空想の街【色売り】　～氷涼祭2016～

萌葱［moegi］ @hmoegi

@catnap_7 椿を名乗ったそのひとは、少しだけ輪郭を濃くした、ように見えた。#深海椿 の織りこまれた言葉が、不意に味覚を刺激する。深くて濃厚な、味わい。驚いている間にそれは通りすぎ、微かな甘みだけが残る。幻のような一瞬だった。#空想の街 #言葉食み #色売り

黒巣真音 @catnap_7

「深みのある、良いお味だねぇ。 ああ、本当に、良いものを食べたよ」 夢か現か 嘘か誠か されど宵闇 更けてゆく 美味しい色と美味しい夢 満足げにカメリアはお辞儀をした 「 #色売り さん 素敵な名前をありがとねぇ」 #空想の街 #言葉食み @hmoegi

黒巣真音 @catnap_7

よかったね #言葉食み さん カメリアと名乗りますよ

萌葱［moegi］ @hmoegi

@catnap_7 「どういたしまして。私も素敵な体験をさせていただきました」帽子を傾け一礼をする。どうぞお互いに、良い夜を。そしてこの街に、良い祭りを。#空想の街 #言葉食み #色売り

萌葱［moegi］ @hmoegi

朝の空気は程良く涼しく、道を歩くにも気持ちが良い。うっすらと漂う霧の気配が、街の輪郭をぼかしていく。霧から生まれる #霧青磁 （きりせいじ）。小瓶の中に小さな霧を閉じこめた。生者も死者も区別がなくなる一日が、静かに始まろうとしている。#空想の街 #色売り

萌葱［moegi］ @hmoegi

思い立ち、広場で風船を貰ってきた。無色の風船を携えて、 #ついおくみどり の小瓶を開ける。逃げないように、慎重に。風船を近付け、そして急いで栓を閉めた。そこに居るのか、居ないのか。曖昧なみどりに染まった風船が、帽子の上にぽっかりと浮かぶ。#空想の街 #色売り

萌葱［moegi］ @hmoegi

#空想の街 の #色売り 、ゆるりと二日目始めます。生者も死者も区別がないなら、住人も旅人も同じこと。 #ついおくみどり の小瓶をポケットに眠らせて、今日も行商に出かけます。大きな帽子とみどりの風船の旅人に、良ければお声掛けくださいますよう。

nonHrk @Non_Haruki

#空想の街 #天真少年 口の回りと手足だけは白い、銀の毛並みのミニチュアシュナウザーが時計塔の街を歩く。今日はこれから晴れの匂いがするが。街の片隅にから、不思議な香りがした。 「アルー！どこだよアルー！」 狼のしっぽを揺らして、藍色の作務衣を来た少年がその後ろから走ってきた。

nonHrk @Non_Haruki

「ここだよ、天真範(てんますすむ)」 「勝手に先に行くなよ！」 アル、と名を呼ばれた振り返ったミニチュアシュナウザーは、さも当たり前のように人語を話す。そもそも犬ではない。魔術師アル。現世を離れて暮らしていた、推定でも数百歳の、おそらく人間。 #天真少年 #空想の街

nonHrk @Non_Haruki

魔法の力で姿を変えることは、アルにとって日常生活のひとつ。その環境に溶け込む姿を好むからだと、天真は聞いたことがあった。今日は、犬の姿が良いようだ。 #天真少年 #空想の街

nonHrk @Non_Haruki

「面白ものを見つけたよ」 アルが口にくわえた小瓶を、天真は受けとる。開けてみると、朝霧のような湿った、少し土と緑の濃い香りがした。 「これ、#色売り さんの小瓶じゃないかな？」 @hmoegi #霧青磁 #天真少年 #空想の街

萌葱［moegi］ @hmoegi

アルさんだ！ きっと美しい犬なんだろうな。。（妄想） #空想街愛室

nonHrk @Non_Haruki

「色売り、ああ」 アルは、長く生きているが、記憶力は悪くない。その場にある実体の無いものを、小瓶に移し入れる不思議な能力をもったあの興味深い人間か、とすぐに思い出した。 #霧青磁 @hmoegi #色売り #天真少年 #空想の街

nonHrk @Non_Haruki

@hmoegi #霧青磁 の小瓶コラボさせていただきましたーありがとうございます！アルが色売りさんに興味津々丸なので、またどこかで見つけるかもです♪ヽ(´▽｀)/

萌葱［moegi］ @hmoegi

@Non_Haruki ありがとうございますー！ 前回に引き続き拾っていただけて嬉しいです。拾っていただけるようにまたあちこちに落としておきますね！（笑）

萌葱［moegi］ @hmoegi

想うひとに、想われたひとに、出会うことはできましたか。風船ひとつ、人ひとり。想い出いくつ語りましょうか。弾む会話に #万華色 （まんげいろ）。くるくると煌めく玩具のように、笑顔咲かせて祭の宵を待ちましょう。 #空想の街 #色売り

萌葱［moegi］ @hmoegi

銀氷はいつの間にか終わっていたらしかった。時を逃した悔しさを、片隅で小さく嚙みしめていると、色の気配に気がついた。空そのものが煌めいているような、あの不思議な景色の名残。小瓶の中の #綺羅吹雪 （きらふぶき）は、どこか激しさを秘めている。想い人への情のように。#空想の街 #色売り

萌葱［moegi］ @hmoegi

祭の夜だけあって、人通りは格段に多かった。和装の行き交う人混みに、ぽつりと洋装。風船ひとつ浮かべているだけ、許しを乞うても良いだろうか。なにせ旅の身、異質くらいがちょうど良い。#ついおくみどり の淡いみどりは、店の灯りと夜の闇とに溶けて消えてしまいそうだった。#空想の街 #色売り

萌葱［moegi］ @hmoegi

ふと、風船の異変に気がついた。ふうわり、ふわり、#ついおくみどり に淡い光。店先に並ぶ灯りのように、輪郭を持った、緑に、翠に、碧に。——そうか、追憶。行き交う人々の記憶に触れて、みどりはようやく色を灯すらしい。仄かな明滅を繰り返しながら、風船が #色売り の頭上に灯る。#空想の街

萌葱［moegi］ @hmoegi

追憶の色が欲していたのは、同じ色彩の仲間ではなくて、記憶に焦がれる想いだったらしい。それなら自分の出る幕ではあるまい、と、#色売り は小さく肩を竦める。過去も未来も関係なく、色売りが焦がれるは瞬間の色。穏やかに光るみどりの風船が、風に吹かれてふわりと揺れる。#空想の街

萌葱［moegi］ @hmoegi

大きな帽子と小瓶の籠、淡いみどりの風船が目印です。 #空想の街 の #色売り です。祭りの夜に、色小瓶はいかがですか。どうぞお気軽にお声掛けくださいませ。これまでに現れた色小瓶も、街のどこかに落ちております。ハッシュタグごと、ご自由にご利用くださいませ。