三条太刀兄弟がわちゃつくだけbot

'16年エイプリルフール企画。 ふたりが兄弟になるまでひと月かかりました(結論)
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金御コンビがわちゃつくだけbot @goldfishx2

「ただひとつ、待っていたと、千年のなかのほんの一瞬、されど俺には千年に等しき月日を、待ちわびていたと、そのことだけは疑ってくれるな。それはお前にくれてやろう。せめてお前の血肉となり、せめてお前の力となるよう希う。皆まで言わせないでくれ。どうか俺と■■になってはくれないだろうか」

2016-03-01 23:42:41
金御コンビがわちゃつくだけbot @goldfishx2

「お前は聡い子だから、きっとすぐに気がついただろう。綻びを繕うことも出来ぬ男をどうか笑ってはくれないか。嘘一つ言うことも出来ぬ男を、どうか、笑ってはくれないか。それでも俺は祈りたい。此処で逢ったが宿命の因果と希う。みなまで言わないでくれ。俺がそうであるように」

2016-03-31 23:40:06
金御コンビがわちゃつくだけbot @goldfishx2

むかしむかし、あるところに、たいへんなかのよい兄弟がおりました。あにはつき、おとうとはたいようです。 いつもいっしょにいたふたりですが、しあわせなひびはながくはつづきませんでした。おわかれのひがやってきたのです。

2016-04-01 00:00:34
金御コンビがわちゃつくだけbot @goldfishx2

「絶対むかえにきてくださいね」 「ああ、約束だ」

2016-04-01 00:05:49
金御コンビがわちゃつくだけbot @goldfishx2

宗近「昔、小狐丸と花を植えたことがあってなあ」 和泉「ほー、アンタがねェ」 歌仙「何を植えたんだい?」 宗近「うん?…ふむ…なんだったか…」 小狐「なんでしたかな」 宗近「……、ひ、向日葵」 歌仙「……へえ。」 和泉「ああ、向日葵は育てやすいしな」 宗近「……ううむ…」

2016-04-01 07:02:08
金御コンビがわちゃつくだけbot @goldfishx2

宗近「昔はな、俺のほうが背が高かったのだぞ」 骨喰「嘘だな」 宗近「むっ」 小狐「ははは!これはこれは」 宗近「一瞬くらい騙されても良いのだぞ、骨喰」 骨喰「あんたは嘘を吐くのが下手だ」 宗近「………ううむ……」

2016-04-01 08:04:51
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宗近「実は小狐丸はな、九体に分裂して血で血を洗う争いを始め…」 安定「良妻狐だ」 清光「アニメ制作ufoだからって型月ネター?でもその型月はシャフトだよ」 小狐「こうか?」 安定「それ。その角度」 宗近「みこーん…」 清光「アンタが言うのかよ!」

2016-04-01 09:21:00
金御コンビがわちゃつくだけbot @goldfishx2

宗近「小狐丸が内番のときに髪を束ねている赤い布は昔俺がやったものだ」 鶯丸「そうか」 宗近「……」 小狐「……」 宗近「……」 鶯丸「どこで仕入れたんだ?」 宗近「万屋の前の通りを進むと突き当たりに小間物屋があってな、あっ」 小狐「三日月殿…」 鶯丸「もう少し頑張れ」

2016-04-01 10:23:21
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宗近「どうやら俺は本当に嘘を吐くのが下手らしい」 鶴丸「知ってる」 一期「存じております」 宗近「誰も騙されてくれなんだ」 鶴丸「だろうな」 一期「でしょうね」 鶴丸「小狐兄さんのほうがよっぽど上手く騙すだろうよ。なんせ狐だからな」 小狐「化かしてやろうか?」 鶴丸「勘弁」

2016-04-01 11:25:36
金御コンビがわちゃつくだけbot @goldfishx2

宗近「折角の万愚節だ、お前も何か嘘を言わんか?」 小狐「嘘、ですか」 宗近「……」 小狐「では……」

2016-04-01 11:38:03
金御コンビがわちゃつくだけbot @goldfishx2

小狐「─────いえ、ほんの、戯言ですよ。そうお気になさるな。ただの、嘘ゆえ」

2016-04-01 13:02:28
金御コンビがわちゃつくだけbot @goldfishx2

堀川「え?僕?長男ですよ、名目上は。うーん、なんていうか、そういう気持ち、無下にはしたくなくて。彼らが僕をそう呼んでくれる限りは、僕は"そう"だから。ただ、心に決めていることはあるかな。その名に相応しくあるってこと。違えたときは、誅して貰えばいい。彼らの手でね」

2016-04-01 15:03:49
金御コンビがわちゃつくだけbot @goldfishx2

浦島「えっ …うーーーん…………、ええっと、怒らないで聞いてくれる? 正直、そういうのどうでもいいかなー…あっ、俺はね、俺は!だって兄ちゃんは兄ちゃんだし。蜂須賀兄ちゃんは責任感が強いのと素直じゃないのであんな感じだけど… うん、俺としては、すごいどうでもいい」

2016-04-01 16:22:58
金御コンビがわちゃつくだけbot @goldfishx2

次郎「そんな細かいこと、気にしたこともないよ。アタシと兄貴は斯くあれと願われたからこう在るんだ。後付け結構、こじつけ万歳!ってね」

2016-04-01 17:12:48
金御コンビがわちゃつくだけbot @goldfishx2

膝丸「は? 当たり前だろう。我らはそうつくられている。違うことはない。器ではなく、魂がそう出来ているからな。そうでなければ俺はとっくの昔にあの方を兄者と呼ぶことを辞めている」

2016-04-01 17:54:31
金御コンビがわちゃつくだけbot @goldfishx2

歌仙「そう言うのが最も相応しい。ただそれだけのことさ。その縁に与えるに相応しい名がそれだった。たったそれだけの、ちっぽけな、大それた意図などない、ただの────特別な縁だ」

2016-04-01 18:53:50
金御コンビがわちゃつくだけbot @goldfishx2

昔々、あるところに、大変仲の良い兄弟がおりました。兄は月、弟は太陽です。いつも一緒にいたふたりですが、幸せな日々は長くは続きませんでした。お別れの日がやってきたのです。 「絶対迎えに来てくださいね」「ああ、約束だ」 やがて、千もの秋を越えふたりは、

2016-04-01 20:06:06
金御コンビがわちゃつくだけbot @goldfishx2

「お前は聡い子だから、きっとすぐに気がついただろう。千年、さぞ長かったろうに、お前が俺を待ち続けた時を───裏切ってしまったことを心から詫びる。お前の持つその記憶、『物語』を持たぬ俺など期待外れもいいところであったろう。それでも──その記憶で上書きされることを拒む俺を許してくれ」

2016-04-01 21:25:04
金御コンビがわちゃつくだけbot @goldfishx2

「ただひとつ、待っていたと、千年のなかのほんの一瞬、されど俺には千年に等しき月日を、待ちわびていたと、──この一歳探し続けていたと、そのことだけは疑ってくれるな。 嘘だなんて言わないでおくれ。 待っていたと、もう一度言ってくれ。俺は探し続けた。お前を、待ち続けた」

2016-04-01 21:35:02
金御コンビがわちゃつくだけbot @goldfishx2

「これを」 「…私の依代と共に生まれた『三日月宗近』の依代、でございますか」 「俺がこれを取り込めば、お前と"そう"なることは容易いであろう。それでも俺は、嫌だ。失いたくない。お前を喚び出すことが出来ると知ってから、一歳、お前を探し続けた記憶を」

2016-04-01 21:43:04
金御コンビがわちゃつくだけbot @goldfishx2

「お前がどんな姿をしているのか、幾度思い描いたか知れん。刃文は俺に似ているか、身幅は、反りは、鋒は如何程俺に似ているか……どんな声で話し、どんな言葉を選び、何を好み何に心を動かすのか。千歳を待ったお前からすれば、たかが一歳のことかもしれぬ。だが俺にはかけがえのない日々だ」

2016-04-01 21:52:03
金御コンビがわちゃつくだけbot @goldfishx2

「このひと月、お前が何れ程俺に気をつかってくれたか、知らぬではないのだ。ただ、ただ、それが淋しくて、淋しくて、堪らなくなってしまった。なあ、ひと月前、お前が初めて俺の前に現れたあの日、言葉にするのをやめてしまったことがあるのだ。聞いてはくれんか」

2016-04-01 21:58:57
金御コンビがわちゃつくだけbot @goldfishx2

「ひとの想いが募るのならば、そこに必ず神は宿る。…小狐丸、その名を与えられた全ての刀と全ての信仰によって生まれた、三条、宗近の手による一柱の神よ。俺の名は三日月宗近。お前と同じ手から生まれた、一振りの刃だ。此処で逢ったが宿命の因果と寿ぐ。どうか俺と兄弟になってはくれないだろうか」

2016-04-01 22:09:30
金御コンビがわちゃつくだけbot @goldfishx2

「───……」 「それはお前にくれてやろう。せめてお前の血肉となり、せめてお前の力となるよう希う。真贋さえ、銘さえ、俺たちを縛れはしないさ。共に生まれたものでなくとも、虚を実に転じずとも、魂がそう出来ているのだから」 「………………………」

2016-04-01 22:33:29