ジンジノふぁぼリスト

サンジーン兄ちゃんとサンジーノ弟、もしくはハンゾロウ×サンジーン、ゾロシア×サンジーノ関連のログ
15
前へ 1 ・・ 19 20 次へ
ちゃい @chaiinu

今まさにキスをしようというところで恋人をあっさりその兄に奪われてしまったゾロシアはぎりりと奥歯を噛みしめたが,サンジーノがあまりに幸せそうに微笑むものだから。ただ溜め息ひとつを落とすにとどめる以外,手はなかったのであった。

2011-03-29 23:05:23
@redmurio

サンジという男を殺すよう仕込まれて生きてきた。若きドンとして鍛えられたゾロシアの目標は一つ。金の悪魔を殺せ。悪魔と呼ばれる男の歳はゾロと同じ位。しかし、表舞台に立ったのはサンジが先だ。ゾロが師に付いて一つ一つ学ぶ間に、サンジはドンになり、瞬く間に名をとどろかせた。金色の悪魔。

2011-03-30 17:19:54
@redmurio

何でも、幼くして先代のドンを殺し、それに従う界隈の者を血祭りにあげ、反対する者を皆殺しにして成りあがったらしい。放っておくとゾロのシマも危ないかもしれない。手強い男だ。悪魔を殺せ。そう言われて育ったゾロにとってサンジは憎むべき男であり、まるで焦がれるように存在を思う存在だった。

2011-03-30 17:20:13
@redmurio

だから。「キッチンは聖域だ。そこで立ってろ。手は洗ったか」このエプロン男は何だ。「チャカは厳禁。ったく。焦んな」宥める様に言う男は、聖域だと言うわりに平気で煙草をふかしている。よく見ると火はついていないが。呆気に取られると、男はゾロの目の前を通りテーブルについた。椅子を引いて。

2011-03-30 17:20:30
@redmurio

「座れよ。美味ェぞ。」「ざけんな」カッと血が踊る。突き出した銃口は男の額を捕らえた。金髪に特徴的ぐる眉。間違いない。金色の悪魔だ。金色は額に付けられた銃口をちらりと見て。「血気盛んだな。若きドン」ひゅぅと口笛を吹いた。反射的に身を引く。微かに光が走り、その後をぽたりと血が伝う。

2011-03-30 17:24:34
@redmurio

「隙ありだな」ナイフでも忍ばせておいたのだろう。薄く切れた首筋は致命傷には程遠いが、警告には充分だ。エプロンに血をつけた男はにやりと笑う。上等だ。とゾロは腰に差した刀に手をやった。こんな事なら三本持ってくればよかった。一本の刀が心もとないわけではないが、この男とは全てをかけたい。

2011-03-30 17:34:18
@redmurio

「火」なんて言うもんだから、ゾロは黙って差し出した。震えながら体を起こし、煙草を当てる男を待つ。金色の悪魔は強かった。その足は速く強くしなやかで、強力な武器ではあったが。「何故だ。サンジ」初めに銃を向けられたら、あの時首筋を強く切られたら殺されたのはゾロだ。男はそれをしなかった。

2011-03-30 17:50:20
@redmurio

長いように思えたが、勝負は数分だった。刀を杖代わりにつく。大きく息を吐くと、どこかから漏れる音がした。肺が少しやられたのかもしれない。ふらつく足をとめ、背筋を延ばす。大丈夫だ。まだ歩ける。「てめェ本当に悪魔か」「そー呼ばれてるな」震える手で煙草を出す男はそれでもにやりと笑って。

2011-03-30 17:44:37
@redmurio

笑顔で料理を作り、火をつけない煙草をくわえ、テーブルに迎え、手を汚さず足のみを使う男と、残虐非道の金色の悪魔が同一人物とは思えない。「サンジーノ」「は?」「おれの名前。ドン・サンジーノ」言った男は、面白そうに笑って、それから腹筋を押さえて悶えた。傷に触ったのだろう。「痛ェ!」

2011-03-30 17:59:29
@redmurio

腹を押さえながら笑って、それから「テメェが言ってんのはな。兄貴」「は?」「サンジーンだよ。ドンするのが飽きたから変わってくれって出てった」「はあ?」「よかったな。ここにいたのが兄貴だったら、てめェ死んでたぜ」呆気に取られていると、その顔がおかしくてたまらないように、ひーひー笑う。

2011-03-30 17:59:43
@redmurio

恥かしくなってうるせェと殴ると、なんだと!?と蹴りが飛んできた。これだけの怪我でそんな元気はあるらしい。それからタフな男はよいしょと立ち上がって、冷めたシチューを差し出してきた。「馬鹿か?」「もってーねェだろうが!」拳を握った男の迫力におされ、それからゾロは悪魔の元に通っている。

2011-03-30 18:06:01
𝕊‌𝕀‌𝕍‌𝔸 @SixaxiZ

教会に集まっていたらフランス兵がやってきて、サンジに手を出そうとしたのでその兵士をいきなり刺した。そのとき晩祷の鐘が鳴り響いて(ry

2011-03-30 16:11:52
麦茶 @zs_mugicha

@AVIS_000 そこからサンジーノファミリーとゾロシアファミリーが始まったのか 何という血塗られた歴史

2011-03-30 16:13:02
麦茶 @zs_mugicha

サンジーノは大の字で身廊に横たわり、自分の上にのしかかった男を無感動に見上げていた。「……サンタ・マリア」「ハハ!今さら聖マリアに命乞いか」誰も来やしない、と白いスーツをむしり取ろうとする男から目をそらしマリア像を見上げる。「貴女はこんなもの見ない方がいい。胸クソの悪ィ見世物だ」

2011-03-30 18:19:39
麦茶 @zs_mugicha

「何を言って」すうっ、と身体にまるで元々それが入るような隙間があったかのように、サンジーノの上にいた男の胸から音もなく刃がつき出た。入った時と同じように静かに消えた刃があった場所からは、一拍子置いてから思い出したようにどす黒い血が噴き出て、サンジーノの白いスーツを朱く染めてゆく。

2011-03-30 18:20:19
麦茶 @zs_mugicha

髪を引かれて転がった男の後ろでは緑髪の男がサンジーノを見下ろしていた。「いいザマだな」「……ゾロシア」普段は返り血の一つも浴びない男のスーツにも血が飛び散っているのを見咎め、サンジーノは顔を歪める。「何笑ってやがる」不快そうに眉間に皺を寄せながらゾロシアがサンジーノを抱き上げた。

2011-03-30 18:20:32
麦茶 @zs_mugicha

教会の構内に鐘の音が響く。それを合図にゾロシアの太い首に両手を回し鉄の味のする唇を押しつけた。不思議そうな顔一つせず応えるゾロシアから顔を離す。「ほら、胸糞悪いだろ?こんな男がおれの唯一だなんて」荘厳な音が声をかき消したのでゾロシアは聞き返すが、サンジーノはただ笑って目を閉じた。

2011-03-30 18:20:51
ちゃい @chaiinu

店から出てきた人物を見て上げかけた手をゾロシアはすっと下ろした。続いて出てきた美人が左目でじろりとゾロシアを睨みつけたからだ。美人,といっても女じゃない。白の三揃えを洒落た感じに着崩した金髪の豪奢かつ派手な男―――これで殺し屋だというのだからとゾロシアの口から溜め息が漏れる。

2011-03-30 22:16:54
ちゃい @chaiinu

そんなゾロシアを嘲笑うように名うての殺し屋サンジーンは白い肌に鮮やかな赤い唇をにいとあげると目の前の弟の首に腕を回して耳元にそれを近づけた。サンジーンが何事かを囁くと兄と同じ白いスーツを兄とは対照的にきっちり着込んだサンジーノは兄によく似た顔をくすぐったそうに逸らして囁きを返す。

2011-03-30 22:17:16
ちゃい @chaiinu

その様子はまるで血統書付の猫が二匹でじゃれているかのようで,入り込めない雰囲気にゾロシアは複雑な気持ちになった。見ているだけなら至福なのだ。サンジーノが彼の情人でさえなければ。美人2人が絡む絵は目の保養ではあるが情人が自分にはついぞ見せたことのないとろけるような笑顔を自分以外の

2011-03-30 22:17:34
ちゃい @chaiinu

相手に見せているのは面白くない。いくらサンジーノが極度のブラコンだと知っていたとしても面白くない。ぎりっと奥歯を噛み締めたゾロシアの肩を誰かがポンと叩いた。めったに人に後ろを取らせるようなことのないゾロシアがぎょっとして振り向くと隻眼の男がにやにやしていた。

2011-03-30 22:17:49
ちゃい @chaiinu

こちらも殺し屋,気配を殺すのが上手いはずだ。「大人しく待ってて手に入るようなタマじゃねえぞあいつらは」隻眼の殺し屋はそう言いおくとスタスタと歩いていってサンジーンに馴れ馴れしく体を寄せた。サンジーンは嫌そうな顔をしながらも肩をすくめてハンゾロウのするがままにさせている。

2011-03-30 22:18:06
ちゃい @chaiinu

その隣で怖い顔をしていたサンジーノがふとゾロシアを見てむっとした顔をした。なるほどなと笑いながら,ゾロシアは歩き出す。とりあえず,彼の情人を無理やりにでも奪い取るべく。

2011-03-30 22:18:34
あおい @aoi1132

すべりこみでマフィアの日! http://twitpic.com/4ezmb2

2011-03-30 23:58:51
拡大
ちゃい @chaiinu

硝煙の臭いが鼻をつく。それだけでない臭いも混じっていることをサンジーンは無視した。至る所に血溜まりが出来ているのを見ればそれがなにかなど考えるまでもないことで全ては馴染んだ臭いでしかないからだ。そういう生き方を,彼はしてきた。そんなことより。生き抜くことただそれだけを今は考える。

2011-03-31 00:25:53
前へ 1 ・・ 19 20 次へ