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コンテナ海運世界最大手A.P.モラー・マースクの欧州-日本航路撤退が意味するもの - 市況かぶ全力2階建 kabumatome.doorblog.jp/archives/65863… なかなか面白い。必見
2016-06-04 20:02:49前もいったことあるんだけど、日本で最大の「貿易港」ってどこかというと、金額ベースでいうと成田空港なんですよね。じゃあ、港湾でいうとどこかというと名古屋港がトップ。じゃあ、コンテナ取扱で最大なのは、というと神戸港になる。
2016-06-04 20:10:26この三つのランキングが何を意味しているのかというと、付加価値の高いもの(かつ軽い)は航空貨物にシフトしてるというところ。速達性もあるんじゃない? と思われるかもしれないけど、国内航空貨物が主力の羽田空港の取扱額って2位だけど羽田の半分なんですよ。関空はさらに少ないけど
2016-06-04 20:15:30成田で下ろされた貨物ってのは、トラックで十分日本中に流通させられてるわけで、実は速達性の低い貨物も航空貨物が使われてたりするんですよね。実は、上海に電子部品輸送する場合だと、航空機よりも船(トラックフェリー)の方が早い場合もある。
2016-06-04 20:17:22これは日本だけじゃなくて、たとえばヨーロッパの航空貨物のハブってルクセンブルクなんですけど、だいたいトラックで3日以内にEU圏(スペインからポーランドまで)は届いてしまうので、あちこちに航空貨物拠点があるわけじゃなくて、ハブに集中する現象が起きている。
2016-06-04 20:20:18次に港湾としての貿易港としてトップである名古屋港。言うまでもなく、自動車の輸出が主で輸入は製鉄や化学原料が主で、コンテナの取扱量だと3位なんですな。自動車もまた、付加価値が高い貨物なわけで
2016-06-04 20:22:47で、コンテナの取扱量でトップなのが(神戸と書いたけどうそで)東京港。最近は拡張が続けられてるので、取扱量自体は増えてるけど、どちらかというと超大型船じゃなく上海や天津といった比較的距離の短い航路の就役してる中クラスのコンテナ船が多い
2016-06-04 20:24:48で、東京が最大のコンテナ取扱港である意味を考えるとちょっと面白い。コンテナの取扱量は、日本は世界第7位なんだけど、世界全体のコンテナ取扱量に占めるシェアは3%程度。トップは中国で、25%を占めている。2位のアメリカでさえ7%程度だったりする
2016-06-04 20:33:50言い換えると、コンテナの流通は、「世界の工場」となった中国からの大量で安価な消費財の輸出の主役なのであって、中国以外にとっては付加価値の低い貨物の輸入が主になっているともいえる
2016-06-04 20:35:41@tsuchie88 ちょっと、各国の取扱量を調べたのですが、本当に中国は暴力的と言うほど伸びてて釜山ですら伸び率が低下して地位低下の兆候があるという恐ろしい状態ですね。
2016-06-04 20:35:53一方で、コンテナ取扱港の世界ランキングで見ると、中国以外の国だと大都市に近接した港というのはあまり多くないような気がする。これにも意味があると思えるのは、コンテナは他の貨物形態と違って取扱港は単なる中継拠点に過ぎないというところ
2016-06-04 20:37:36航空貨物やバラ積みの場合だと、貨物の積み替えが発生するので、実際の消費地や供給地に近接して他方が有利なんだけど、コンテナは容易に積み替えることができるので、実際の消費地や供給地に近接してる必要はないんですよね。すぐに別の船やトラック、鉄道に積み替えられる
2016-06-04 20:39:37ところが、東京の場合は消費地に近接している。ほとんどのコンテナ貨物は、陸揚げされたらすぐにコンテナから別の形態に積み替えられるわけで、コンテナそのもので流通してる割合って他の国よりも比率が低いのですよね
2016-06-04 20:41:31日本でコンテナ自体での流通があんまし多くないというのは、海上コンテナというのは大体ISO規格の40フィートコンテナが主流で、これをトラックに積むと確実にトレーラー輸送になってしまう点。
2016-06-04 20:49:41しかも最近は、45フィートコンテナも普及し始めてるんだけど、これをトラック輸送使用と思うと通過する道路の建築限界の問題から、走行できる区間が限定される。40フィートでも背高のコンテナだと低床トレーラーがいるし、重量の問題で走行できないところもある。積み替えは必須なわけだ
2016-06-04 20:52:44鉄道輸送の場合でも同様な問題がある。コンテナの鉄道輸送が活発な米国や一部の欧州諸国では、コンテナを二段重ねにするダブルスタック輸送が行われてる地域もあるが電化されてないからできる技であり、主要な貨物輸送経路が電化されてる日本ではできない話
2016-06-04 20:55:03@tsuchie88 航路が無くなる=日本パッシング=没落、みたいな単純な流れでの話が散見されて、うーん、ってなりますね。そのコンテナの中身はなんなんだと、コンテナは今の日本の状況から見て適切なのかと。。。
2016-06-04 20:56:28建築限界上の問題もあって、たとえばコンテナ貨車であるコキは、12フィートコンテナだと5個、20フィートなら3個、31フィートなら2個搭載できるけど、40フィートだと1個しかつめない ku-ma.net/images/railroa…
2016-06-04 20:59:00↓の写真だと、青いコンテナが40フィート、後ろにうつってのが31フィートなんだけど、海上貨物で使われるのは一般的には20フィート、40フィート、45フィートで、国内専用の12フィートや31フィートは海上輸送はあんまし使われない
2016-06-04 21:00:58国内では最近よく使われてる31フィート。なぜよく使われてるかというと、31フィートならぎりぎり専用の低床トラックならトレーラーじゃなくても輸送できるところなのですよね。トラック→鉄道→トラックの積み替えが容易だから。宅配便やトヨタの部品輸送なんかで使われてる理由
2016-06-04 21:02:42物流を考える時に、特にコンテナの場合は末端と末端との需要形態をよく考えないと、流通量だけで考えるのはちょっとなぁと思うわけです。物流は生き物だから、その動態は刻々と変化している。統計としてのコンテナ取扱量を経済指標として使う時には注意しないといけないところじゃないかと
2016-06-04 21:12:38@tommy_nezy まぁ港湾から先のところの輸送形態というのが日本ではネックという点は危機感を覚えてますね。人件費もエネルギーコストも安いけど、流通や行政規制、金融の面で競争環境が悪いというのが日本の産業の実情
2016-06-04 21:18:12