竹熊健太郎氏「大長編漫画を見て育った若者達は、作品のプロットを書くことが出来ない」
- KogaUjisato
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.@soulstasis 何十年も同じ作品を描き続ける作家さんの努力には頭が下がりますが、大長編志向がここまで蔓延した背景には、出版社の商業的意向が強く働いている事は否めません。一旦ヒットした作品を終わらせる事は、版元にも作家にもリスクなのです。次がヒットする保証はないからです。
2014-05-25 03:18:53.@soulstasis 作品には必ず終わらせどころがあります。具体名は上げませんが、無理に延ばして傑作が駄作になってしまった漫画が余りにも多い。キャラクター主義の弊害です。そういう作り方の漫画は勿論あっていいのですが、それは『こち亀』のような一話完結式の作品に限定するべきです。
2014-05-25 03:26:19@kentaro666 そんなに大量に読んでいるわけではありませんが、自分の経験的にも、はじめはそういう漫画でなかったのに、無駄に憂鬱になったり空元気になったり引っ張るの苦しそうという例に出会うのでよくわかります。
2014-05-25 03:33:57私が大学で漫画を教えることに嫌気が差した理由は、プロットの書ける学生が余りにも少ないという事実に気がついたからです。プロット、つまり作品の粗筋ですが、起承転結なら結まで、序破急なら急まで、要するに筋の最後まで書くのがプロットです。ところが多くの学生はこれが理解できてないのです。
2014-05-25 03:38:19@kentaro666 それほど大きくない漫画出版社だと、3巻完結位を念頭においている雑誌があって、漫画家のほうにもアンニュイなものを含めて情緒の描写にも幅と余裕があって取り組んでいる作品が多いと感じがします。最近はあまり読んでいないのですが・・。
2014-05-25 03:38:28学生に「プロットを書きなさい」と言うと、多くが粗筋ではなく作品のキャラクターや舞台背景などの「設定」を書いてくるのです。「これは設定であってプロットではない。書き直し」と突き返すと、より詳細な設定を書いて来ます。起承転結という言葉は知っていても、「結」まで書ける人が少ない。
2014-05-25 03:44:41延々と人物、舞台の詳細な設定を書き連ねて「さあ、これから大冒険が始まるぞ!」と書いて来たりするのです。「いや、そうではなくて『大冒険』の具体的内容を、起承転結の構成で最後まで書くのがプロットなんだよ!」と私は言って、ハッと気がついたのです。彼らは「作品の終わり」を知らないのだと!
2014-05-25 03:51:25今の大学生は90年代生まれ。彼らが読む少年誌の大河連載の殆んどは生まれる前から続いているのです。作品が終わる時は人気が落ちて打ち切られる場合なのです。最初にキャラクターと舞台を決めて、後は延々と起承転、起承転を繰り返すのが漫画のストーリーだと彼らが思い込むのも無理はないのです。
2014-05-25 04:00:5080年代から始まった漫画の長篇志向の弊害が、現在「物語力の疲弊」という形で具体的に現れているのです。これは本当に深刻な事態だと私は思います。物語は現在、ライトノベル分野で辛うじて生き延びていると言えます。
2014-05-25 04:07:18私が「漫画の実作教育」に危機感を覚えるのは、教育現場と、彼らがやがて仕事をする実作現場との乖離が甚だしくなっているからです。教育現場で教えているのはベテラン作家であり、そこでは短篇を主に教えます。京都精華大学では8ページでストーリーを簡潔にまとめさせます。これは全く正しいのです。
2014-05-25 04:19:00漫画に限らずですが、まず短篇から始めなかったら教育になりません。手塚先生は4コマからと言いましたが、ページ物とは質的に別ですから、8ページから始めるのが合理的だと思います。しかし学生がデビューする先が求めるものは「大長篇」であり、短篇がいくら上手くてもデビューできないのです!
2014-05-25 04:24:06私が繰り返し「漫画の大長編志向」に警告を発するのも、「プロットを理解しない新人作家」が大量発生している事実を目の当たりにしたからです。そして、それが漫画の物語力の低下 → 漫画の売上減少 に繋がっていると信じるからです。業界の過度な商業主義が、自分で自分の首を締めているのです。
2014-05-25 04:33:44@kentaro666 @soulstasis 「BJ」みたいな、設定が続いてる読み切り短編ってあんまり今流行じゃないですよね。私はそれでいいと思うんですけど・・・。
2014-05-25 04:46:13.@michellejohndoe @soulstasis ブラック・ジャックのような読み切り短篇はそれこそ手塚先生や高橋留美子さんのような「天才」を要求します。あとは美味しんぼのように原作者を付けるかですね。
2014-05-25 04:50:01@kentaro666 @soulstasis 私は妹からマーガレットとか借りて読んでいましたけど「ポーの一族」の萩尾先生も天才でしょうね。
2014-05-25 04:53:29@kentaro666 @soulstasis ジョジョは読み切りではないけど、第X部ごとに分かれていますよね? それも書けないようではプロットで急や結は書けないわなあ・・・。
2014-05-25 04:56:15@michellejohndoe @soulstasis 荒木さんは本来は短篇型作家ですが、掲載誌の商業的要請と上手く折り合いを付けましたね。頭がいい作家さんです。
2014-05-25 05:01:11@kentaro666 @michellejohndoe @soulstasis 漫画にせよ小説にせよ、短編こそが難しいですよね、と素人ながら感じます。
2014-05-25 05:16:28@kentaro666 @soulstasis 昔、石ノ森章太郎先生が「マンガ入門」で、登場人物に 「ストーリーマンガとは、人気があればダラダラといつまでも続き、人気がなくなれば打ち切られるマンガのこと」 と言わせてますね。
2014-05-25 05:44:15@kentaro666 いきなりすいません興味深い内容でしたので。僕は「ラストの一話をいちばん初めに思いついてから(終わるときはこう終わる)」という、そこそこいるタイプだと思っているのですが、僕らみたいなのは減ってきている感じですか?
2014-05-25 05:52:11