タイトル未定のネタ出しまとめ

増えたら適当に追加していきます。採用しなかった没ネタも、ある程度ログの意味も込めて入ってます。 ※触った覚えが無いのにカテゴリ選択が変わってたので、戻しました。なんでだ。 文字数カウント用にまとめたもの↓ http://www.pixiv.net/novel/show.php?id=6628531(5話目の途中まで) メモ。8話目は書き換え。
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n_n @sg_iyd

ちょっと遊びでネタ出ししていいかな。

2016-04-01 13:49:50
n_n @sg_iyd

@n_ca_tn (1)「衛宮、走るの速いんだな」放課後公園にて。手には大判焼き、隣には寺の子。生徒会の備品の買い出しで商店街を訪れたのである。二手に分かれて必要なモノを買い集め、落ち合ったところだ。大判焼きは自分――衛宮士郎が購入、缶コーヒーは柳洞一成が買って来たものである。

2016-04-01 13:54:15
n_n @sg_iyd

@n_ca_tn (2)恒例の粒あんこしあん問答を経たのち、ベンチに腰掛けぱくりと尾の方から一口。ここでまた頭から食べるだの尾から食べるだの、いやいっそ腹の方から、なんて無駄に議論を戦わせたところで、ふと沈黙が舞い降りた。別にそれが互いに気詰まりでも無い間柄である。

2016-04-01 14:00:32
n_n @sg_iyd

@n_ca_tn (3) 身体に悪そうな味のする缶コーヒーは、たまに飲むといっそ新鮮ですらある。ぼんやりと流れる雲を見つつ間食に励んでいたら、「衛宮、走るの速いんだな」隣で同様にしていた生徒会長殿がぽつりとそう落としたのだった。

2016-04-01 14:12:14
n_n @sg_iyd

@n_ca_tn (4)「ん、遅くは無いとは思うけど」むしゃむしゃごくん、と大判焼きを咀嚼して缶コーヒーで口を潤す。「今更どうしてそんなことを?」尋ねつつ、視線を空から柳洞一成に移した。「いやなに、先ほど二手に分かれて買い物に行っただろう。お前はトヨエツ方面へ、俺はその反対へ」

2016-04-01 14:16:48
n_n @sg_iyd

@n_ca_tn (5)柳洞一成もまた、齧りかけの大判焼きから視線を上げた。衛宮士郎の方からは眼鏡に西日が反射して、目許の表情はよく見えない。が、声のトーンは力の抜けた穏やかなものだ。糖分の摂取はときに精神的・身体的な安寧をもたらすものである、まる。

2016-04-01 14:23:58
n_n @sg_iyd

@n_ca_tn (6)「江戸前屋の大判焼きを買いに寄って俺より先に公園に着くなど、相当足が速く無ければありえんだろう」「へ? そんなことないぞ。だってあそこ、トヨエツ側からは近いじゃないか」「だからこそだ。俺の側からは相応に距離がある――

2016-04-01 14:40:15
n_n @sg_iyd

@n_ca_tn (7)ああそういうことか。悪いコトをしたわけでは無いのだから、隠す必要はあるまい衛宮」「は?」「お前は気づかなかったようだが、俺は目の前でお前が転んだ小学生を助けるところを見ていたのだ」……いいえまったく身に覚えがアリマセン。

2016-04-01 14:43:49
n_n @sg_iyd

@n_ca_tn(8) 聞けば柳洞一成は、自分の買い物を粗方済ませこの公園へ向かおうとしたときに、目の前で派手に転倒し泣き喚く小学生女児に手を貸してやっていた“衛宮士郎”を目撃したのだという。倒れた少女を引き起こし服の埃を払いケガの有無を確認し、膝小僧の擦り傷には「おまじない」。

2016-04-01 15:19:54
n_n @sg_iyd

@n_ca_tn (9)なるほど、いかにも“衛宮士郎”という人物の取りそうな行動ではある、が――「そんなはずはない、一成。だって俺、買い物は全部トヨエツ側で済ませたからそっちには行ってないぞ」「だがしかし間違いなくあれは衛宮だった。服装だって穂群原学園の制服を着ていた」

2016-04-01 15:26:17
n_n @sg_iyd

@n_ca_tn (10)学園内にあれほど衛宮によく似た人物が居るなら、生徒会長足る自分が把握していないはずが無い、と柳洞一成は結ぶ。……聞きようによってはちょっとアレな発言だが、今はさておき。ならば彼が見た者は――「……ドッペルゲンガー?」

2016-04-02 07:25:36
n_n @sg_iyd

@n_ca_tn (11)ごくり、と甘苦い缶コーヒーを飲み下す。隣で甘味を食べ終えた柳洞一成が瞑目して、「南無さん」掌を合わせる。「勝手に殺すな一成、お前に手を合わされると何だかホントに成仏しちゃいそうだろ。第一まだ俺自身が遭遇したわけじゃないし」

2016-04-02 07:33:40
n_n @sg_iyd

@n_ca_tn (12)生徒会長殿が生徒会の激務により疲れ果てた結果見た、ただの白昼夢という可能性だって(限りなく低いだろうが)、無くは無い。「何かの目的があって、お前のコスプレをしていた同じ学園の者、という説も考えられなくはないが――」

2016-04-02 07:50:20
n_n @sg_iyd

@n_ca_tn (13)「どんな目的だよ。困ってる人を助けたければただ助ければいいし、わざわざ俺の恰好をする理由がサッパリ分からん」「熱烈なお前のファンがお前になりきってみたかった、などということも」「ないない。てか大丈夫か一成、お前発想がかなりおかしいぞ?」

2016-04-02 08:01:13
n_n @sg_iyd

@n_ca_tn (14)大判焼きの最後の一枚に手を伸ばす。「あ」「む」意図せずして、隣の少年もほぼ同時。半分ずつにするか、と二つに割って、重い方を級友に渡す。礼を言いつつそれを受け取った柳洞一成は、はく、とそれを齧りつつ「おかしいとは失礼な。お前がドッペルゲンガーに怯えぬよう、

2016-04-02 08:06:19
n_n @sg_iyd

@n_ca_tn (15)あるいは本当にドッペルゲンガーでは無いような祈祷も込めて言葉を選んだ俺の心遣いが、お前には分からんのか」渋面で言う。思わず苦笑が漏れた。「出会っても無いのに怯えるほど俺は繊細じゃないぞ。でもお前の言葉には本当に御利益がありそうだ」

2016-04-02 08:12:02
n_n @sg_iyd

@n_ca_tn (16)掌を合わせて拝みつつ、それとなく気遣いへの礼と托鉢を兼ね明日の弁当のおかずリクエストなんぞを尋ねてみる。「この間の、鶏肉と梅肉をシソの葉で包んで揚げた物が美味かった」「分かった」空になった大判焼きの入っていた紙袋を丸めてカバンに押し込んで、

2016-04-02 08:16:15
n_n @sg_iyd

@n_ca_tn (17)揃って立ち上がった。空き缶は近くにある自販機横のゴミ箱へ。「明日は技術室のストーブでいいんだよな」「ああ。すまんな衛宮、助かる」「大したことじゃないさ。じゃ、また」いつものように手を振って別れる。さて、と色を変えつつある空を見上げ、衛宮士郎は頷いた。

2016-04-02 08:22:47
n_n @sg_iyd

@n_ca_tn (18)「遠坂が来たら、どういうことか説明してもらわなきゃな」

2016-04-02 08:26:20
n_n @sg_iyd

@n_ca_tn (2―1)夕食は久しぶりに間桐桜シェフの手によるパスタを中心とした洋食コースだった。フォークに麺を巻き取りつつ、「シロウの作る和食も絶品ですが、サクラの作る洋食もまた格別な味わいです」とセイバーはご満悦である。「セイバーさんのお口にあったのなら良かったです。

2016-04-02 12:35:18
n_n @sg_iyd

@n_ca_tn (2―2)ソースは大目に作ってますから、おかわりが欲しければ早めに言って下さい。麺を追加で茹でてきますから」「このスープもとても美味しいです、桜」「ありがとう、ライダー。そっちもおかわりがあるのよ。いる?」「いただきます」「私も」「はい。少し待ってて下さいね」

2016-04-02 12:54:28
n_n @sg_iyd

@n_ca_tn (2―3)にっこり穏やかな笑顔で席を立ち、台所に向かう後輩の背を、衛宮士郎は穏やかな面持ちで見送った。この数日彼女は部活動が多忙で、夕食は主に衛宮士郎の作る和食が続いていた。セイバーは先ほどの言葉通りでそれに不満も無かっただろう。ライダーも特に不満というほどの

2016-04-02 13:00:58
n_n @sg_iyd

@n_ca_tn (2―4)ものも感じていなかっただろうが、間桐桜の洋食――というより間桐桜の作る物が食べられるのは嬉しいのだろう。自分だって嬉しい。「こんな美味い物食える日にいないなんて、アイツも間が悪いよな」ぽつりと空いた席にふと視線が吸い寄せられ、思わず零してしまった。

2016-04-02 13:07:10
n_n @sg_iyd

@n_ca_tn (2―5)空席の主、遠坂凛は魔術の研究が佳境だとかで不在である。放課後の件があるので話をしたかったのだが仕方が無い。(後で電話でも入れとくか)出なくとも、留守録に折り返すよう頼んでおけばいいだろう。ドッペルゲンガーが本物かどうかも含め、魔術の絡んでいそうな

2016-04-02 20:16:29
n_n @sg_iyd

@n_ca_tn (2―6)案件は彼女に尋ねるに限る。……いやまさか、例のうっかりが今回の案件に関与してるのではないか、などと疑ってなどいるわけでは……「無いとは言い切れないけど」「先輩もおかわりはいかがですか?」「ああ頂くよ、桜。洋食の腕はもうホントに俺の完敗だ」

2016-04-02 20:20:31
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