ロジックパターン

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開米瑞浩 @kmic67

さて、ロジックパターンの話をすることにしよう。これも昨日の企業研修をやっていて感じたこと。

2011-02-19 11:58:05
開米瑞浩 @kmic67

昨日、ある問題を出して、それを学習者が考える様子を見ていた。それを今から振り返ると、「ロジックパターンのサンプルを少し増やした方が良かったな」ということ。

2011-02-19 12:02:01
開米瑞浩 @kmic67

「ロジックパターン」というのは、よくある論理展開の組み合わせ、構造のことを指して言ってます。この話は以前誠ブログに書いた → ロジックパターンを見きわめる http://bit.ly/e2ghUW

2011-02-19 12:03:21
開米瑞浩 @kmic67

僕の研修では、ある文章を読ませて、その内容を人に説明するために整理・構造化して書き直してください、というワークをよくやる。この、構造化をするときに、ロジックパターンを使う。

2011-02-19 12:05:19
開米瑞浩 @kmic67

ちなみに昨日出した問題はこういうもの。→ 「メタンハイドレートは主に海底に眠る氷状の物質であり、メタンを豊富に含むことから石油に変わるエネルギー源として期待されている。・・(続く)

2011-02-19 12:06:52
開米瑞浩 @kmic67

メタンは生ガスのままで大気中に放出されるとCO2の20倍と言われる温室効果を持つが、燃焼させた場合には発生するカロリーあたりのCO2放出量は石油の約半分にとどまるため、CO2削減という観点からも期待されている。」 ・・・以上。

2011-02-19 12:07:03
開米瑞浩 @kmic67

この内容、文章だけではちょっとわかりにくい。と感じる人もいる。わかりにくいと感じなくても実はあんまりわかってない人もいる。そこで、構造化してみよう、という課題を出すわけだ。

2011-02-19 12:08:19
開米瑞浩 @kmic67

この問題の場合、「基本的特性 対 特定用途への評価」 というパターンになる。たとえば、「開米は体重が重いので敏捷さを要求されるスポーツには向かない」という文の場合、「体重が重い」は基本的特性、「敏捷さを要求されるスポーツには向かない」は特定用途への評価になる。

2011-02-19 12:10:39
開米瑞浩 @kmic67

「基本的特性」というのは単なる事実であって、良し悪しという価値判断は伴わない。 「体重が重い」のはべつに良いことでも悪いことでもない。 しかし、「敏捷さを要求されるスポーツ」においてはそれは弱点になる。

2011-02-19 12:12:03
開米瑞浩 @kmic67

逆に、格闘技とかアメフトのオフェンスラインとか、体重を要求される競技の場合は長所になる。 つまり、「基本的特性」は、「用途」に応じてその良否が評価される。

2011-02-19 12:13:39
開米瑞浩 @kmic67

なんてことを言っている僕は卓球をやってます。おいそれってもろに敏捷さを要求されるスポーツだろ-が、とゆーツッコミはなしてことで(^^ゞ

2011-02-19 12:14:25
開米瑞浩 @kmic67

さて、メタンハイドレートに関する課題テキストを見直そう。前半の一文を3つのパートに分けると、「メタンハイドレートは (A) 主に海底に眠る氷状の物質であり、(B)メタンを豊富に含むことから (C)石油に変わるエネルギー源として期待されている」 と、ABCに分けられる。

2011-02-19 12:16:10
開米瑞浩 @kmic67

するとこのABCは、AとBが基本的特性、Cが特定用途への評価となる。 そして、 BとCが関連付いている。 Aに関連づく「評価」は書かれていない。

2011-02-19 12:17:17
開米瑞浩 @kmic67

・・・・ということを読み取るのが意外に難しい。 「基本的特性 対 特定用途への評価」 というロジックパターンについては分かりやすいはずの例を出してヒントを出してあっても意外に迷うようだ。

2011-02-19 12:18:44
開米瑞浩 @kmic67

難しいのはなぜか。いくつか理由がある。一つは、「基本的特性 対 特定用途への評価」 というロジックパターン自体に慣れていないということ。まあこれは慣れればいい問題。

2011-02-19 12:21:02
開米瑞浩 @kmic67

もうひとつは、「文章が表している現実世界の状態をイメージできていない」 ということ。

2011-02-19 12:21:46
開米瑞浩 @kmic67

実は、先ほどのABCのロジックパターンを考えさせると、 (A+B) → C と考えてしまう誤答が結構ある。

2011-02-19 12:22:46
開米瑞浩 @kmic67

正解は A →(なし)、 B→C なのだが。 なぜ A→C も成り立つと思ってしまうのか。ひとつの理由は、文面をなんとなく読んだときの印象に引きずられるから、というもの。

2011-02-19 12:23:44
開米瑞浩 @kmic67

もうひとつの理由が、「文章が表す現実世界をイメージできていないから」 というもの。 まあ、もっとも、この問題の場合、こっちのハードルはかなり高い。

2011-02-19 12:24:32
開米瑞浩 @kmic67

「海底に眠る氷状の物質」 であるということは、「採掘しにくい」ので、実は「エネルギー源としては使いにくい」のが実状なのだが、こういう論理思考は簡単にできないのが普通。

2011-02-19 12:26:07
開米瑞浩 @kmic67

そりゃあ、できないほうが普通だ。 普通の人は「石油と石炭とメタンハイドレートについて、採掘のしやすさを考える」なんて経験はないはずだし、そもそもエネルギー源についてそういう観点があるということも知らないのが当たり前。

2011-02-19 12:28:49
開米瑞浩 @kmic67

だから、この問題自体は出来なくてもあたりまえ。ところが、中にはできる人がいる。そういう人はなぜ出来るのか? それは、「現実世界をイメージ出来ているから」だ。

2011-02-19 12:29:47
開米瑞浩 @kmic67

別にエネルギー問題に事前知識がないのに、「海底に眠る氷状の物質」と言われて実際に海底にそれがあることをイメージし、氷を砕いて小さくして地上に運び、ガス化させてエネルギーとして使う場面を考えて、「こりゃ大変な仕事だなあ」と連想できる人がたまにいる。

2011-02-19 12:32:44
開米瑞浩 @kmic67

おそらくそういう能力は今後のビジネス社会において特に必要とされていくものであり、それを刺激し強化するようなトレーニングが求められているはずだ。

2011-02-19 12:33:46
y.morimoto @zrmy

「想像力」と言い換えることができるなRT @kaimai_mizuhiro: おそらくそういう能力は今後のビジネス社会において特に必要とされていくものであり、それを刺激し強化するようなトレーニングが求められているはずだ。

2011-02-19 12:34:55
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