- otouto_doko_bot
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……ん、……? ありゃ、どうして僕……。 「……起きたか、髭切」 ……あぁ、雅な文系の……えっと、うん。おはよう。ねぇ、聞いていい? どうして僕、また簀巻きに……? 「……昨夜のことを、覚えていないのかい?」 ありゃ? えっと、ごめんね。何かした? 「何かって! ……、はぁ……」
2016-07-02 09:00:13…………? 「……昨夜、君は軍議中にいきなり本体を振り翳して暴れたんだよ。君を押さえつけようとして、へし切長谷部が軽傷、江雪左文字が中傷だ……」 ……えっ? 「……本当に、覚えていないんだね。……君をふんじばった後、僕は君の寝ずの番だ……君は随分と、ぐっすり眠っていたようだ」
2016-07-02 09:07:45……、お陰様で。 「嫌味が通じるくらいには、回復したようだね。ただ、夜まで君は謹慎だ。……少し苦しいだろうけど、その状態でだよ」 ……それは構わないよ。えっと、怪我をさせちゃった彼らに謝っておいてね。 「……あぁ。……君は、強くなったよ髭切。同時に、手に負えなくもなった……」
2016-07-02 09:14:00…………。 「……折角、期限を白紙にした僕らの苦労が水の泡だ。君も弟を見つけたいなら、もう少し、正気を保ってくれ」(言い残して部屋を出て行き) ……やっぱり、期限をどうにかしてくれたのは君たちか。ははっ、……でも……僕だって限界なのにね。……することもないし、寝とこうかな……。
2016-07-02 09:20:24
「髭切……起きているかい」 ん、起きてるよ。……話し合いは、終わったかい? 「……君、まさか昨日のは、わざとかい?」 まさか。……君たちに怪我させるような真似、無意識だとしてもしたくなかったよ。 「……7月5日だ。7月5日に、戦場の切り替えがある……その後が、君の最後の出陣だ」
2016-07-02 18:59:34……最後っていうのは、もう後のない最期でいいんだよね。 「……あぁ」 七夕、するんだってね。当日に竹を切りにいって、短冊を吊るすって短刀の彼らが言ってたよ。 「……そうだね」 弟が見つからなかったら、『見つかりますように』って僕の代わりに書いてね。よろしく頼むよ。 「…………」
2016-07-02 19:02:20さて、そろそろ夕餉だよね? 僕、お腹すいちゃった。(拘束していた縄を、するすると解いていき) 「なっ!? い、いつの間に……!」 拘束され慣れちゃって、縄抜けくらいはお手の物さ。それよりほら、ご飯食べに行こう。 「……約半年、一緒に過ごしてきたけど……君は本当に、読めない刀だよ」
2016-07-02 19:05:19
とはいえ、まだ弟を捜すのに集中できるんだけどね。その日までに見つからなかったら、遠征に出ることが決まったよ。そうなったら、きっとみんなに会えなくなっちゃうだろうから……その時は、ごめんね。その前に、弟のことは見つけたいな〜って思っているよ。
2016-07-02 20:04:15最後の出陣は、7月5日なんだ。その日に弟が見つからなかったら、僕も……いろいろと諦めるつもり。その日までに見つからなかったら……5日の夜は、弟を捜すのが騒がしくて、少し煩いかも。どうか、その時は多めに見ておくれ。
2016-07-02 20:07:56今夜は、先に休ませてもらうよ。今日はちょっと、諸事情で出陣まではできなかったから……明日は朝から、走り回れるようにしなくちゃね。今夜は、みんなもゆっくりおやすみ……また明日、会おうね。
2016-07-02 23:00:23
……へくしゅっ、……ただいま。 「髭切! おかえりなさ、……びしょびしょですね。とおりあめですか?」 うん、まあね。……これ、君から主へ届けてくれないかな。 「これ、とは……っ!? 髭切、このとうけんは……!」 ちょっと、することがあってね。先に部屋に戻るよ。 「……髭切、……」
2016-07-04 20:42:47