著作隣接権について 昔の現場を思い出しながら
ただ、だからといって他から出すことを制止することは出来ないので(新しく本を仕上げれば、著作隣接権は及ばない)、ここはtweetを見てる限り、相変わらずいろいろと誤解が生じている。
2012-03-17 04:28:07結果「版面権」の話に戻ってしまうわけなのだが…。とりあえずどこをどう読んでも「著作隣接権」の中に人の著作権の中に入り込める要項なんて無い。このあたりは赤松先生の書き方は意地悪だと思う。
2012-03-17 04:31:23度々「赤松先生の物言いは意地悪」と記載しているので、補足。
そもそも考え始めたのは
★なぜ出版社は「著作隣接権」が欲しいのか
に端を発するのだけれど、講談社への訪問、それぞれの対応はともかくとして、結果的に
「できれば将来、”著作権そのもの”の何割かを出版社が持ちたい」という願望があるのではないでしょうか。実際、編集者が原作書いてる漫画も多いわけだし。私が出版社の社長であったら、そう考えるだろうと思います。そして著作隣接権の獲得を、その1ステップ目にします。
と〆ている形のところ。結局この言葉がすべてにかぶさってしまって、全体がこういう意識で動いているようなミスリードを与えてるなぁと感じたからです。隣接権そのものの話と「~ではないですか?」「こんなことも起こってますよ。知らないとは言わせません」みたいなことを混ぜちゃうと、話が進まなくなっちゃうのに…という気分。
樹林 伸さんのツイート
著作隣接権の話ですが、これは出版社にとってのみメリットのある権利であり、作者にはメリットがないと思っています。デメリットはいろいろありますが最大のものは、それによって隣接権を有する出版社の裁量により出版されない作品は、他の出版社でも出版できないということではないでしょうか。
2012-03-17 03:46:29隣接権で制限を受けるのは新人作家でしょう。売れっ子作家は、著作隣接権を放棄する形で契約してくれる出版社とだけ付き合えば済むので実際は影響を受けない気もします。契約段階で一手間増えるだけです。しかし新人は須らく著作隣接権を出版社に握られる形になる。そのリスクは小さくないと思います。
2012-03-17 03:52:35ぶっちゃけ、著作隣接権が法的に出版社に保証されてしまうと、出版社が著作者を『干す』ということが可能になってしまう、ということになります。その現実は、著作者はよく理解しておく必要があります。
2012-03-17 03:47:46世界的にみても、出版物のようなローコストで成立するコンテンツに、著作隣接権が法的に保証されている例はありませんので、現状ではそれが法律化される可能性はほとんどないとは思っています。めくじら立てて反対する段階ではないですが、いちおうその意味を作家は理解しておく必要があると思います。
2012-03-17 03:55:19雑感。文化としのて出版社と作家の付き合いは、お互いの信頼関係において成立していて、契約書を交わさないまま十年なんてことも珍しくなかった。しかし、これからはそうはいかない。出版社は当然だが作家の側も、できれば売れる前から司法書士などの専門家を立てて、きちんとした契約を交わすべきだ。
2012-03-17 04:03:37作家の一番のメリットは、どこの出版社からでも自分の作品が出せるということである。つまりいい作品を創れれば食い詰めることはないのである。だから作家が一番避けないとならないのは、自分の作品が一つの出版社(個人もありうる)によって、まだ価値があるのに出版できなくなる可能性なのだと思う。
2012-03-17 04:09:22出版社だって利益を追求する企業なんだから、そこが出版しないってことは売れないだろ、他で出しても……なんて思いますか。それはまったくの誤りです。絶版に近い扱いを受けたものが、他から出て爆発的に売れた例など、枚挙にいとまがありません。版元の判断は絶対ではないどころか、誤りだらけです。
2012-03-17 04:20:09というのは、出版社の判断というのは、現実には、その役を負う社員によるいち個人の判断だからです。その個人の目が曇っていたり、たんに好みでない、目先の数字のみを判断材料にしている、などのありがちな怠慢や手抜きによって、傑作が埋もれてしまうことなど、どこの出版社でも起こりうる誤謬です。
2012-03-17 04:22:50デジタル時代における出版社の生きる道とは、コンテンツを生み出せる具体的なクリエイティヴィティを持つ、少数精鋭社員の育成なんじゃないか、と僕は思っています。作家との境界は、プロデュース能力の有無と、絵やテキストとして書く人か言葉などの手段で伝える人かの違いになっていくイメージです。
2012-03-17 04:40:27遠くない将来、たんなる『版元』という意識しか持たない出版社は淘汰され、高いレベルのクリエイター集団であり、そのためのノウハウを継承していけるシステムを有する出版社のみが生き残っていくのではないだろうか。
2012-03-17 04:42:39甲賀志 さんのツイート
これなんだよね。絶版にしたまま他社への移転を許さない事が出来る。「蒼天の拳」や「聖闘士星矢 冥王神話」は作れなくなる。 RT @agitadashi 著作隣接権が法的に出版社に保証されてしまうと、出版社が著作者を『干す』ということが可能になってしまう、ということになります。
2012-03-17 08:57:34最終的には作品の生殺与奪件を出版社に取られる事になる。音楽がいい例。共同作業で作る音楽や映画と、個人作業の漫画・小説は混同はマズイよ。 RT @agitadashi 隣接権を有する出版社の裁量により出版されない作品は、他の出版社でも出版できないということではないでしょうか。
2012-03-17 09:01:06タイムリーなので。『著作隣接権問題:コミックス奥付の(C)表記に著者名と出版社名が併記されてて不気味』 http://t.co/nWIO7cft
2012-03-17 09:06:02私の周囲の方々の反応。
新作は関係ないのでは…。RT @hiroujin: これなんだよね。絶版にしたまま他社への移転を許さない事が出来る。「蒼天の拳」や「聖闘士星矢 冥王神話」は作れなくなる。 RT @agitadashi 著作隣接権が法的に出版社に保証されてしまうと、出版社が著作者を干す…
2012-03-17 14:42:59ちなみに書籍の表題は商標権の対象にはならない(雑誌の題号はなる)ので、作者本人が「続・○○」や「××外伝」を別の出版社から出す場合は版面権にしろ商標権にしろ最初の作品を刊行した出版社には止める権利が有りません。 RT @himagine_no9 新たに描いたものは関係ないですね。
2012-03-17 14:55:59だんだん出版社と編集者と制作が、悪者にされているようで虚しくなってくる。
電子書籍の権利関係をスムーズに(契約の手抜きともいうが)という話で始まった著作隣接権の事が、なんで紙の続編を阻害するとか、版元の移動を阻止出来るようになるとか…。「著作」「隣接」とか言葉のせいで誤解されている?
2012-03-17 14:47:45電子書籍の作家印税15%ふざけるな…って話を見るけど、国内の配信会社が払うロイヤリティが今は軒並み30%代。配信に向けてデータを揃えて、加工して、納品して、宣伝計画立てて、売り上げ管理して…って配信会社のお膳立てを楽にしてもロイヤリティは同じ。でも手は抜けない。
2012-03-17 14:54:03