- 8jouhan_ns
- 1903
- 5
- 0
- 0
隔壁穴に吸い込まれるシデムシ達。「クソッタレが!」ジェノサイドが叫んだ。ヤモトはしかし、カラミティの首元にナンバンを突き刺しながら叫んだ。「任せよう!」「礼拝堂に戦士はいねえ!奴ら二人で捌ききれるワケが」「大丈夫。二人じゃない!」ヤモトは言った。「アタイ達はこいつを倒さないと!」
2016-07-07 01:01:46まるで呼応するかのように、隔壁穴の奥から鋼の蔓植物が吐き出された。鉄条網?何かが起きている。「味方!」ヤモトが叫んだ。それで充分だった。ジェノサイドは届かぬイクサへの未練を捨てた。ならばここでカラミティを仕留めるのが彼らの仕事だ。放置すればアマクダリを待たずしてツキジは滅ぶ。
2016-07-07 01:08:51BRRRTTTT!「イヤーッ!」イグナイトは炎を両腕に集中させ、ピンポイントで掃射を受けた。一発。二発。銃弾がかすめ、裂傷が生じてゆく。KRAAASH……壁を破り、更に一匹。鎌首をもたげ、ミニガンを展開する。ナムサン。……010110……そこに一人、虚空から降り立った者がある。
2016-07-07 16:16:05『ローテック無線で事前打合せは済んでる。説明不要』シバカリの通信。アンバサダーはジツを継続する。確かに、出現したニンジャは二機目のシデムシに即座に飛びかかった。振り上げ、突き出す掌が、ミニガンの銃身を砕き、頭部装甲を引き裂き、捩じ切った。脳髄AIが崩れながら飛び出した。
2016-07-07 16:18:24フードを目深に被ったニンジャが己の受け持ったシデムシの残骸を蹴散らし、戻ってきた。「ドーモ。ルイナーです」「イグナイトです」ニチョームでは軽くアイサツする程度の時間しかなかった。「アタシ、もう疲れたぞ」イグナイトは言った。アンバサダーはジツの集中を続ける。01001……更に一人。
2016-07-07 16:26:07アフロヘアー、鍛え上げた身体、肩からテック・ジャケットを羽織った若い男が苛立たしげにアイサツした。「ドーモ。スーサイドです」「イグナイトです」「外に出たと思えば、外じゃねえ」右腕に物騒な鎖を巻きつけている。KRAAASH……新たなシデムシが到達すると、その用途はすぐにわかった。
2016-07-07 16:36:40「イヤーッ!」狂犬めいた勢いで真っ先に喰らいついたのはスーサイドである。鎖を巻きつけた拳で、シデムシの頭部を横から殴りつける。KRAASH……装甲がひしゃげる。ニンジャ腕力と鎖、即ち凶器。『増えたか。何人かロービットマインに』シバカリのナビゲートが飛んだ。ルイナーは走りだした。
2016-07-07 16:39:14「もう一人だ!」アンバサダーが顔をしかめた。ポータルの境界が歪み始めた。0100101……最後の一人が着地した。うずくまる大柄な影。右手の杖に体重をかけ、ぎこちなく身を起こす。金色の目が開いた。男の左半身はマント状の布で覆われているが、その隙間からは異形の鉄棘が垣間見えた。
2016-07-07 16:48:45「ドーモ。アナイアレイターです」歩行補助杖をついた異形のニンジャはアンバサダーにアイサツした。「イヤーッ!」KRAASH……スーサイドが繰り返しシデムシを殴りつける。機械類に彼のジツはほとんど効果が無い。それゆえの鎖だ。「他の奴は?」金色の目がジツを終えたアンバサダーを見下ろす。
2016-07-07 16:53:21「散った」アンバサダーはシャッターに寄りかかった。「奴ら、押し寄せてきているぞ」「そうかよ。イヤーッ!」左半身のマントを跳ね除け、鉄色の縄の塊が飛んだ。渦巻く鉄条網がスーサイドの獲物に巻きつき、動きを封じ、締め上げる。「イヤーッ!」KRAASH!スーサイドの拳が遂に頭部を砕いた。
2016-07-07 16:58:03「ギギギギギ!」「ザブザブザブ!」ナムサン……更に数機、シデムシが出現!『一匹こっちに来ればゲームオーバーだぜ』廃墟のスピーカーからシバカリの声が響いた。アナイアレイターは杖を床に打ち付けた。コォン。コォン。繰り返し。杖を伝い、鉄の茨が放射状に広がり、金色の目は眩しいほどに輝く。
2016-07-07 17:05:54……ZAAAAAAP!ロービットマインに侵入したシデムシの頭部を、ユンコのZAPガンが危うく撃ちぬく。再び背部放熱。「エネルギバー」網膜のカエルが悲しげに告げた。そこへ更に一機入り込む。終わりか。ユンコは歯を食いしばる。だがシデムシの動きが不意に止まり、後ろへ引きずられ始めた。
2016-07-07 17:09:01ユンコはシデムシの関節部を締め上げる生きた鉄条網に焦点を合わせた。シデムシが暴れながら引き戻されてゆく。「……イヤーッ!」現れたルイナーが殺戮機の頭部を破壊した。動作を停止した鉄虫はそのまま鉄条網によって引きずられ、地面を滑っていった。「立てるか」ルイナーはユンコに手を貸した。
2016-07-07 17:13:14振り上げ、突き出す掌が、ミニガンの銃身を砕き、頭部装甲を引き裂き、捩じ切った。脳髄AIが崩れながら飛び出した。 #ウキヨエ pic.twitter.com/BOfZU3FmTW
2016-07-07 17:13:22アアアアアナイアレイター=サン!!!!!! #njslyr #ウキヨエ pic.twitter.com/JcWJJaTDuE
2016-07-07 17:39:40アナイアレイターは杖を床に打ち付けた。コォン。コォン。繰り返し。杖を伝い、鉄の茨が放射状に広がり、金色の目は眩しいほどに輝く。 アナイアレイター=サンの神話級のかっこよさに思わず初ウキヨエ。 #ウキヨエ pic.twitter.com/saGq6ZJ7eW
2016-07-07 20:45:59確かに、INWラボへ向かう回廊には他にも多数のゾンビーとトラップが仕掛けられている。だが、それを突破するに十分なだけのニンジャ戦力を地上に待機させていた筈。地上部隊に何があった。『ドーモ、地上部隊、背後から奇襲を…!』疫病の影響で滞っていた映像が、僅かに遅れて司令部に届けられた。
2016-07-07 23:08:34それだけではなかった。やや遅れて、全くの別方向から奇襲を仕掛けた者がいた。チョッパーバイクに跨る奇妙なゾンビーニンジャが乱入し、鎖鎌とソードオフショットガンを振るって、メンテ状態の地上ペイガン部隊を殺戮し始めたのだ。エルドリッチであった。その肩には、奇妙なフクロウが乗っていた。
2016-07-07 23:20:33