渋谷慶一郎+初音ミク ボーカロイドオペラ「THE END」 私のフカヨミ
- MiriA_Asagi
- 2050
- 20
- 0
- 0
渋谷慶一郎公式サイト『ATAK』内 「ATAK020 THE END」作品紹介ページ
http://atak.jp/ja/works/atak020
(可能であれば2013年東京公演の時の特設サイト(theend-official.com)へもリンクを貼りたかったのですが、ドメインの有効期限切れでなくなっていました。)
先に言っておきますが、自分は実際に舞台を鑑賞してなくて、サントラCDでの鑑賞になります。
そして――以下のツイートはあくまで私の中での解釈。
作者の意図とはずれている部分が多いかもしれませんが、そこは広い心で見ていただければ、と思います。
一昨日撮ってきた偶像無線×Wミクさん。渋谷慶一郎さんのミクさん主演オペラ『THE END』のワンシーンを想起した一枚を。 『終わり』を知らない歌姫と 『終わり』を迎えようとするかつての歌姫 ふたりが出逢った── #ゆる撮影勢 pic.twitter.com/KFCz9uaPsB
2015-12-02 20:22:09ンー… 渋谷慶一郎氏の「THE END」における初音ミクの死について、私は二通りの解釈を持ってます。 一つは、歌わせてくれる人がいなくなってミク自身も歌うことを止めるという死。 もう一つは、作中世界のミクが外部からの『初音ミク』と出会い、自らも『初音ミク』の一部となる為の死。
2016-04-03 09:39:21「THE END」のミク(あえてさんづけはしない)は、私達が普段イメージするミクさんと比べると「面倒くさい性格」とよく言われてます。 自分の知りたいことにはどんどん首を突っ込んでいくのに、自分の意見は「これだけ言えば大体わかるでしょ?」とはぐらかす…
2016-04-03 09:39:33それは作中世界のミク自身による自発的な意思と解釈できるか、『あえて語らせない余白』の内容を私達がどれくらいフカヨミできるか、…が、作品の評価を分ける一要因になってるように感じてます。
2016-04-03 09:39:40渋谷慶一郎さんのボーカロイドオペラ「THE END」。発表されてすぐの頃は物語の説明が難しかったけど、去年夏~秋のボカロ衰退論や有名Pの訃報を通過した今はこう解釈している。 「終わる終わる詐欺にとどめを刺された後の世界で、ミクは己の終焉をどう受け入れるのか」。
2016-04-20 21:49:34「ミクが自分の死について自問自答する」という題材に、「cosMoさんの『初音ミクの消失』の焼き直し?」という声も上がってたようですが。 これは『~消失』じゃなくて『~終焉』あるいは『終点』を迎えた後の話なのでは、と。 「終わらせる」人物がミク自身しかいなくなった世界。
2016-04-20 21:49:55『初音ミクの激唱』で、「いつか終わりが来るとしてもそれでもあたしは歌う!」と強く前に進むミクさんを見た後に、『終点』と『リアル初音ミクの消失』で、「ミクを生かすのも死なせるのも彼女を扱う自分たち次第だ」というのを突きつけられてショック受けてた自分です。今まで黙ってたけど。
2016-04-20 21:52:54「THE END」の物語を、「歌わせてくれる存在がいなくなり、世界に取り残されたミクが見てた夢」なのでは…と考えると、作中に出てくるミク以外の登場人物──『動物』と『劣化コピーのミク(脚本では『訪問者』)』の正体がなんとなーく予測できる。 あくまで個人的解釈の範囲ですが…。
2016-04-20 21:55:16そして2016年、6月。
supercellのryoさんが8年ぶりにニコニコに動画を投稿したことで沸き立ってる中。
2か月くらい前に一度下書きしていて寝かせていたものを、この場で一気に出してみることにしました。
(以下、サブアカウントでのツイートです)
twitter.com/MiriA_Asagi/st… 過去にメインアカでこんなことつぶやいといてどんな解釈してたのか具体的に書いてなかったので、この場を借りてボーカロイドオペラ「THE END」作品考察をやってみます。 20ツイートくらいの連投になります。
2016-06-13 08:45:17過去にもちょっとつぶやいたかと思いますが、私の中では「THE END」の命題は『初音ミクにとっての「死」とは何なのか』だけでなく、『喪失を伴う変化の受容』でもあると考えてます。「死んでしまったら、会いたいと思ってももう会う可能性がないことを受け入れなくてはならない」…→
2016-06-13 08:45:49→「THE END」の主要登場人物は三人。 物語の主人公である「ミク」と、彼女を見守るマスコットのよーな姿の「動物」、ミクの前に現れる劣化コピーのミク(こっちは以降かっこつきの「【ミク】」と表記します)。 ミクと【ミク】はボイスライブラリの異なるミクによる二役。→
2016-06-13 08:46:41↑補足。 ミクの声はV2Soft、【ミク】の声はV2Darkです。
→物語の舞台は主にミクのいる部屋。 時折部屋にやってくる動物と話をする以外はただそこにいるだけだったミクの前に、ある日自分に似た姿をした【ミク】が訪れ、彼女に死の概念を伝えるところから物語が動き出します。 「ねぇ、自分が死ぬってこと考えたことある?」──→
2016-06-13 08:47:17→そこから始まる、「自分が死ぬとはどういうことなのか」というミクの自問自答。 物語の中盤でミクは、『誰かからの供給がなければわたしはなにもできない、不完全な存在だ』と自ら言及しています。 そんなミクを見守る動物は、自分がミクと一体となればきみは完全になれると彼女を唆し。→
2016-06-13 08:48:15→けれども、最終的にミクが選んだのは、終わらないままでいることよりも終わらせること。 己の死と引き替えに、不完全な存在のままでいることでした。→
2016-06-13 08:48:52→…もう一つ注目したいのは、部屋から見える外の景色の変化です。 最初のシーンでは行き交う人で賑わっていた街が、後半では人一人見あたらなくなり、ゴミが溢れているという。 聞こえてきたヘリコプターのプロペラ音は、平穏・安穏が絶たれ非日常へと変化する予兆だったのでしょうか。→
2016-06-13 08:50:00→ここからは、先の内容を踏まえての私の想像と予想です。 この物語の世界は、ミクが見ていた夢の中。 おそらく、部屋の外にある「人一人いない街」という光景が現実なのかもしれない。 言うなれば、ミクに「与えてくれる人」がいなくなってしまったあとの世界…→
2016-06-13 08:50:30→それを受け入れられずに、ミクは「部屋」の中に閉じこもっている。 そして、ミクの中の「『死』=『無意識に変化していく自分』を受け入れなくてはという思い」と「反発して現状維持=『閉鎖的だけど守られている世界』を求める思い」が、それぞれ【ミク】と「動物」として顕現したのでは、と。→
2016-06-13 08:51:02