読解力って何?「読解の苦手な子」の原因を解きほぐす(O9Cさんの連ツイシリーズ5)
文章の中から、これから立てる式が足し算・引き算・掛け算・割り算のどれなのかを判断して選ぶための言葉がキーワードになります。例にあげたもの以外だと、「ちがいは」は引き算。「全部で」は掛け算(もしくは足し算)。「ずつ」は割り算などなど。
2016-11-27 21:51:06そのキーワードを拾い上げて、あとは文章の中に出てした数字を操作すれば、なかば自動的に答えが出てくるという解法です。 特に、小学生のうちは負の数は出ないので、このキーワードを見つけて式を作ることは使いやすい作戦となります。
2016-11-27 21:54:54このキーワード解きですが、否定的な意見も多い解き方ではあります。自動的に解いていくので、確かに読解力の養成には繋がりにくいかと考えられます。 bylines.news.yahoo.co.jp/yuasamakoto/20… この記事でも論じられていますね。
2016-11-27 21:57:59ただ、私としては、文章題を解き始める頃に限定して「アリ」ではないかと考えています。特に、文章を読むことに苦痛を感じる子や集中が続きにくい子には悪くないと思っています。なぜかというと、まず文章題に対する敷居を低くすることが必要だからです。
2016-11-27 22:00:48これは多くのことに当てはまると思いますが、自分の能力以上を求められ、それが元で失敗ばかりしていると、人はだんだんとそのことに無気力になります。文章題も同じで、解き方もわからないのにバツばかりつけられるという経験が重なると、大きな苦手意識になってしまいます。
2016-11-27 22:02:50そうなると、文章題を見るのも嫌という風になってしまったり、授業の進みについていくのが難しくて辛い思いをするかもしれません。だから、まずは読解力のことはひとまず置いておいて、キーワードから式だけでも立てられるようにする。まず成功体験から入るためにキーワードはあってもいいかと思います
2016-11-27 22:06:28しかし、キーワードだけでは対応できないことも出てきます。数字が3つ以上出てくると、キーワードだけで対応していた子どもたちは、だんだんと困り始めます。キーワードは基本的に2つの数字の間で四則演算のどれを選択するか決めるものでした。3つになると、自動的な当てはめができなくなります。
2016-11-27 22:08:49ここから先には、イメージの力が必要になってきます。 ちょっと書籍の紹介をします。 算数文章題イメージトレーニングワークシート1 たし算・ひき算 amazon.co.jp/dp/4780307988/…
2016-11-27 22:10:23「合わせて」ってどういうこと?「ちがいは」ってどういうこと?「まとめて」って?「みんなで」って? キーワードとして蓄えたこれらの言葉に、イメージを繋げていく工夫が必要になるんですね。さっき紹介した書籍は、絵を使いながらキーワードとイメージを繋げていくための本です。
2016-11-27 22:13:23いつからイメージに繋げる練習をしたらいいのかというと、あくまで私の経験ですが、10歳くらいからだと思っています。理由として、10歳くらいになると立歩きなどの移動を伴う多動が減ってくること。そうすると、文章に向かう時間が少し増えます。
2016-11-27 22:16:41その時期に、ゆっくりとイメージの使い方を育む。 さっき紹介した本では自分で絵を描いて考えますが、絵が好きな子は焦点が絵を描くになってしまいやすいので、少し工夫するといいかもしれません。 私がよくやるのは、白いタックシール(丸)にあらかじめ絵を描いておき、それを貼り付けることです。
2016-11-27 22:20:12こうすると、絵を描くことにだけ集中してしまう子も学習しやすくなります。 イメージはキーワードと読解を繋ぐ大切な力だと思います。集中するのが難しい子や、文章に慣れるのがゆっくりな子たちこそ、このキーワードと読解を繋ぐ学習ができたらと思います。通級でやっている所も多いですね。
2016-11-27 22:24:08国語の読解とキーワードについての話もしたいと思うのですが、長くなりますのでこれは29日にしたいと思います。
2016-11-27 22:30:51今日の話をまとめると、キーワードで解くというのは全部が悪なのではないということ。導入としては有効な面もある。しかし、キーワードを意味のあるものにするためにはイメージの力が必要だよということでした。 イメージの力を養うには、実際に書いたり操作することも大切かと思います。
2016-11-27 22:32:44絵にするだけでなくて、おやつを食べる時などに「1人にチョコレート2個ずつ」などと言葉にして、経験とキーワードの言葉を繋げていくのもいいかもしれません。体の動きが伴うと理解しやすい子もいます。
2016-11-27 22:34:44今日は短めですが、明後日の国語の読解の話に続きます。時間は未定ですが、20時から22時の間には始めたいです。
2016-11-27 22:42:0821時を回りましたので、連ツイ開始です。前回の「パターンと算数文章題」はツイートの先頭に固定してありますので、そちらも合わせて見ていただけると良いかと思います。
2016-11-29 21:05:21今回は主なテーマは「長文読解とパターン」なのですが、語彙についても少し触れていきたいなと思っています。 まずは、いつもの記事を貼っておきます。 bylines.news.yahoo.co.jp/yuasamakoto/20…
2016-11-29 21:09:47この記事が指摘していることからは少し離れますが、子どもたちの国語のテストを見ていると、気がついたことがあるのでその話からしていきたいと思います。国語のテストでは、「どうしてこうなったのでしょうか?理由が書かれている文章を本文から抜き出しなさい。」というような問題がよく見られます。
2016-11-29 21:14:08読解が苦手な子どもたちは、こういった抜き出し問題に苦労するようです。 回答を見せてもらうと、一生懸命考えた跡が残っています。解答欄いっぱいに、ここだろうと考えた箇所が抜き出してあります。そして興味深いのが、だいたいの子が抜き出す箇所を間違えていないということです。
2016-11-29 21:20:31間違えてはいないのだけど、だいたいが長く抜き出し過ぎている。 該当箇所の前の文章から始まり、該当箇所まで、二文を抜き出している子もいます。これは何故なのでしょうか。 ちょっと分かりづらいかもしれないので例をあげて見ます。
2016-11-29 21:23:19