MBS ドキュメント "自主避難" 原発事故から 5年・真実と風化

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国や 福島県は 今、避難している 人たちを 地元に 帰還させようとする 政策を 推し進めています。

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それを 拒めば 切り捨てられ、その 存在を 見えなくされてしまいます。

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「人に 被ばくを 強要する 立場と、それに 反対する 立場と、あなたたちは どっちに 立ちますか ?」

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「人の 命や 健康よりも 大切で 守らなければ ならないものは あるのでしょうか ?」

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強制避難地域外からの 避難、いわゆる 自主避難を している 2家族の 苦難の 記録を 通して、原発事故から 5年の 真実と 風化を 見つめます。

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森松さん「原発事故の 爆発の ニュースを 見たんですけれども、すごい 恐怖なんですね」

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「原子力発電所が 水素爆発を 起こしたようだ みたいな その映像が 入ってくるんですけれども、当時の 官房長官の 人が テレビの 画面で『健康に 直ちに 影響は ない』そういふうに おっしゃって、それと 爆発の 映像が ずっと 流れ続けているんですけれども、」

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「国民を パニックに 陥れないように しているだけなんだろうなって 思ってました」

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「ただ、その当時は 本当に 原子力発電所が 事故を 起こしたら、やっぱり 近いところから 順番に 放射能というのは 近づいてくると 思うので、順次 こう 近いところから 順番に 人々を 逃してくれるものだと 信じていました」

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原発事故発生直後の ようすを 語る 森松明希子さん。

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当時、夫とともに 3歳と 0歳の 子どもを 連れて、郡山市の 避難所に 身を 寄せていました。

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避難中の 育児日記には こう 記されています。 「原発 心配で 外へは 1歩も 出ず」 「水に ヨウ素の 報道。 ちょっと 心配」

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森松さん「避難所に 赤ちゃんが いるからといって、行政から 別に ペットボトルが 1本ずつとか 配られるわけでは ないんですね」

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「夫と 相談しました『この水、放射性物質が 出てるから 飲まないほうが いいよね』夫に いったら 夫も『そうだね』って」

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「だけれども この水 飲まないと、私の 下の娘は 母乳でしか 栄養 取れないし、赤ちゃんで おっぱいしか 飲めないんですね」

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「なので『もう しょうがない、飲むしかないね』健康に 直ちに 影響ないかもしれないけれども 将来、健康被害が もう 出るかもしれないという 覚悟を やっぱり して、私は 飲みました」

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原発事故の 2ヶ月後、子どもの 被ばくを 心配した 森松さんは、郡山市を 離れ 親戚のいる 大阪市に 母子避難しました。