- TES_evening
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グリルドブリーム東
@w_east
アルゴニアンの頬を、涙が濡らした。なぜこんなにも悔しくて惨めな気持ちになるのかわからなかった。 だが、ふと前方に気配を感じ、面を上げたー アルゴニアンは神の名を知らない。 だが今の彼ならきっとそれを、マーラが微笑んだようだったと言うだろう。 大将が、皿を持って立っていた。
2016-05-17 01:24:08
グリルドブリーム東
@w_east
アルゴニアンは身を起こし、大将はそっと身をかがめ、その皿とフォークを差し出した。 その皿の上にあったのは、山の峰々から顔を覗かせた双子月の光を浴びて輝く、純白の詩… その名を彼は知っていた。 ニルンの全てがその名を知っていた。 大将が彼に語り聞かせるように、その名を呼んだ。
2016-05-17 01:28:54