PBM「蓬莱学園の冒険!」はなぜいまだにスゴいと囁かれ続けるのか

一応暫定完成版。他の方のコメントなど追加するかも、、、 2017.5.22:趣旨を鑑みて若干改題しました(旧題:PBM「蓬莱学園の冒険!」の何がスゴかったのか)。コメント欄を見ても往時のスゴさは追体験できるかと思います。ちなみにこれでも当時に比べればたぶんかなり穏やかなやり取りです。
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坂東真紅郎 @sinkurou

ゲーム内同人誌のこともふれておくか。『蓬莱学園の冒険!』では参加者により多数のゲーム内同人誌がつくられました。大きく「情報誌」と「交流誌」に分けられますが、両方の正確をもつものもたくさん。

2017-05-19 13:52:44
坂東真紅郎 @sinkurou

情報誌とはゲーム内で起きた事件の情報を分析し、次のPC行動に役立てるための本です。一番原始的なのは、とにかく集められたリアクションが束になってコピーされているもの。一応運営からは「リアクションはPC個人の体験だから世界観的にコピーは遠慮してね」となってましたが守られるはずはなく。

2017-05-19 13:56:37
坂東真紅郎 @sinkurou

そこにいろんな考察を加えたりするのが、高度な情報誌。今のアニメの設定考察そのまんまです。みんなであらんかぎりの深読みをしまくります。

2017-05-19 13:58:20
坂東真紅郎 @sinkurou

交流誌は、プレイヤーの交流を目的とした本。多くはクラブの部内誌の形をとりました。PCの自己紹介にはじまり、「ぼくの考えた設定、備品」や組織表(やたらと流行りましたね)、部長と部員の日常四コマなどなど。連絡のための部員名簿も多く作られました。

2017-05-19 14:02:27
坂東真紅郎 @sinkurou

交流誌は見本が運営にも送られており。ただしこの段階では書かれた設定は「自称」であり非公認です。それがときとして『蓬莱タイムズ』やリアクション中で採用されることがあり、こうなると学園の公認設定となり、長く使われ続けることになります。

2017-05-19 14:51:58
坂東真紅郎 @sinkurou

あれはマルウェアですね RT @anmania: @sinkurou 応石に対応した、凶石(狂石でしたっけ?)の設定も最高にクールでした。PLが対策としてへんやつくりで分けたり、1画付け足したりして意味を変えて無効化したりするのも最高にロック

2017-05-19 15:52:43

蓬莱学園の蓬莱学園たるゆえん

波島想太 @ele_cat_namy

@sinkurou 「蓬莱学園」が現在に至っても伝説的な存在であり続けてる理由って、坂マスは何があると思いますか? N88よりもN90の蓬莱学園がいまだにPBMの代表格のような存在ですよね。

2017-05-19 15:58:01
坂東真紅郎 @sinkurou

@ele_cat_namy いくつかありますけど、まず「巨大学園物の強み」ですね。巨大学園設定はなんだかんだでみんな好きだという点。後続のPBMにも学園物はいくつかありましたが、遠慮したのかなんなのか、巨大学園かというとそうでもない

2017-05-19 16:08:15
坂東真紅郎 @sinkurou

@sinkurou 例えばPBM『狗狼伝承』の霞ヶ浦学院はプチ蓬莱だとの風評もありましたけど、あれは別に巨大学園ではない。変なクラブはあるし部費争奪戦とかやってるけど生徒は自治してるわけじゃないし、先生もきちんと大人の役割を果たしている。「怪奇事件が常態化しつつある普通の学園」。

2017-05-19 16:13:32
坂東真紅郎 @sinkurou

もうひとつは、設定をみんなで造り上げたんだという達成感。外枠だけしかなかったところに中身を詰めてったのは俺たちだという自負みたいな。 あとは、何度も言ってますがPBM『蓬莱学園の冒険!』はなにしろ大変すぎた。しかしお陰で苦労を共有したという戦友感覚が生まれたわけです。

2017-05-19 16:18:05
坂東真紅郎 @sinkurou

@sinkurou あとはねぇ、ビジュアル。なんといっても中村画伯の絵が魅力的で、すべてを方向付けた。むろん、すえひろがり先生や井上純弌先生、内村かなめ先生など、たくさんの絵描きさんがさらに世界を広げてくれました。あれらが強烈だったのでは。

2017-05-19 16:23:14
坂東真紅郎 @sinkurou

実は蓬莱の前作にあたる『ネットゲーム`88』にはメインビジュアルという概念がなかったのですよ。写真を多用していたし。 というか当時のTRPGにも「箱絵」はあったけど、主要キャラや背景を一人の画家が描くメインビジュアルという概念はあまり一般的ではなかった。

2017-05-19 16:27:07
坂東真紅郎 @sinkurou

RT @sinkurou: 蓬莱と聞くと、即座に中村さんの絵を連想する人も多いと思います。絵の力は強い。最初から中村画伯を引っ張ってこれたのは、とにかく大きかったと思いますね。

2017-05-19 16:31:18
坂東真紅郎 @sinkurou

色褪せないですよね。なにげにクトゥルフネタだし>漫画 RT @j2m3raiden: @sinkurou TRPG版の箱絵と巻頭漫画は今読んでも素敵ですね。

2017-05-19 17:04:51
坂東真紅郎 @sinkurou

蓬莱学園がいまだに支持される理由、もうひとつは最初のPBM『蓬莱学園の冒険!』が「満員御礼、打ち止め」になったこともあるかと。あれで「気がついたときにはもう参加できなかった、なんか面白いことやってる、悔しい」という人も多かった

2017-05-19 17:10:46
坂東真紅郎 @sinkurou

TRPGや小説から知ったという人も多いし、お小遣いがなくて無理だったという人もいる。 後年、続編のPBM『蓬莱学園の休日!』を格安でやったところ、9000人超の参加者が集まりました。つまりそれだけ多くの人が悔しい思いをしていたわけです。

2017-05-19 17:13:48
坂東真紅郎 @sinkurou

ちなみに当時のPBMは五千人集まれば大ヒット、2000年代には千人いけばなんとかという世界でしたから、9千人超はまずまずといってよろしいかと。

2017-05-19 17:15:33

継続的なサポート

坂東真紅郎 @sinkurou

しかし蓬莱学園が支持される理由の最大のところは、なによりも継続的にサポートした点にあると思っています。

2017-05-19 17:16:36
坂東真紅郎 @sinkurou

PBMの多くは世界が使い捨てなのです。というのも「世界が崩壊するほどの大事件」が起きるのが常で、それを救う話が多いので。シナリオ終了後には世界は荒れ果てて様変わりしていることが多い。

2017-05-19 17:20:20
坂東真紅郎 @sinkurou

『蓬莱学園の冒険!』の場合、中盤に学園内戦はあったものの、シナリオ終盤の地球を救うの救わないののハデな展開は、学園外に移行しており。壊滅的なダメージは負わなかったのです。これはほんとにラッキーで。おかげで「僕らの学園生活はこれからも続いていくエンド」に持ち込めたのですね。

2017-05-19 17:23:29
坂東真紅郎 @sinkurou

まあ、あの学園のことですから、少々校舎やなんかが破壊されても、翌月には直ってたりするんでしょうが。そういうリアリティレベルなところもプラスに働いてますね。

2017-05-19 17:25:11
坂東真紅郎 @sinkurou

で、そういう再利用可能な世界を、運営がTRPGできっちり継続したのです。テーブルネットというシステムで。具体的には、TRPGの新サプリメントが出るたびに、そこに『蓬莱タイムズ』最新号が載り、「現在の」学園情勢……生徒会長は誰になったとかが分かるようになっていたのですね。

2017-05-19 17:29:10
坂東真紅郎 @sinkurou

ゲームの箱には小道具としてラミネの「生徒証」が入り、それぞれ番号のダブらない学籍番号が表示されました。こういうのは帰属意識を高める上で役に立ったと思います。

2017-05-19 17:32:29
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