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りこまとめ2016の段 (2016/12/18更新)

ついで投下した利こまの二次小話のまとめ。 エロ系(腐)もあるので、閲覧注意。下に行くほど、新しいです。 帝都利こまの個人的おぼえがき(設定とか):http://togetter.com/li/1040483
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@tu_2z

見覚えのある筆跡で、偽名の文が来る。開けようとすると、突風に吹かれて空中に文が舞い上がってしまう。ひらひらと宙を泳ぐ文。慌てて追いかければ、文は誰かの顔に当たって下に落ちる。すいませんと言い掛けると、その誰かが不機嫌な声で不用心だとぼくの頬を抓ったのだった。 #1日_1利こま

2016-09-22 15:38:17
@tu_2z

髪を一房切って、小指を噛んで、爪を一枚剥ぐ。君の髪と爪が欲しいと私がねだったのは、情事の時のこと。君はいいですよとこともなげに言うと、手を差し出す。髪を一房切って、小指を噛んで、爪を一枚剥ぐ。髪と剥いだ爪を眺めながら、君は大事にしてくださいねとにこりとした。 #1日_1利こま

2016-09-23 00:06:54
@tu_2z

狡いですと、君は言う。今にも泣きそうな声に、ずきりと胸が痛む。何が狡いのと訊けば、君は「狡いです、狡いです」と繰り返す。自分でも何が狡いのか解っていないかのように。仕方ないなと、君のご機嫌を取ろうと務めれば、今度は偽者ですかと神妙な顔をして訊ねて来たのだった。  #1日_1利こま

2016-09-23 19:44:32
@tu_2z

狡いですと言うと、あの人は顔を顰める。何が狡いのと叱りつけるように言われたけれど、ぼくは「狡いです、狡いです」と繰り返すだけ。何が狡いのか、何故か言葉にできなくて。黙り込むと、あの人は仕方がないねとぼくの機嫌を取り始める。

2016-09-23 22:33:53
@tu_2z

@tu_2z 思わず、偽者ですかと言えば、もの凄く厭そうな顔をされたのだった。 #1日_1利こま

2016-09-23 22:33:57
@tu_2z

狡いですと言うと、あの人は顔を顰める。何が狡いのと叱りつけるように言われたけれど、ぼくは「狡いです、狡いです」と繰り返すだけ。狡い理由を言えずに黙り込むと、あの人は仕方がないねとぼくの機嫌を取り始める。思わず、偽者ですかと言えば、凄く厭そうな顔をされたのだった。 #1日_1利こま

2016-09-23 22:37:42
@tu_2z

来客の気配に門まで行くと、あの人が不機嫌な顔をして待っていた。入門票にと言い掛けると、あの人は相変わらず杓子定規な子だねと言って名前を書く。その様子をじっと見ていると、あの人はぼくの頬に筆を寄せて自分の名前を書いたのだった。何故、そんな事をあの人はしたのだろうか。#1日_1利こま

2016-09-24 15:50:19
@tu_2z

偽名の文が来たのは、あの人が来た次の日の事。内容は、いつもの所においでという素っ気ない内容で。悩んだ挙げ句、昨日あの人の躯から匂った白粉の香りを思い出して、今回は無視する事にする。約束の日の夕方、 誰かが来た気配に門まで行けば、焦った顔をしたあの人が立っていた。 #1日_1利こま

2016-09-24 16:25:09
@tu_2z

気持ち良くて死んじゃいそうですと、君は私の事を根元まで身の内に深く咥えて身も世もないかのように喘ぎまくる。よがりまくって、はしたない子だねと詰れば、君は困った顔をした。情事の後、他の相手とするなよと指切りしながら言えば、君はまたして下さいねとにこりと笑ったのだった。#室町利こま

2016-09-24 18:45:42
@tu_2z

股の内側に、墨で正の字を幾つも書かれる。何をしているのですかと訊ねれば、あの人は澄ました顔で君と致した回数を記録しているんだよとにこりとした。お風呂に入ったら消えてしまいますよと言うと、あの人は顔を顰めた後に消えたら、また書いてやるからと苛々とした声で言ったのだった。#室町利こま

2016-09-24 19:03:05
@tu_2z

入門票を書いてあげるから好き勝手させてくれないかと言えば、君はいつも好き勝手なさるじゃないですかと不思議そうに小首を傾げる。そうだったっけと、わざととぼけると、君は拗ねたように唇を尖らせた。じゃあ好き勝手させてくれないのかと詰れば、君は薄く頬を染めて首を左右に振った。#室町利こま

2016-09-24 19:40:18
@tu_2z

根元を縛っていいかと訊かれたのは、あの人を深く咥えこんでいた時の事。切羽詰まったような掠れた声に、背筋がぞくりと甘く痺れる。そんな事をしたら、この間のように狂ってしまいますとぼくが情けない声を上げれば、あの人は狂っている所が見たいんじゃないかと薄く笑ったのだった。 #室町利こま

2016-09-24 20:06:43
@tu_2z

「いつか殺してやる」と、あの人がぼくの首を軽く締めながら言ったのは、情事の時のこと。首を傾げると、いつか殺さないと君は私の前からいなくなってしまうだろうと、あの人は切羽詰まった声で言う。殺していいですよと言えば、あの人はいつかねと言って、ぼくの口を吸ったのだった。#1日_1利こま

2016-09-26 00:18:05
@tu_2z

「いつか殺してやる」と、繋がったまま君の首を軽く締める。意味が解らないと小首を傾げる君に、いつか殺さないと君は私の前からいなくなってしまうだろうと我ながら震えた声で言う。殺していいですよとにこりとする君に満足を覚えて、私はいつかねと言って、口を吸ったのだった。#1日_1利こま

2016-09-26 06:27:51
@tu_2z

真っ最中にこういう会話をしていると思うと不穏すぎる。(だか好き)

2016-09-26 06:33:42
@tu_2z

満月の夜に今は使われていない倉庫で、人が啜り泣く声がするという。そんな話をたまたまいらっしゃっていた先生の息子さんに話した所、営業用の笑顔が固まる。どうしたのだろうかと思っていれば、次は口を塞いでやろうかと誰かに向かって呟いた後、いつもの様子に戻ったのだった。#1日_1利こま

2016-09-26 11:53:46
@tu_2z

あの人と町で出会う。いつもなら、どこかに連れ込まれて肌を重ね合わせている所なのに、なぜか団子屋へ連れて行かれて当惑した。体調でも悪いのかなと心配していると、何を変な顔をしていると詰られて拗ねたくなる。今日はしないのですかと訊けば、あの人は「ああ、君はしたいんだ」と笑ったのだった。

2016-09-26 19:36:11
@tu_2z

麗しの君を探して欲しいと、彼は言う。狸に良く似た顔をした依頼人は、知人の所で見かけた女の事が忘れられずにいるらしい。どんな女ですかと私が訊けば、写真があるのだと男は言うと懐から写真を出す。どんな女だと思いながら受け取れば、写真の中の女は自分の父親で、私は頭痛がして来たのだった。

2016-09-27 21:49:54
@tu_2z

朝から事務所でトコロテンをさせられてから、あるばいと先に顔を出す。欠伸をかみ殺しながら店番をしていると、何かお疲れのようねと古道具屋の女店主さんに言われる。そうですかとぼくが言えば、彼女はにこりとして涼しげな硝子の器に入ったトコロテンを渡してくれたのだった。 #帝都利こま

2016-09-27 21:50:44
@tu_2z

あの人が来る度に、ぼくを犯すようになって暫く経つ。その日も、あの人と躯を繋いでいて。ふと思いついて、随分頻繁にいらっしゃるようになったのですねと言えば、あの人は苦虫を噛み潰したよう顔をしてぼくの頭をポカリと殴ったのだった。何をそんなに怒ってらっしゃったのだろうか。#1日_1利こま

2016-09-28 07:26:03
@tu_2z

俺とこういうことをするのは好きかと訊けば、君は私のことを深く咥えこんだままこくりと頷く。快楽で目を蕩けさせて。その答えに満足感を覚えていると、他の人でも同じ位に気持ちよいのですかと君が言い出す。狼狽しながら他の相手としたいのかと問えば、君は首を横に振ったのだった。 #1日1利こま

2016-09-29 18:15:15
@tu_2z

情事の後、君と他愛ないお喋りをする。月明かりに照らされた薄暗い闇の中で。幾度も肌を重ね合わせて疲れているだろうに、君は機嫌良く私にとってはどうでも良い事を話し続ける。ふと戯れに君のことが好きだよと言えば、君は大きな目を揺らした後、「嘘つきですね」とにこりとした。#1日1利こま

2016-09-30 14:29:06
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