- tasobussharima1
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「で、『マロ』さんは何をしてるの?」 「犯人が使っている回線を割り出してるでおじゃる」 『マロ』の作った煎餅を咥えながら尋ねるヤオ。 「向こうがしてきたのと、同じことをやり返すでおじゃる」 つまり、敵が『マロ』達の動きを押さえたのと同じように、向こうの手出しを躊躇させる。
2016-05-01 21:04:05マロ氏のターン。通信の傍受。アタケ側はわりと口頭で情報伝達してるみたいだけど、村の情報はどこかから通信で受け取っているという判断か #徳パンク
2016-05-01 21:07:07『お前達の手の内は読めているぞ』と脅すのだ。 そう口にしてしまえば一瞬だが、それは犯人の尋問以上に地道な作業の集合体である。具体的には、 「今やっているのは、『空』の監視でおじゃるな」 飛行物体や通信状態の監視。 「何か見つかったの?」 「何も引っ掛からないでおじゃる」
2016-05-01 21:08:04……と思ったらやっぱり空振りか。海賊的には今は得度兵器が徳島へ向けて侵攻するのを待つだけだからなぁ #徳パンク
2016-05-01 21:10:48しかし、その成果は芳しくはなかった。そもそも、人工の飛行物体や、電波そのものが殆ど引っ掛からないのだ。得度兵器の飛ばす、解読不能の長距離通信。未だ機能し続ける、人類の遺構が発する電波類。そういったものを割り引いてしまえば、現在の人類が発する電波など僅かなものに過ぎない。
2016-05-01 21:12:08取り逃すこどなど、有り得ない。どれ程暗号化されていようと、通信の出元程度は分かる筈だ。 『マロ』の動きを察知し、通信を止めたのならば、それはそれでいい。その間に、ゆっくりと可能性を潰していけば良いのだから。 「考えられるのは高度な通信手段か……もしくは、原始的な手段でおじゃる」
2016-05-01 21:16:04「……よくわかんないです」 「高度というのは、完全な指向性を備えた通信とかでおじゃるな。今の人類のレベルで、大規模なものはそうそう維持できないと思うでおじゃるが……」 『マロ』は作業の手を休める。監視は基本的には機械任せだ。AIで弾き、怪しいものを人力で選別する。
2016-05-01 21:20:04徳エネルギーの発生を利用して原始的な通信はできそう。あらかじめ合図を送りたい相手に何かに役立てられるものを作ってもらっておいて、合図をしたい時にで実際にそれを役立てる。すると善行を行ったことで相手に功徳が積まれるので、定期的に徳エネルギーを抽出することで確認する、とか #徳パンク
2016-05-01 21:21:16手を止めても、未処理のデータが溜まるだけだ。どの道、この方針は既に煮詰まっていた。 「原始的、っていうのは?」 「そうでおじゃるなぁ……有線通信、人力……後は、狼煙や伝書鳩とかもあるにはあるでおじゃるが」 「伝書鳩?」 「訓練した鳩に、記録媒体を持たせる方法があったでおじゃるよ」
2016-05-01 21:24:03伝書鳩の訓練の仕方とか運用の方法なんて残ってるんだろうか。むしろレアとは言ってもそれなりの規模の船団だったらドローンくらいは持ってても不思議じゃないけど……それも電波たったら掴めてるか #徳パンク
2016-05-01 21:27:31「じゃあ、伝書ツバメとか、もしかしてそういうのもできるの?」 「知らんでおじゃる。そんなものを使われたら、お手上げでおじゃるな」 後半の通信手段は、単に思い付いたので口に出してみたに過ぎない。ヤオには却って新鮮に映ったようだが、まさか今時、生き物に通信を担わせる人間も居まい。
2016-05-01 21:28:03