【君が代】馳浩氏こそ古典文法を知らず恥ずかしいという話
参議院・国旗及び国歌に関する特別委員会 1999年8月2日 「もう一つは、私は、先ほど申し上げたように、国語の教員としてこの和漢朗詠集にとられている君が代の歌詞を文学作品として生徒に授業で教える場合に、君が代の「が」を明確に古典文法として教えなければならないんです。 古典文法の
2016-03-16 08:31:33成立というのは、大体、中・後平安時代に確立したものでありますが、その「が」というのは、まさしく君が代というのは、「君が」で連体修飾語となって「代」に係るものでありまして、この場合の格助詞の「が」の使い方というのは、もう一つ同じような使い方として使える格助詞に「の」があるんです。
2016-03-16 08:31:41残念ながら、残念ながらというか、「が」というのは自分と同等に近い人に対して使うときであり、自分より上位、位が上の人に対して使う場合には「の」を使っているんです。ですから、広く天皇というふうに解釈するときには君の代としなければならないというふうに、
2016-03-16 08:43:06(用例1) 近江のや鏡の山を立てたればかねてぞ見ゆる君が千歳は〔古今和歌集巻20・大伴黒主〕 (近江国の鏡山を立ててあるので、帝の長寿は今から前もって鏡を見るようにはっきり見えることだ。) 〔左注〕これは今上の御べの近江の歌 (これは当代の醍醐天皇の大嘗会の時の近江の歌)
2016-03-16 08:35:58(用例2) 君がためみたらし川を若水に結ふや千代のはじめなるらん〔千載和歌集 巻第十 賀歌 源俊頼朝臣〕 (帝のために、御手洗川の水を若水としてすくって献上するのが、帝の幾久しい治世の始まりであるのだろうか。)
2016-03-16 08:37:02〔詞書〕堀川院の御時、立春の朝に、けふの心つかうまつるへきよし侍けれは奏し侍ける (堀川院が天皇であったころ、立春の朝に、今日の立春の趣意で歌をよめとのお言葉がありましたので詠み申し上げました歌)
2016-03-16 08:37:07このように、天皇に対して「君が」という表現を用いた例がある。つまり天皇には「が」は用いない、「の」であると言う馳浩氏の主張は誤りといえる。
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