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今までのまとめ
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まとめその2 http://togetter.com/li/264257
まとめその3 http://togetter.com/li/265298
まとめその4 http://togetter.com/li/266927
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まとめその15 http://togetter.com/li/286717
では、本題に入りましょう。
4/15 0:00~のお題です
あなたがいれば、それでいいのにさ、あなたはそれじゃダメって僕を咎める。他にも大切なものがあるでしょって頭を撫でる。早く受け入れてよ。あなたがいればいい、他の何かのためにあなたを失いたくないんだよ。臆病な人。僕を独占するのが怖いんだ。だから何度でもいうよ、あなたがいれば #書き出し
2012-04-14 23:26:05あなたがいれば、それでいいのにさ。素直になれないんだよね。それでもっと不安になったりなんかして、あなたを困らせてるって、分かってる。だけど。不安の大きさが私の愛の大きさ。なんて、自分勝手だよね。ねぇ、あなたが何も言わないから、不安になるんだよ。私のこと、愛してる? #書き出し
2012-04-16 19:40:06バターのように意識が滲んで溶かされていく。僕は僕であることを放棄して流れるまま一つの液体になる。僕は僕であって、君であって、誰でもない誰かになる。そんな解放感。そして一瞬の後に、僕は僕へ戻された。電脳に繋ぐときのこの感覚はまだ慣れない。けれど不快じゃなかった。 #書き出し
2012-04-14 01:15:53バターのように意識が滲んで溶かされていく。眠りに入るときのこのつかみどころの無い感覚は、とても心地よくて。この感覚を永遠に感じていたいのに、睡魔に導かれるまま次第に体も溶けて、何もないところへ行く。きっと何でもできるという全能感に包まれて。 #書き出し
2012-04-14 01:19:40バターのように意識が滲んで溶かされていく。ああ、と辛うじて伸ばした手は空を掻いた。このまま寝てはだめだと、そう思うのに、そんな感情も千々に乱れてもう何もわからない。ただ、網膜に映るあの人の影とそれから甘い薬の香りばかり追いかけて、私は闇に包まれた。 #書き出し
2012-04-14 01:28:59バターのように意識が滲んで溶かされていく。それから僕の体はパンケーキみたいに切り取られて誰かに食べられてしまうんだな、と僕は思った。バターもパンケーキも見たことも食べたこともないけど。次に僕の胃袋を持った人が食べてくれたらいいなぁと願って、僕はゆっくり目を閉じた。 #書き出し
2012-04-14 01:33:03バターのように意識が滲んで溶かされていく。夏のうだるような暑さの中、密閉空間である教室に閉じ込められている俺たちは、もはや固体より液体に近いのではなかろうか。教師の声にも覇気がない。早く夏期講習なんか終わっちまえそして太陽はさっさと落っこちろ! 俺は内心悪態をついた。#書き出し
2012-04-14 01:41:02バターのように意識が滲んで溶かされていく。そしてこのまま気絶してしまいたいと思うのに、鼻につくのはバターの香りではなく死体の腐臭だ。なんて運が悪いのだろう。これで旅行先で事件が起きたのはもう6回目だ。死体に出会ったのは何度目か。慣れてしまってもう気絶もできやしない。 #書き出し
2012-04-14 01:48:26バターのように意識が滲んで溶かされていく。炎天下の球技大会は、病み上がりの私にはまだ早すぎたようだ。くらりとよろめいた視界の隅に、こちらへ駆けてくる友人たちの姿が見える。すまない友よ、私は貧血だ。倒れた後は青空だけが世界になって、このまま溶けてもいい気がした。 #書き出し
2012-04-14 02:05:04バターのように意識が滲んで溶かされていく。いや違う。私はバターなのだった。熱い鉄板の上を転がされ、意識どころか体全体が溶けていく。ああ、ああ、私の体が、でもこれはバターだから仕方のないこと。さらば私の腕よ、足よ……。そして全部溶けたバターは、その一生を終えました。 #書き出し
2012-04-14 02:14:55―何を迷うことがあるか。今ここで進まなければ何も変わらない― これは人生においても恋愛においても大切なモットー、で、あった。しかし私は、他の人(あるいは人の姿を借りた何か)より少し長い人生の中で、初めての恋とやらを前にして戸惑っているのだ。 #書き出し
2012-04-14 08:03:30どうしてという質問ほどくだらないものはないね、僕は皮肉げに吐き捨てた。理由を求めることは無価値だ。ただ事象は変わらないし僕らは受け入れることしかできない。けれどそんな口とは裏腹に目からは涙があふれてくる。まだ、死んでしまうには早すぎる。名前さえ決めてやれなかった。 #書き出し
2012-04-14 03:00:22どうしてという質問ほどくだらないものはない。そう思っているけれど、僕は優しいほほえみを浮かべた。「すみません……、僕を好きになってくれてありがとう」そんなことを言えばみんな諦めてくれることを、僕は経験上知っていた。どうせ目の前の女の子もその有象無象と変わらないのだ。 #書き出し
2012-04-14 03:04:18どうしてという質問ほどくだらないものはない。そう自分でもわかっていたはずだ。けれど咄嗟に口をついて出たのはその言葉だった。壁に血の飛び散る凄惨な殺人現場で、一人返り血を浴びてたたずむ幼馴染を目にした時には。俺は状況を理解したくなかった。頼むから誰か夢だと言ってほしい。 #書き出し
2012-04-14 03:08:23どうしてという質問ほどくだらないものはないが、理由を考えなくなった時点でそれは思考停止に他ならない。教授は言葉をつづけた。「ただ問題なのは、その理由を相手に依存しようとする態度だ。人は考え続けなければならない。たとえそれが失恋の理由であってもだ」 #書き出し
2012-04-14 03:12:59どうしてという質問ほどくだらないものはない。「そんな会話は女同士でやってくれ」そうして俺は愛銃の手入れを続けた。分解し終わった銃身にオイルを吹く。「人殺しの理由なんざ、金儲けだけで十分なんだよ、お嬢ちゃん。ここはそういう世界だからな」世間知らずの少女は目を瞬かせた。 #書き出し
2012-04-14 03:22:02