- Yakugakutan
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.@Dokugakutan というわけで、具体例を挙げつつ植物の代謝産物の機能を考えてきたけど、大まかに環境のコントロールをする機能があると言えるね(( ˘ω ˘ *)) 虫を寄せ付けないようにしたり、食べられないようにしたり、他の植物が生えないようにしたり警告をしたり……
2016-04-01 09:51:40.@botany_tan おし、じゃあ次は植物毒の作られ方について考える が、その前に植物毒を化学構造でざっくりグループ分けしよう
2016-04-01 09:55:54.@botany_tan まず含窒素化合物グループ 言葉のとおり窒素を含むグループだ 梅などに含まれる青酸配糖体や、多くの毒が含まれるアルカロイドなどがこのグループにいる
2016-04-01 09:59:42.@botany_tan それからフェノール類のグループ 画像で挙げたフェノールを基本構造とする物質のグループで、イソフラボンなどのフラボノイドやタンニン、クマリンなどを含んでいる pic.twitter.com/D1JI7tvWO4
2016-04-01 10:05:32.@botany_tan 最後はテルペノイドのグループ 画像にあるイソプレンをいくつか組み合わせた構造の化合物群で、レモンに含まれるリモネンなどが含まれる これら三つのグループはそれぞれ植物内での作り方や原料が違う pic.twitter.com/JD0qGkauIp
2016-04-01 10:11:50.@botany_tan 含窒素化合物グループが持つ窒素は、多くが元々アミノ酸にあった窒素だ アミノ酸を出発点として反応を進めることで、複雑な化合物になるんだ 例えばチロシンというアミノ酸から植物内で何段階もの反応を経てモルヒネが作られたりするな
2016-04-01 10:20:56.@botany_tan (今回の分類だと、フェニルプロパノイドなどいくらか漏れてしまう化合物もあるけど、初級者向けということで……)
2016-04-01 10:26:39.@botany_tan フェノール類は、マロン酸経路やシキミ酸経路によって生成される マロン酸経路ではアセチルCoAやマロニルCoAが、シキミ酸経路では画像で示したシキミ酸が出発物質になっている pic.twitter.com/yKWtWSdzrS
2016-04-01 10:34:23.@botany_tan シキミ酸経路では先程出てきたチロシンなどのアミノ酸を合成することも出来るから、間接的に含窒素化合物の生成にも関わっていると言えるな
2016-04-01 10:36:17.@botany_tan テルペン類はメバロン酸経路や、MEP経路と呼ばれるプロセスを経て生成される どちらの経路も、最終的には同じ物質(IPPとDMAPP)になって反応が進むな
2016-04-01 10:41:39.@botany_tan ちょっと難しそうな話になってしまったが、これでもかなり簡便化して、削りに削って書いている 三つのグループ分けに属さない代謝産物もたくさんあるし、今回紹介した他にも色んな経路があって代謝産物が生産される
2016-04-01 10:42:51.@botany_tan ある種の植物が毒を持つことって、当たり前のように感じるけど、そこにはこれだけ壮大な背景があるってことを伝えたかったんだ 人間では今のところ作れないような化合物だって、やつらは体内で作ってしまうんだぜ これってすごいことだろ?
2016-04-01 10:45:33.@Dokugakutan 何気なくそのへんに生えてる植物たちだって、毒学たんの言うようなめちゃくちゃ難しそうな経路とかを動かして複雑な構造の化合物を作ってるんだよ!٩(*´꒳`*)۶
2016-04-01 10:48:21.@Dokugakutan あたしたちのツイートで、少しでも 「植物かっこいいーーー!!!」とか 「毒って繊細で素敵!!!」とか思ってもらえたら嬉しいなって言葉を添えて一区切りにします(ºωº)
2016-04-01 10:52:14