丸長編*純愛

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まるこ@エイト妄想 @eightmaruter

学校×丸 プロローグ 「今日な、ヤスが授業中寝言で…」 「えーそうなの!?笑」 学校の帰り道。 普段と同じ何気ない君と過ごす時間。 笑い合うのが楽しくて、君の笑顔が一番の幸せで、 ずっとこんな時が続けばいいなって思ってた。 幼なじみのままだとしても。 #エイトで妄想

2016-04-11 20:19:53
まるこ@エイト妄想 @eightmaruter

#純愛 ① 「かーえろっ!」 “うん、帰ろう。” 放課後のチャイムが鳴ると、元気良く隆平が迎えに来た。 「今日体育で大倉がめっちゃこけてさぁ〜」 “そうなんだ(笑)” 帰り道で楽しそうに話す隆平を見て、私も笑顔になる。 隆平とは家がお隣さん同士。

2016-04-11 20:22:45
まるこ@エイト妄想 @eightmaruter

#純愛 ② 小さい頃からいつも一緒に過ごしてきた。 私はずっと前から隆平が好きだ。 「なぁ、今日カラオケ行かへん??新しい曲覚えてん!」 “いいよ!行こ行こ!” そんな会話をして帰ろうとした時、 『あっ、あの!』 「へ?」

2016-04-11 20:24:20
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#純愛 ③ 振り向くと、ポニーテールの可愛い女の子が立っていた。 顔が真っ赤で恥ずかしそうにしてる。 年下かな…? 「どうしたん?」 『あ、あの…丸山先輩… は、初めて見た時から好きでした!!』 「…え?」 告白…か。

2016-04-11 20:26:14
まるこ@エイト妄想 @eightmaruter

#純愛 ④ 隆平の顔を見ると、女の子と同じくらい真っ赤になって、口元を手で押さえていた。 『返事はまた今度で大丈夫です!考えてみてください!』 「あっ!ちょっ!…」 隆平が答える間もなく、女の子は走り去っていった。 私は自分の体がだんだんと熱くなっていくのが分かった。

2016-04-11 20:28:26
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純愛 ⑤ でもそれを隆平に悟られないように、必死で抑える。 帰り道、私は隆平の顔を見るのがこわくて、ずっと俯きながら歩いた。 隆平はどう思ったのかな…。 「…っめっちゃ驚いたわ。」 笑いながら隆平が口を開く。

2016-04-11 20:30:25
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純愛 ⑥ “私もびっくりしたよ!あの子のこと、知ってるの??” 「んーとな、図書館でよく会うねん。」 “そうなんだ…。 隆平はさ…どう思ったの? …あの子に告白されて…”

2016-04-11 20:32:45
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#純愛 ⑦ 「いつも目が合うなぁとは思ててんけど、まさか告白されるとは…でも嬉しかったわ。告白なんかされたことないしな!」 目尻を下げて笑顔で話す隆平の顔を見るのが辛かった。 “付き合うの?” 「ん〜俺は…」 答えを聞きたくなくて、隆平の言葉を遮ってしまう。

2016-04-11 20:34:50
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純愛 ⑧ “っていうか、隆平なんかあの子逃したら絶対彼女出来ないって!迷わず付き合っちゃえ!” そうふざけて言うと、一瞬で隆平の柔らかな表情が変わるのが分かった。 眉間にしわを寄せて苦い顔をしてる。 “え、怒った…?” 「…お前はええの?」 “な、何が?”

2016-04-11 20:36:21
まるこ@エイト妄想 @eightmaruter

純愛 ⑨ 「…俺とあの子が付き合っても。何とも思わん?」 予想外の言葉に、驚いた。 でも素直になれない私の性格。 “…お、思うわけないじゃん!私と隆平はただの 幼なじみ なんだし…” そう言って隆平の顔を覗くと、私の心臓が締め付けられた。

2016-04-11 20:37:26
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#純愛 ⑩ 「そっか…」 唇を噛み締めながら、切ない顔で笑う隆平。 そして大きく伸びをして、ひょうきんに 「あの子のこと可愛いてずっと思っててん!OKした方がええよな(笑)」 と言った。 “そ、そうだよ!明日にでも返事しなよ!?” バカ。 素直になってよ、私。

2016-04-11 20:40:52
まるこ@エイト妄想 @eightmaruter

#純愛 11 私達は無言でどこにも寄らないで帰った。 自分の部屋に戻った後も、隆平のことが頭から離れない。 ここで自分の気持ちを言わなかったら、一生後悔するかもしれない… 隆平が誰か他の人と手を繋いだりキスしたり…考えただけでたまらなくなって、私は部屋を飛び出していた。

2016-04-11 20:53:49
まるこ@エイト妄想 @eightmaruter

#純愛 12 丸山side あ〜、なんであそこで言われへんかったんやろ。 俺が好きなんはお前や、って。 小さい頃からあいつしか見えてない。 あの子に告白されて、正直嬉しかったんはあるけど、俺に迷いはなかった。 でもあいつの気持ちが分からへん。

2016-04-11 20:55:30
まるこ@エイト妄想 @eightmaruter

#純愛 13 俺とあの子が付き合ってもええんかな… そう思うと、めっちゃ悲しいわ。 彼女への想いだけが、ぐるぐる頭の中を駆け巡る。 今まで気持ちを伝えられへんかった弱虫な僕やけど、 絶対にあいつだけは失いたくない。 やっぱり好きや。 そう決意を決め、立ち上がった時…

2016-04-11 21:02:59
まるこ@エイト妄想 @eightmaruter

#純愛 14 バタバタバタッ ガチャッ “隆平!!” 「うわっ!」 彼女が息を切らせて勢い良く部屋に入ってきた。 「いつも言うてるやん。ノックしてなぁって。」 “あっ、ご、ごめん。” 「まぁ、ええけど…」 “あのね。隆平に話したいことある…。” 「…俺もや。」

2016-04-11 21:07:26
まるこ@エイト妄想 @eightmaruter

#純愛 15 ベッドに座り、横に並ぶ。 お互い気まずくて何も話さない。 そんな沈黙を彼女がやぶった。 “隆平さ…中学の時、好きな人いるって言ってたよね?” 「…おん。」 “私それ聞いて、少しドキッてしたんだ。” 「なんでなん?」

2016-04-11 21:12:41
まるこ@エイト妄想 @eightmaruter

純愛 16 “隆平って好きな人とかいないと思ってたし、もし同じクラスのあの子だったらどうしようとか、色々考えちゃって…本当のこと聞けなかった。” 「何でお前がそんなこと考えるん。笑」 “それは… 私が、 隆平のことずっと好きだったからだよ。”

2016-04-11 21:16:16
まるこ@エイト妄想 @eightmaruter

#純愛 17 ずっと下を向いて話とったのに、その告白の時だけは、すっとこっちを見つめて言った。 あかん。 嬉しさと、愛しさと、情けなさが交錯する。 「……っはぁ〜、ほんまに俺、情けないわ。」 つい笑いが出てしまう。 彼女はきょとんとした顔でこっちを見る。

2016-04-12 00:09:08
まるこ@エイト妄想 @eightmaruter

#純愛 18 手に力を込めて話す。 「俺もいつか言うつもりやった。でもどんどん先延ばしになって、お前を失いたくなくて、言うのが怖くなってた。 …女の子に言わせるなんて最低やな。」 そして彼女の方に体を向けて、肩を掴む。 「俺も、 ずっとずっとお前が好きや。」

2016-04-12 00:16:18
まるこ@エイト妄想 @eightmaruter

#純愛 19 「じゃあ…両想いだね。私達。」 目に涙を浮かべ、微笑んで彼女が言う。 そんな彼女を見たら、思わず抱き寄せている自分がいた。 「ずっと待たせてごめんな? ほんまに大事にする。 これからもずっと隣におってください。」 そして俺達は、最初のキスを交わした。

2016-04-12 00:25:06
まるこ@エイト妄想 @eightmaruter

#純愛 20 〜〜〜〜 “隆平!かえろ!” 「おうっ。」 いつもと同じ、何気ない帰り道。 でもこれからは恋人同士。 君が一緒やったら、どんな瞬間でもかけがえのないものになる。 そんなことを思いながら、彼女の手を強く握った。 END

2016-04-12 00:30:18