149
@30orz
@ichiro_sakaki お忙しいところ失礼します。ネットでラノベを書いている者なのですが、先生に一つ質問がございます。ラノベの賞で「萌えがない」が落選の理由になることって、多いんでしょうか? ネットの物書き仲間で出た疑問なのですが、答えが分かるはずもなく……
榊一郎 @ichiro_sakaki
@30orz 全てのラノベの新人賞の現場を知ってる訳ではないので、あくまで「私の知る限り」ですが。そもそも「萌え」をどう捉えるかの問題にも絡みます。一般的に「萌え」というのを「ちょっとエロい感じの、あるいはあざとい感じの女性キャラ人気」と捉えている人が多い様な気がしますが、
榊一郎 @ichiro_sakaki
@30orz そういう意味では「別に萌えが無くても面白ければ全く問題なし」です。そもそも「萌えるかどうか」は個人的な嗜好による所が大きいもので。ただ、「萌え」というのを「魅力的なヒロイン」と解釈するならば、「魅力的なヒロインの居る作品は当然に受賞率は上がる」という事です。
榊一郎 @ichiro_sakaki
@30orz ついでに言っておけば。「物凄く目新しくて魅力的なヒロイン」の存在は、多少の構成や世界観の不備をぶっ飛ばす位に読み手を愉しませますから、そういう意味では「類型に填っているか否かはさておき、読み手が『うおお、この子かわええ!』と興奮する」様なヒロインは強力な武器の一つ。
榊一郎 @ichiro_sakaki
@30orz しばしば私は小説書きを車に喩えますが、例えば「萌え」というのは車の装備の一つと考えて下さい。例えばカーステレオ。今は装備していて当たり前のものですが、じゃあ、カーステレオが無い車は車として販売されないのかと言われるとそうではなく(例えば三菱のジープとかね)。
榊一郎 @ichiro_sakaki
@30orz むしろそういうストイックな車を求める人は居ますし。知り合いに車好きが居ますが、彼なんかは、車体の軽量化の為に、内装のクッションまで外してましたが、そういう嗜好もあって。ただ、そういう極北な感じの代物は、極北だから――徹底している上に、他の追随を許さない程に
榊一郎 @ichiro_sakaki
@30orz 突出しているから需要がある。つまり、「今のラノベじゃ装備しているのが殆ど当然と化している萌え」について、「無くてもいいけど、無いと売りにくいよね」という編集判断が当然に生じますし、その上で「でもこの人はそんなの無くても凄く面白いからいいぜ!」となると受賞、あるいは
榊一郎 @ichiro_sakaki
@30orz 「この人、萌えは装備してないけど、作風からして器用そうだし、受賞作を手直ししたり、2作目の時に萌えキャラを要望したら入れてくれそう」と判断したら、それも当然受賞しますが、逆に「ああ、この人、萌えとか毛嫌いしてそうだなあ」「それが無くても面白いんならいいけどこれでは」
榊一郎 @ichiro_sakaki
@30orz ――となると、当然、選考側も躊躇を覚え、同レベルで、萌えのある作品や、萌えを取り入れやすそうな作品の方を「将来性」「販売戦略の立てやすさ」として選ぶ事はあるかもしれません。
榊一郎 @ichiro_sakaki
@30orz ちょっとくどくなりましたが、そんな感じで。頑張って下さいませ。
榊一郎 @ichiro_sakaki
@30orz あ、ついでに。「萌えばっかり書いてて恥ずかしくないんスか」だと!? 「媚びまくり乙」だと!? 人気商売の作家が読者に媚びなくてどうするよ! つか「萌え」って純然と技術的に見ると学ぶべき所多いんだぜ!! 萌えを馬鹿にするな、うわーん! ――とお伝え下さい(笑)
@30orz
@ichiro_sakaki 非常に分かり易く的確なお答えありがとうございますorz よく考えてみれば確かに、と納得致しました。萌えが~、は下読みさんの発言だったので、皆ちょっと意識し過ぎていたようです。あらためて参考になりましたし、先生の言葉だと皆素直に聞くので助かります

コメント

亜寺幌栖(アデラボロス) @adera_borosu 2011年2月2日
ナマコさんの質問文もあったほうがいいと思ったので。
木野秋人 @kinoakito 2011年2月2日
おまけのような追加。案外真実を付いているような。
へぼやま @heboya 2011年2月3日
誰の言葉か忘れてしまったけど、たしか能か狂言の先生の言葉で、「客には敬意を払え。しかし、媚びるな」というのがあったなー、と、ボンヤリ思い出す。
にゃあ(半ライス大盛り) @nyaa 2011年2月3日
媚びるというのがどこからなのか。客層を意識する、というのは必要でしょう。本当に売れるものは萌えだけが武器のはずもなく。
へぼやま @heboya 2011年2月3日
上で書いた能か狂言の先生の言葉では、うろ覚えだけども、「媚びる、というのは客を馬鹿だと思うことだ」 というものだった。これは多分に伝統芸能だから、という面もあると思うけど、例えば、「能や狂言の表現形式は現代人には分かりづらいから、現代劇みたいにアレンジしよう」というのは、「能や狂言の事はあいつらには高度で分からない。下手に出たふりをしよう」という事なのだ、みたいな話だった気がする。つまり、内容や技巧を、敢えて落として「客の程度に合わせてやろう」、という意識が、媚び、という事なのかも。
へぼやま @heboya 2011年2月3日
これをまあ、萌えと言うところに戻して言い替えると、例えば「おまえら綾波っぽいのとかアスカっぽいのとかばらまいておきゃ、萌え萌え言って買うんだろ?」 という意識は、「媚び」。でも、持てる技術と知恵を振り絞って、自分の中でこれこそが萌えるぜ、というキャラを生み出そうとして出来上がったのなら、その意識は「媚びではない」ということなんじゃないかしら、と愚僧が愚考いたし愚息もギンギン。
にゃあ(半ライス大盛り) @nyaa 2011年2月3日
にゃるほど。補足ありがとう。
企画屋@川村(ナラティブ番長) @yas_kawamura 2011年2月5日
「お前らこういうの好きなんだろう」と言うのはその裏で「俺はそうでもないが」という言を含んでいる。こういうのは嘘で、嘘は受け手に見抜かれてしまう。何故ならそれが好きな者はその道の達人なので、付け焼き刃が通じるわけはない。作る時は自分の中の喜びから受け手との喜びの共通項を見つけ出して提供するしかない。そういう物は創作でも嘘はなくよく伝わる。コアでフェチなネタでも響く。創作はフィクションだけれど、自分の中にない物は料理できない。
森瀬 繚@『這い寄る混沌』発売中 @Molice 2011年2月9日
.@30orz 弊社は過去に新人賞の下読みに携わったことが複数社複数回ありますが、「萌え要素(定義はどうあれ)がないから」を理由に一次選考ではねたことはありません。御参考までに。
蛇: @kutinawa40 2011年2月9日
完全に趣味として描いてるならともかく仕事として売る以上、読者に媚びるのは仕方ないよなぁ……逆に言えば趣味として描いてるのに読者に媚びまくるのはなんか変な気もするが
夢望ここる @yume_nozomi 2011年5月27日
読み手さんが面白いと思ってくれるように、あえて意識して、でも自然で必然性のある形で入れる要素……なのかもと思いました。心構えとして必要なのはたぶん、「仕方ないなー」ではなくって「如何ですか?」という気持ち? 気遣い、なのかしら。
芦辺 拓 @ashibetaku 2011年7月26日
推協が昭和40年代に出していた「推理小説研究」で大先輩作家たちが、小説誌の要求に対し「推理小説にポルノグラフィ要素をどう取り入れるか」で苦悩していたのを連想しました。「ラノベに『萌えがない』が落選の理由に~」
木野秋人 @kinoakito 2012年5月20日
久々に見たらコメント結構ついてた。
ログインして広告を非表示にする
ログインして広告を非表示にする