜けた感じ。 でもその代わり、覆いかぶさるようにして、彼女を強く抱きしめた。 「めっちゃ好き…愛しとる…。」 『しょ…しょーた…、///』 「ずっと一緒やで?」 『…うん…!』 そんで結婚しよな!
2016-03-04 21:22:5797 それはまだ言わへんけど…。 「なんか……安心したら眠なってきたぁ…。」 『もぉ……寝てないんでしょ?』 「うん……。」 『早く入って!』 自分は奥側にズレて、俺が入るスペースを作ってくれた。 まだ着っぱなしだった上着を脱いで、そのスペースにおさまる。
2016-03-04 21:23:0098 彼女の体温で暖かくなったベッドの中が、余計に眠気を大きくする。 こんな気持ちのいい感覚なのに、また今朝のことが思い出されて、胸がキュッと痛む。 自分のやらかしたことに、激しい後悔が襲う。 そんなん気にしてないよな、笑顔の彼女の頬に優しくそっと触れた。
2016-03-04 21:23:0499 「怖い思いさせて…今朝はほんまにごめん…、」 『もぉ…今度謝ったら怒るよ?』 ちょっとだけ恐い顔したか思たら、ニコッと笑って抱きついてきた。 『寝よ……?』 その声と彼女の体温に導かれるように、眠りに落ちた。
2016-03-04 21:23:09100 どれくらい眠ったんやろか…。 ものすごく幸せで、久しぶりの深い眠り…。 そこから目が覚めると、大好きな彼女の笑顔が見えて、目が覚めても幸せで良かったと思った。 『起きた♡おはよ、章大。』 「おはよぉ♡もぉ…いつから見とったん?」 『ふふ…ずっとだよ。』
2016-03-05 21:49:45