NHKハートネットTV「若者を追い詰める“ブラック企業”」2012年10月23日
24:新田「自分の部下の何%の社員を解雇できれば上司の評価は上がる。できなければ目標達成できずに評価が下がってしまうということが実際に存在している。」
2012-10-23 23:33:4226:「私が渡した資料を投げるとか、机をたたくとか、2、3時間、叱られまして」「わかってんの?どうするの?辞めてもらっていよ。答えは?どうする?って言われました」
2012-10-23 23:33:5628:療養している幸子さんのもとに、ある日、会社から「契約期間満了のお知らせ」が届いた。「『頑張りたかったんだけれどな』というのが正直な気持ち」。「このあとどうしようって途方に暮れました」
2012-10-23 23:34:0929:幸子さんが会社に対して治療費を請求したところ、会社は示談に応じた。しかし鬱病の発症とパワハラの因果関係は認めず、今も謝罪していない。
2012-10-23 23:34:1531:東京都内。家族の長男が過労自殺。男性は高校を卒業後、大手飲料メーカーの子会社に就職。和也さん(仮名)。友達の多くはフリーターや契約社員。その中で、正社員の地位を手に入れた。
2012-10-23 23:34:3033:仕事は自動販売機への飲み物の補充。和也さんは80台を受け持ち、売上金の回収や、ゴミ箱の清掃も担当していた。朝5時には始発の電車で出勤。帰ってくるのは夜10時過ぎ、という生活。
2012-10-23 23:34:4534:家族「『上司が仕事を押し付けてくる』『体力的に厳しい』と言っていた。風邪ひいて熱があろうと休めない。周りの人に迷惑になるから、って。休むってこと(有給休暇)が1年に・・ないですね。記憶がないです。」
2012-10-23 23:34:5335:家族が日報などをもとに割り出した和也さんの亡くなる直前までの勤務実態。残業は月平均110時間を超え、厚生労働省が過労死の危険があるとする月80時間を大きく上回る。
2012-10-23 23:34:5937:給与明細には、時間外労働(残業)は月にたった1時間と記されていた。給与明細と家族が割り出した労働時間の大きな隔たり。そこには、あるからくりがあると増田弁護士。
2012-10-23 23:35:1138:増田「会社側は営業の『みなし労働時間制』の適用があるんだ、と言っている。事業場外みなし労働制が適用されていたため、基本的に『残業』という概念はないんだ、と。」
2012-10-23 23:35:1739:みなし労働時間制とは本来、外回りの営業や記者など、限られた職種に適用される制度。常に外で働くことが多く、会社側が労働時間を把握することが困難なため、あらかじめ決められた時間を労働時間と見なす。
2012-10-23 23:35:2342:増田「残業代を払わないという仕組みに基づいて、労働時間を管理する意思が企業に全くない。働かせるだけ働かせれば会社が得になるシステムに、この会社はなっている。」
2012-10-23 23:35:4143:増田「たまたま和也さんが長時間働かされているというのではなくて、恒常的に、全員を使い捨てることを前提とした会社。同業他社でも同じような事件があると伺っています。この会社特有というより、業界全体の体質なんだと思います。」
2012-10-23 23:35:4845:亡くなる2分前、姉にメール「仕事がつらいんだ ごめん。父ちゃんと母ちゃんの子に生まれて幸せだったよ。・・父ちゃんと母ちゃんのこと、よろしく。ありがとう。さよなら。」
2012-10-23 23:36:0046:家族「今の若者は就職難だし、辞めたら次がない、というのを利用している気がする。」「役職のない社員なんで、虫けら同然と思っているんだな、って。」
2012-10-23 23:36:0747:和也さんの死に対して国は労災を認めたが、会社側は責任を認めていない。会社側は裁判の中で主張を述べていくとして、それ以上のコメントは差し控えるとNHKの取材に回答。
2012-10-23 23:36:1248:菊池「私も子育て中。自立を念頭に子育てをしている。自立イコール職業とむすびつけている。若者の雇用状況の厳しさを改めて知って怖かった。こういうことを伝えていくのは、すごく社会的に意義があること」
2012-10-23 23:36:19