Hydrangea-ハイドランジア-

病み妄想の村上くんのお話です #妄想なので、ご注意ください #卑猥あり
0
ゆずなぎ @yuzukinagi_you

【Shingo story①】 ねえ 生きてる意味って何? 私が存在する理由って何なの? 毎日が、ただ淡々と過ぎていく 何も楽しくない 何もやりたい事がない 私らしいって何なんだろう 上辺だけの付き合いをして 心の中は皆、くすくす笑ってるんでしょ?

2015-06-17 21:41:52
ゆずなぎ @yuzukinagi_you

【Shingo story②】 私が居なくなっても誰も悲しまない それ以前に居なくなったことさえ気付かない それなら生きてる意味ないじゃない 存在してる理由さえないじゃない それなら いっそ… 消えてしまおうか もう何も… カンガエタクナイ

2015-06-17 21:41:55
ゆずなぎ @yuzukinagi_you

【Shingo story③】 屋上へと続く階段 「…」 黙々と足を運んでいく ガチャ 扉を開けると目の前に広がるビルの群れ 落ちそうになるギリギリの所で立ち止まり 「…はぁ」 深呼吸をする 下を見下ろすと、いつもの光景 何度もここに立ち寄っては日常に戻る日々

2015-06-17 21:42:00
ゆずなぎ @yuzukinagi_you

【Shingo story④】 痛い思いをしてまで、死ぬ勇気はない だけど死ぬ事が出来たら、どんなに楽だろう… がんじ絡めの、色んなしがらみから 今すぐ解放されたい 「…誰か、私を殺して…」 空へ向かって呟いた言葉 「…なんて、ね…」 誰にも拾われることは、ない

2015-06-17 21:42:05
ゆずなぎ @yuzukinagi_you

【Shingo story⑤】 『なんやお前…死にたいんとちゃうんか?』 私1人しか居ないと思ってたのに… 声のした方を振り向くと 「あなたには関係ない」 壁にもたれ掛かっている影に言い放った 『そら、そうや。俺には関係あらへん』 分かってるなら声を掛けないで欲しい

2015-06-17 21:42:12
ゆずなぎ @yuzukinagi_you

【Shingo story⑥】 いつもの時間を邪魔されて、無性に腹が立つ 『せやけど、俺の目の前で死なれんのは気分悪いねん』 何なの、こいつ 嫌なら帰ればいいのに 「そんなの私の知った事じゃないもの…もう帰るから、そこ退いて」 扉に手をかけ出て行こうとすると

2015-06-17 21:42:15
ゆずなぎ @yuzukinagi_you

【Shingo story⑦】 『待てや』 大きな手が肩を掴む 「…なによ」 横目で睨み付ける私に 『お前、死にたい思うくらいなんやから…自分の事、要らへんねよな?』 平然と話を続ける 「それが何?文句でもあるの?」 『それやったら…俺に飼われてみぃひん?』

2015-06-17 21:42:25
ゆずなぎ @yuzukinagi_you

【Shingo story⑧】 思いがけない提案に唖然とする私 「…え?」 『せやから!俺に飼われてみろ言うてんねん!』 待って、頭が追い付かない こいつ何言ってんの? 『お前がお前自身の事要らんのやったら、俺が貰ったるわ』 この日から、いつもの日常が変わり出した

2015-06-17 21:42:34
ゆずなぎ @yuzukinagi_you

【Shingo story⑨】 「信ちゃん、今日も仕事?」 一緒に住むようになってから分かったこと 『おん』 1つは、信五っていう名前 「帰ってくるの遅いの?」 仕事をしてて、猫一匹と暮らしてるってこと 『なんや、寂しいんか?』 それから… 「そんなことないし」

2015-06-18 22:07:26
ゆずなぎ @yuzukinagi_you

【Shingo story⑩】 意外と手が早いってことと 「んぅ…」 彼も何かを抱えてるってこと 『ごちそーさん。ほな行ってくるわ』 「っ//行ってらっしゃい」 本当は玄関まで行きたいけど…ベッドの上からお見送り 「今日は何しよっかな」 呟く私は首輪に繋がれている

2015-06-18 22:07:30
ゆずなぎ @yuzukinagi_you

【Shingo story⑪】 ……… この部屋に初めて来た時に 「これ…何?」 訳が分からないまま付けられた 『見て分からんか?首輪や』 しれっと答える彼に呆れてしまう 「そうじゃなくて…何で付けたの?私逃げないのに」 自分から来た以上、逃げるつもりはない

2015-06-18 22:08:51
ゆずなぎ @yuzukinagi_you

【Shingo story⑫】 『飛び降りさせん為や』 確かに、これがあれば外に出ることは出来ないだろう 『家ん中は自由に動ける様にしてあるし、ええやろ』 どうして… 「一応、色々考えてくれたんだ?」 『言い出したんは、俺やからな』 ここまで気にしてくれるんだろう

2015-06-18 22:08:56
ゆずなぎ @yuzukinagi_you

【Shingo story⑬】 にゃあ… 彼の足に擦り寄る小さな猫 『ちーとも、仲良くしたってや』 仔猫の頭を撫でる優しい手 『こいつのが、お前よりも先輩やからな』 こんな顔して笑うんだ ちらっと八重歯を見せて笑う彼が、可愛いと思ってしまった自分に驚いた

2015-06-18 22:09:10
ゆずなぎ @yuzukinagi_you

【Shingo story⑭】 それから2、3日経ったある日 「あれ…居ない…」 目が覚めると彼が居なくて 「どこ?どこ行ったの…っ?」 軽くパニックを起こしてしまった 「私また…裏切られたの…?」 何度も人を信じては裏切られる 〈ホント、あんたって馬鹿だよね〉

2015-06-19 08:42:54
ゆずなぎ @yuzukinagi_you

【Shingo story⑮】 誰も周りに居ないのに 「え、?」 頭の中に声が微かに響く 〈嫌われてるって分かってないの?〉 「…うるさい…」 自分の身体を両腕で抱きしめた 〈あんたが目障りだって思ってることくらい気付いてやりなよ〉 くすくすと笑う耳障りな声

2015-06-19 08:42:58
ゆずなぎ @yuzukinagi_you

【Shingo story⑯】 〈誰もあんたを必要としてない〉 うずくまる様に崩れ落ちる身体 「やめて…っ、聞きたくない…っ!」 それでも声は途切れず 〈泣けば誰かが助けてくれると思ってるの?〉 私を責め続ける 〈うっとおしいんだよっ〉

2015-06-19 08:43:02
ゆずなぎ @yuzukinagi_you

【Shingo story⑰】 私には手を差し伸べてくれる人も 〈ほら…聞こえるよね?〉 心の底から頼れる人も居ない 〈みんなの声が〉 だって私は1人ぼっちだもの 〈あんたなんか…キエチャエ〉 何かがガラガラと音を立てて壊れてしまいそう 「いやああぁぁぁ…っ!」

2015-06-19 08:44:07
ゆずなぎ @yuzukinagi_you

【Shingo story⑱】 『ぃ…っ!おいっ!どないしてん!!』 駆け寄る誰かの足音 「いや…っ、もう、聞きたくない…っ!」 ギュッと力強い腕の温もりに包まれる 『しっかりせえ!大丈夫やから…っ』 背中をさする大きな掌 「もう…やめて…っ」

2015-06-19 08:44:11
ゆずなぎ @yuzukinagi_you

【Shingo story⑲】 黒い渦が私を飲み込む 『っ!しゃーないな…悪く思わんといてくれよ』 無理やり顎を持ち上げ、重なる唇 「んぅっ」 何度も角度を変えては深くなるキスに 「は、あ…っん…」 ボヤけていた意識が輪郭を持つ 『…落ち着いたか?』

2015-06-19 08:44:15
ゆずなぎ @yuzukinagi_you

【Shingo story⑳】 唇を離し、優しく胸の中へと引き寄せられた 「しん、ちゃ…っ」 安堵とともに、流れる涙 「しんちゃん…っ」 胸に顔を埋め、名前を繰り返し呼ぶ 『もう大丈夫や…な?』 小さい子を宥める様に、髪を撫でる 『お前は1人やない…俺が居るやん』

2015-06-20 07:43:11
ゆずなぎ @yuzukinagi_you

【Shingo story 21】 「ホントに…?」 弱りきった私の心に 「傍に居てくれるの…?」 彼の言葉がスーッと染み込んでいく 『俺が拾ったんやで?簡単に離れるわけ、あらへんやんか』 この人なら信じられる… ううん 私が彼を信じたいんだ

2015-06-20 07:43:14
ゆずなぎ @yuzukinagi_you

【Shingo story 22】 「信ちゃん…」 『ん?』 あの声が聞こえる隙もないくらい 「もう一回…キス、して…?」 彼だけで埋めてしまいたくて 『…お前、自分の言うてる事分かっとる?』 「ダメ…?」 まだ涙の乾かない瞳で見つめる

2015-06-20 07:43:20
ゆずなぎ @yuzukinagi_you

【Shingo story 23】 『…止まらんくなるかもしれんぞ』 「信ちゃんなら…いいよ」 ゆっくりと顔が近付く 『後悔しても知らんからな』 触れる唇から伝わる熱 「ん…」 隙間から舌が割り込む 「…っ、ふ、ぅ…」 味わう様に絡めては 「は…ぁ、ん…」

2015-06-21 12:01:34
ゆずなぎ @yuzukinagi_you

【Shingo story 24】 口内を少しずつ犯していく 「んぅ…っ」 服をはだけさせ、露になった肌を滑る指 「…っぁ、は…ぁ」 ゆっくりと胸を撫で 「んあ…っ」 飾りを摘む 「あ…っん…」 離れた唇が…首筋、腕、胸、お腹、太腿に紅い花を咲かせていく

2015-06-21 12:01:37