鈍色の処女達 アフター

ちょっとだけ続くんじゃよ 正確には、pixivのほうで続きのリクエストがあったので。 いかんせん、目的がないまま書き出したので終着点が見えず、難産しております。 7月3日追記 続きを読む
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高嶋ぽんず@有識者 @ponzz

ーー戦車道座学室 秋山「というわけなんですよ。なので、聖應さんにあるセンチュリオンの機銃が20ミリポールステン機関砲であることから、1から10号まである初期生産車両の一つと考えられるわけです。レプリカも沢山あるので、オリジナルの希少価値がどれぐらいあるのかわかりませんけどね」

2016-06-03 21:17:42
高嶋ぽんず@有識者 @ponzz

「大変わかりやすい解説でしたね」「本当に。それに、まさか我が校のセンチュリオンがオリジナルだったなんて」「びっくりしましたわ」「センチュリオンは、まさにお姉さまが乗るに相応しい戦車でしたのね」 春「みなさん、わざわざ我が校に講義にいらしてくれた秋山様に拍手を」 ぱちぱちぱち……

2016-06-03 21:30:46
高嶋ぽんず@有識者 @ponzz

春「それでは皆様、このまま艦首食堂に向かいましょう。戦車倉庫で行われてる、実技の講義も講義も終わった頃です」 『はい!』 優花里「皆さん、規律正しいんですねぇ」 春「そう言っていただけると、隊長として誇らしいですね」 優花里「規律の正しさって、戦車道でも大変重要なんですよ?」

2016-06-03 21:39:49
高嶋ぽんず@有識者 @ponzz

春「そうなのですか?」 優花里「はい。正確には軍隊で重要視されるんですけど。こんな話があります。自衛隊が、ある国に派遣されたときのことです。宿営地に、いくつものテントがはられるんですが、いくつもならんだそのテントの張り綱、横から見たら一本に見えたそうなんですよ」

2016-06-03 21:43:49
高嶋ぽんず@有識者 @ponzz

春「震災の被災地でも、それは見たことがあります」 優花里「美作殿は、震災の応援に行ってらしたのですね?」 春「ええ。それが、戦車道を学ぶ者の務めですから。失礼しました。どうぞお話を」 優花里「ああ、はい。それでですね。自衛隊にとってはそれが当たり前だったんだそうです」

2016-06-03 21:47:30
高嶋ぽんず@有識者 @ponzz

優花里「ですが、他の国の軍隊は、それを見て感嘆の声をあげたそうです。さすが日本、と。つまり、統制され、規律のとれた軍隊は士気が高いことを意味していて、それは攻撃の対象としてはいけない軍なんだそうです」 春「つまり、戦車道でも、統制がとれたチームは……」

2016-06-03 21:55:34
高嶋ぽんず@有識者 @ponzz

優花里「はい。士気が高く、相手にしてはいけない、ということになります。特に、聖應さんは、雑談が始まっても、美作殿の一声に即座に従う統制と規律があります。私ならあまり戦いたくないチームですね。ああ、もう試合しちゃってますけどって、美作殿?」 春「すん……い、いえ、お気になさらずに」

2016-06-03 21:59:25
高嶋ぽんず@有識者 @ponzz

優花里「そ、そんな泣かれたら、気にしますよぉ。美作殿〜」 美冬「春ちゃんっていうか、聖應って今まで対外試合なんてしたことなくて、ずっと一人で頑張ってきたからさぁ。私達のやってる事が本当にこれで正しいか、ずっと不安だったんだよ」 千秋「美冬さん、あなたまた言葉使いが」

2016-06-03 22:07:11
高嶋ぽんず@有識者 @ponzz

夏子「今はいいじゃありませんか、千秋さん。まぁ、そういうわけだから、他校の人に、こんなにしっかり褒められたことなかったんです。大変だったもんねぇ、春さん」 春「うん……うん」 優花里「え、ええと、あ、あの、貴女達は……」

2016-06-03 22:11:41
高嶋ぽんず@有識者 @ponzz

夏子「ああ、自己紹介もせずに申し訳ありませんでした。わたくし、隊長車砲手を務めさせていただいております。美保夏子、と申します。此方が赤坂千秋さん、操縦手さんをやってます」 千秋「初めまして」 優花里「こ、こちらこそ」 夏子「で、このわんぱくさんが宮前美冬さん。装填手さんです」

2016-06-03 22:15:41
高嶋ぽんず@有識者 @ponzz

美冬「初めまして! お姉様方からは美冬って呼び捨てにされたりしてます。決勝の西住ターンの最中の装填、もうびーーっくりしました! いやー、あんな横G激しい中でも、つっかえずに装填ってできるもんなですねぇ」 優花里「い、いやぁ、そのために、毎日鍛えてますから」

2016-06-03 22:19:35
高嶋ぽんず@有識者 @ponzz

美冬「やっぱり鍛えてるんですねぇ」 優花里「カバさんチームーーああ、III号と突撃砲の装填手の人は、空の砲弾に砂詰めて、自作の装填台使って装填の練習してますよ?」 千秋「IV号、えーと、あんこうチームの操縦手の方も練習をしてるのですか?」 優花里「いえ、冷泉殿は天才ですので」

2016-06-04 00:59:49
高嶋ぽんず@有識者 @ponzz

千秋「天才……」 優花里「それも、戦車の教本を一読しただけで簡単に操縦できてしまうぐらいの天才です。ちなみに、他人にものを教えるのが致命的に下手です」 千秋「お話を伺いたかったのですが、参考にならなさそうですね」 優花里「ええ、残念ですが、お役には立てられないかと」

2016-06-04 01:00:24
高嶋ぽんず@有識者 @ponzz

夏子「春さん、大丈夫?」 春「え、ええ……皆さま、お見苦しいところをお見せいたしました。それでは、食堂に参りましょう。それから優花里さん、有り難うございます」 優花里「い、いえいえ」

2016-06-04 07:57:51
高嶋ぽんず@有識者 @ponzz

ーー聖應女学院、戦車倉庫 みほ「はい。人間はどうやってもミスをしてしまいます。そこを試合中に責めても萎縮してしまうだけですので、私はやりません。それよりも、ミスをさせない命令をしなかった隊長が悪い、と考えます。隊員のミスを引き受けるのが隊長です」

2016-06-04 08:16:56
高嶋ぽんず@有識者 @ponzz

千早「では、今まで一度も怒ったことがないのですか?」 みほ「はい。それよりも、選手のみんなには負い目を感じずにのびのび試合してほしいですから。それに、些細なミスも、考え方を変えればその状況に変化を与えてくれた要因です。それを逆手に取って状況を好転させるのも指揮官の役目です」

2016-06-04 08:23:25
高嶋ぽんず@有識者 @ponzz

薫子「いや、普通はそう考えないよ。ね、簡単でしょとかいって、ミスを誤魔化してミスにしなくさせる画家じゃないんだからさぁ」 みほ「みんなで楽しいことは分かち合う、それが私の戦車道ですから。楽しくないことを楽しくして分かち合えるようにするのが、隊長だと思います」

2016-06-05 22:50:20
高嶋ぽんず@有識者 @ponzz

史「千早さま、そろそろ食堂に集まる時間です」 千早「もうそんな時間に。楽しい時間はすぐに過ぎてしまうものですね。大洗のアンコウ鍋と比べたらささやかなものですけど、お茶会の席を用意させていただきました。自動車部の皆さんも、そろそろ講習が終わった頃でしょう」

2016-06-09 21:42:32
高嶋ぽんず@有識者 @ponzz

みほ「有難うございます、妃宮さん」 千早「えぇと、みほさん。出来れば、私たち聖應の生徒のことは、名前で呼んでいただけませんか? 私たち聖應の生徒は、苗字ではなく、名前で呼び合うことになっています。お世話になった方に苗字で呼ばれるのは、我が校の校風にそぐわないですし」

2016-06-09 21:47:03
高嶋ぽんず@有識者 @ponzz

みほ「あ、はい。千早さん」 千早「ふふ、有難うございます、みほさん。名前で呼んで頂けると、戦車道受講者の皆さんもきっと喜んでくれると思います。それでは、参りましょう」

2016-06-09 21:51:55
高嶋ぽんず@有識者 @ponzz

ーー聖應女学院食堂 「まぁ、あの方が千早様とタイマン張ったみほ様ですの?」「亜紀さん、タイマンって、言葉が悪いですよ」「ですが、全国優勝なさった方なのに、なにかこう、普通ですわね」「むしろ、親しみやすそうな方です」

2016-06-14 19:37:02
高嶋ぽんず@有識者 @ponzz

「雰囲気が前エルダーの周防院様に似ていらっしゃいます」「言われてみれば確かにそうですね」「あ、優花里様ですわ。優花里様が我が校にスパイにいらっしゃった時、私と衛里さん、お話する機会に恵まれました」「まぁ 本当に?」「どんな方でした?」「とても気さくで、お話しやすい方でした」

2016-06-14 19:42:09
高嶋ぽんず@有識者 @ponzz

「ああ、みほ様、我が校に転校していただけないかしら」「そうなりますと、雅楽乃様とエルダーの座を争うのですね」「あら、あちらにはナカジマ様が。凛々しさと愛らしさが同居した魅力的な方で、私、この前の練習試合でふぁんになってしまいました」「ホシノ様、麗しい……」

2016-06-14 19:47:19
高嶋ぽんず@有識者 @ponzz

ナカジマ「あー……なんか凄いね」 みほ「あはは……」 優花里「大学選抜戦の後の雑誌取材でも、こんな人に囲まれたことありません」 ツチヤ「いやぁ、まいったね。こんなに注目されたことないや」 千早「その、すみません、大洗の皆さん」 薫子「うちの生徒って、案外物見高いのが多くてねぇ」

2016-06-14 19:52:52
高嶋ぽんず@有識者 @ponzz

ケイリ「これでお嬢様学校なのだから、世に言われるお嬢様とのギャップたるや、だね」 春「これでは流石にお茶会とはいきませんね」 優花里「千早殿や薫子殿は平然としてますけど、いつものことなのですか?」 千早「ええ、いつものことといいますか」 薫子「ま、まぁ、何かあるたびにこれだから」

2016-06-14 19:57:46