森村泰昌連続講座「新・美術寺子屋/自画像の話」第8回「ニッポンの自画像~時代が青春であったとき」[実況]
- misonikomioden
- 1898
- 10
- 1
- 3
筆者)村山槐多の絵 自画像と、放尿する僧侶、僧侶も槐多の自画像だろう 22歳で亡くなってるので、僕が高校生の時にこんな絵を描いてしまってる、と
2016-06-05 16:28:46一本のガランス。 ためらうな恥じるなまっすぐにいけ何時のガランスのチューブに著描くにパレットに絞りたんたんとぬれ、空もガランスに描け、木もガランスに描け、マラ(男性器)もガランスに描き奉れ、神をもガランスへ描き奉れ、、、
2016-06-05 16:30:16なんでもかんでも真っ赤にぬれ、自分は貧乏かもしれないがそれも真っ赤に塗ってしまえってもので、損得表現などなにもない。純粋な表現衝動がそこにある、と。若い時ならではで大人になるとそう言えなくなってくる
2016-06-05 16:31:02これは私が50年ばかりの遠い昔、あの時に絵を描いていたとき、一心不乱に絵を描いていたあの感覚、あれを忘れると美術家失格だな、と
2016-06-05 16:32:41では自分はどこに立つのか。 今でてる画像には、人物が無い。これは立てる絵のために自分が描いた背景だ。でも松本竣介のように絵を描くとか分からないそこで絵のうまい人に教えてもらいなんとか描いた。 50年前の自分へ立ち戻る行為であり、
2016-06-05 16:33:51さらにもう一点作ることにした。 いま出てるのは私の仕事場。立てる絵を描いた時に散らばってる画材た沢山散らばってる。これは何を表してるのだろうか? やりたいと思った作品だ。 しかし何を表そうとしてるか、でも自分ではなかなか説明できない
2016-06-05 16:35:39出品作が一点増えたので、カタログも大変なことになったが、でも出すべきで、とはいえ説明しづらい。 もしするなら、わたしのアトリエ、これは50年前の世界であり、50年前の10代のわたしが絵を描いてる、
2016-06-05 16:36:32何も知らないで50年後に発覚したのは松本竣介と重ねられる絵を描いてたことであり、今の私、60代の私はタイムスリップして、そのアトリエへ訪ねて行く、しかしその仕事場には10代の私はいない、という不在感ともなう、そんな作品。
2016-06-05 16:37:43さて、ざっと作品を紹介していく。 岩手の宿題について立てる像をクリアした。 次に萬鉄五郎、、、どうやって作ってるか質問もあるのだけど、もう今日は時間ないので実作をみてください。
2016-06-05 16:38:48青木繁、彼の自画像。 彼の面白さは未完成さだ。 海の幸を見た時これでもできてんの?っていうもので、まさに青春絵画。若い時には人は完成してないでも未完成だから輝く、完成してくにつれ輝きが失われる、というもの
2016-06-05 16:40:07村山槐多はガランスをどう再現するか難しすぎで、紙風船を被った自画像を利用した。紙風船をかぶるおどけで気狂いを演じたものだろう
2016-06-05 16:41:48関根正二の三星。 向かって右がお姉さん、左が恋人。真ん中が本人。 この絵の対がある。姉弟。 関根正二は大家族で農村であり皆で仕事する必要があり子供は子守する。 ひまわりが咲いてユートピア感がある
2016-06-05 16:43:40しかし翌年に描いた三星、ひまわりがあるが、枯れている。 関根本人は何か巻いてるが、これはゴッホの片耳を切った自画像をモチーフにしており、ひまわりが枯れてるとなれば、、、その後すぐ彼は亡くなってしまう。
2016-06-05 16:44:47小出楢重、大阪生まれで、親しい感じがするので、彼をもってきた。 言っときますが、わたしの作品は全部セットを作りそこにわたしが立ってるものです。遠近法狂ったもの作るのはなかなか難しいけどね
2016-06-05 16:46:25「松本竣介からのメッセージ」 わたしは戦後にうまれ戦後教育に育てられたが、 戦争の前と後ろでは世の中が変わり変わった後に育ったというが実際は時間は続いてる。そこで松本俊介がかんへ出した手紙をだしたい
2016-06-05 16:48:23戦争が終わったというが実は地続きで、芸術家として大切なことは戦争の前も後もずっと変わりがないというものだ。 しかし個人宛の戦後を生きる子供であったかんへ出したものだが、現在を生きる我々にも通じる内容だ。
2016-06-05 16:49:23負けた負けた日本はアメリカに負けた男の子は目に涙をためげんこつを握りしめ残念だといってるお父さんは軍人になってアメリカを負けさせようとおもっていたがもう日本人は軍人になれない日本人は立派な人になることどんなところでもいけないことしないことかんぼう立派なおとなになれ
2016-06-05 16:50:58さて、ここで今日は終わり。 しかし一つだけ言えてないことがある。 日本画の話を全然してない。 日本画についてどう思うか?疑問だろう。 それについて本に書いてる。「日本美術全集」全20巻あるが、その20巻、日本美術の現在・未来、その巻末へ論考を載せている
2016-06-05 16:52:35